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住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 わが国の収納の原点は「蔵」

わが国の収納の原点は「蔵」

押入れの有効利用の断面
■イラスト:押入れの有効利用の断面(画:天野彰 )

イラストのように中段を取り去り、奥の20~30センチほどを棚とし、その手前にハンガーパイプを取り付けて奥行き50~60センチのクロゼットとすると、奥の棚にはハンドバッグや帽子、箱に入った履物などを入れ、洋服を左右に広げて出し入れできます。さらに下部は奥行きの深さを利用した前後2升(ます)の引き出しとし、玄関なら靴を前後に入れ、季節の物は前後に入れ、季節毎に引き出しをひっくり返して使うのです。使いにくい上の天袋ですが、普段出し入れしないスーツケースや絵画などを入れ、隣の部屋から使えるようであれば真ん中を仕切って、半分ずつの収納にしてもいいのです。

角館の角館武家屋敷の蔵
■写真:角館の角館武家屋敷の蔵(写真:天野彰)

わが国の収納の原点は「蔵」で、この押し入れはほんの当座の寝具入れで、季節ごと行事ごとに防火性能の高い蔵に収納し、必要なときに取り出し、またしまう。まさに生活の合理的なユーティリティーだったのです。

この“ユーティリティー”を「家事室」と言うようですが、もともとはUtility roomで、ま、「何でも部屋」といったような意味です。むしろわが国では、家の中の納戸や予備室のような意味です。もちろん家事全般も行われる部屋となったのです。蔵といえば秋田県は角館の武家屋敷にはこうした蔵が上手に配置され、石黒家や青柳家など、蔵に物をきっちり収蔵し、室内はすっきりと片付けられているのです。

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表