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建築家 天野 彰 段差はあった方が動きやすい?!

段差はあった方が動きやすい?!

 さらに私はお年寄りに、あえて腰掛けられるほどの段差を設けます。高さは20センチから30センチほどですが、起き上がる時に足を降ろして立ち上がるのに楽な場合があるのです。それが玄関の上がり框であったり小上がりの和室などです。もちろんその段差の上がり下りには15センチほどの段を付け手すりを付けるのです。

 玄関ポーチなど奥行きがなく急なスロープにするより、ゆるい段にしてにして数を増やし、手すりを付けるのです。これを急なスロープにすると降りるときに滑ったり弾みがついてかえって危険なのです。加えて雪や雨など降ったらさらに危険です。実際こうして小幅な階段したところ、足の不自由なお年寄りがかえってリハビリになって良かったと言うのです。

 これはいろいろな症状があって一概には言えませんが、確かにゆっくり歩きゆっくり足を上げて動くことは専門家も奨励していることのようで、こうした運動ができる段差は住まいに少しはあった方がいいと考えるのです。

 こんなスノコと段差の発想から、私はベッドから起き上がって腰かけたまま両手をついて腰をずらし、同じ高さの便器にまで移動しそこで用を足すと言うベンチ式トイレを提案しています。まさしくベッドにつながった“おまる”でしかも水洗式なのです。これで介護者が来るまで待つことも無くプライバシーもあるのです。実際に私の母は夜間コールを遠慮して、病室の脇に据えられたポーターブルのおまるに乗り損ね、一緒に転んで大腿骨骨折でそのまま寝たきりとなってしまったのです。

スロープはかえって危険なのでゆるい階段と手すりで対処
■スロープはかえって危険なのでゆるい階段と手すりで対処(写真:天野彰)

建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表