これからは自然を生かし自然に暮らす「家」を
果たして高気密高断熱の家は「いい家」なのか?
「まるで“ビニール袋”の中に住んでいるみたいで・・・」
最近家を建てた人が一夏とそして厳しい冬を越しての嘆きの声です。今年の冬はまたことのほか寒く感じます。東日本の大災害以来、景気は落ち込み、何よりも市況や経済の先行き不安などで心無しか寒さ感も倍増と言ったところです。

■写真1: 2、3百年も住まれて来た豪雪地帯の合掌造り(写真天野彰)
今も被災地の仮設住宅では天井まで結露したり、朝起きるとサッシが凍りついて開かないなどの過酷な生活をされているのです。その一方で今年も豪雪の、寒いのが当たり前の白川郷ではサッシどころか、妻側の障子と戸板だけの合掌造りの家では例年通り2、3百年にも渡って厳寒の冬を迎え越しているのです。
しかし大勢の家は・・・、冬は暖房が効いて暖かい。そして夏は冷房が効いて涼しい、高気密高断熱で熱ロスの少ない家がいいと言う時代へとなっているのです。そしてこの原発の事故以来、関東圏を中心に停電の恐怖と電力供給の制限を身にしみて体験し、冷房の温度を上げて暮らして来て出たのがこの息の詰まるような“ビニール袋の家”発言なのです。

■写真2:合掌造りの妻側は障子と雨戸だけ(写真天野彰)