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住宅関連記事・ノウハウ

建築家 杉浦充 JYU ARCHITECT充総合計画 一級建築士事務所(5)2世帯住宅-2)完全分離型 -c)左右分離メゾネット方式

<[2-c]2世帯住宅-完全分離型-左右分離メゾネット方式>

両世帯の環境を平等に

世帯を左右に分離してそれぞれの世帯が2階までを使用する、いわゆる「長屋」型式です。
両世帯に階段があるために戸建て感覚で生活することが可能です。
世帯が上下階で分離されないために、歩行音などの消すことの難しい『重量衝撃音』による
世帯間ストレスが生じないことが最大のメリットです。
廊下や階段などの移動のために一時的に使用する空間を世帯間の界壁側に設けることで、
更に音に対する諸問題を解消することが可能です。
このように遮音、防音を優先したい場合には最も有効な形態だといえます。

また[2-b:上下階分離内階段方式]同様、世帯間の界壁に施錠可能な入り口を設けておくことで、
年配世帯の介護が必要になった場合や、一つの世帯として一体で使用したい場合等にフレキシブルに対応でき、
将来の様々な生活形態の変化に対する改築も比較的容易なのがメリットです。

形態上、両世帯の採光や通風などの住環境を概ね平等にすることが可能なので、
敷地が周囲よりも低く囲まれている等で、一階の条件があまり好ましくない場合にも有効です。
しかし他の方式よりも階段スペースに面積がとられてしまうため、狭小地にはあまり向きません。

完全分離型 中庭による世帯間の距離『本の栖』
▲完全分離型 中庭による世帯間の距離『本の栖』

以上が主な完全分離3タイプとなり、戦後の世代間の価値観の相違や、世帯間の生活時間の違いを考えると
最も無難な型式といえます。
そして、ガス、水道、電気などの公共料金があらかじめ分けられていることは、意外と気付かないメリットかも知れません。
元来2世帯住宅に生じうる金銭絡みの些細な問題や手間は最初から生じません。

他のタイプでは、それぞれの世帯で使用した量を明確にすることができないこともあってか、
電気の消し忘れなどの些細なことを必要以上気にしてしまったり、逆にいちいち気にされてしまったりと、
この類のあつれきが積み重なることで、本来リラックスしたい唯一の我が家にいながらも気が抜けないという、
世帯間ストレスが生じ易いともいえます。

実際に、「折角同じ場所に住むのに全く分けてしまうのは忍びない・・・」という気持ちから、
充分に討議のないまま共有率の高い住まいを建ててしまったばかりに、生活を開始してみると不測の世帯間トラブルが多々生じ、
これならばあらかじめ完全に分けておくべきだったというケースが大変多いようです。

また、時代や価値観の変化以上に、「生活時間のずれ」は親しき仲や礼儀をもっても太刀打ちできない現実があるようです。
しかし、例え完全分離型であっても外部の吹き抜けなどの外部空間の造られ方によって適度な世帯間コミュニティを保つことは可能です。
『自分たちに合った適度な世帯間距離』これは2世帯住宅の主要なテーマであり、
それを見いだすためにも、設計期間に充分話し合うことが大切だといえます。

完全分離型 ポーチ兼屋外デッキスペースによるコミュニティゾーン例
▲完全分離型 ポーチ兼屋外デッキスペースによるコミュニティゾーン例

完全分離型 アルコーヴ兼屋外デッキスペースによるコミュニティゾーン例の模型
▲完全分離型 ポーチ兼屋外デッキスペースによるコミュニティゾーン例の模型

次は、3)部分共有(分離)型 -家の諸機能と諸設備を部分共有(分離)するタイプについて

 家族揃って暮らせる夢の二世帯住宅 完成事例はコチラ

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建築家 杉浦充建築家 杉浦充

建築家 
杉浦充
JYU ARCHITECT充総合計画 一級建築士事務所

1994年 多摩美術大学 美術学部 建築科 卒
1994年~97年 ゼネコンにて施工と設計に携わる
1997年~99年 多摩美術大学 大学院 博士前期課程 修了
1999年~01年 建設会社に復職 (計8年在籍)
2002年 JYU ARCHITECT 充総合計画一級建築士事務所 開設
2010年 京都造形芸術大学 非常勤講師
『建築家は単なるデザイナーではありません。与えられた諸条件のなかで、建築主が最大限利益を得られるように、建て主の「代理人」としてコンサルティングする任務を負います。今後も設計者の目の届く範囲で一棟一棟の可能性を探りながら、質の高い適正価格建築の実現に取り組んで参ります。』
デザイン、機能性、コストなど総合的なバランス力に定評がある建築家。