取得資金の贈与より得な不動産の贈与
この制度は、無税で相続財産の移転を図ることができ、かつ、相続税の計算上、相続開始前3年以内の生前贈与加算の対象ともならないため、相続対策の面でも有効であるといえます。
贈与財産は、不動産そのものであっても、取得資金であっても、どちらも対象となりますが、不動産を贈与した場合は、課税価格が相続税評価額(土地は路線価評価額、建物は固定資産税評価額)となり、売買相場の6~8割程度となるため、取得資金を贈与するより得であるといえます。
ただし、購入後すぐの不動産贈与は、取得資金の贈与とみなされ、相続税評価額ではなく、購入対価で課税される危険性が高いため、取得後相当期間が経過してからの贈与のほうが無難といえます。
また、将来的に自宅の売却予定などがある場合には、この特例を適用して、不動産を夫婦の共有名義にしておくことで、夫婦それぞれが「居住用財産の3,000万円特別控除」の制度を活用できます。それにより、最大6,000万円までの売却益について、無税で売却することが可能となります。
なお、3,000万円の特別控除の特例は、土地については家屋とともに売却することが原則なので、贈与を受ける配偶者に家屋の持分がない場合には、家屋部分も贈与しておくことが必要です。
贈与税の配偶者控除の活用で、贈与税の負担は軽減されますが、不動産取得税や登録免許税は別途かかりますので、ご留意ください。