無料新規会員登録

掲載情報件数

完成事例 1404 件 | ハウスメーカー 22件 | 工務店 84件 |建築家 13 件 | 住宅展示場リノベーション

  1. HOMEHOME
  2. 住宅関連記事・ノウハウ TOP
  3. 設計のヒント
  4. 「同居“共働”住宅」のプランニング ~超高齢化時代結局、親子同居がいい?

住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 「同居“共働”住宅」のプランニング ~超高齢化時代結局、親子同居がいい?

「同居“共働”住宅」のプランニング ~超高齢化時代結局、親子同居がいい?

 「同居“共働”住宅」のプランづくりですが、同居の住まいの設計は確かに難しくいまだに完璧なものと思えるプランはありません。一つの家族が住む家の設計でさえ夫婦双方が満足する家はなかなかできません。
まさしく“夫婦は一つではない”のです。
 えっ?と思われるかもしれませんが…家づくりでは夫と妻それぞれの意見や希望が10通りずつあるとすると、夫婦で10×10=100で、なんと100通りのプランができるのです。
これが親子同居となると親子夫婦それぞれに100通りずつ、なんと100×100 で1万通りのプラン!が生まれることになるのです。

 実際にはこれほど極端な数のプランにはならなくとも、親子夫婦4人が意見や希望を際限なく言い出すと全員の要望に合ったプランなど出来ようはずがありません。
さてこれは大変!と言うことで、上下二階をそれぞれ別の家のように区切った「二世帯住宅」となるのです。この二世帯住宅は同じ土地を使って、さらに同じ屋根と基礎で建築コストも割安となり、ローンも税も広さによっては優遇されるのです。しかし光熱費や生活費は二世帯が別々に住むために期待はできません。二世帯住宅は互いが自由に暮らせる反面、そのバランスが崩れた瞬間、互いの思惑がずれてかえって不自由となるのです。
 それなら変に分けるよりも親子一体の同居の方がはっきりしていい!と言うことになりますが、そこでこのプランニングのコツは同居のパターンの図(同居の密度)で見るように、生活時間や好みの異なるK(キッチン)をできるだけ別々にして、互いの寝室はできる限り遠ざけて互いのリビングなどを干渉ゾーンとする、「部分共有型」のプランとすることが良さそうです。
 こうしたあり得る親子間の影の部分を互いに認めながらも、二組の夫婦があえて一緒に暮らしてこそ活動的な“共働”生活となるのです。
イラスト1はそんな同居を断面にした3つの例です。

同居のパターン ▲(三角)=玄関とK=キッチンが重要
■イラスト1:左からべったり同居、半融合、そして半分離または分離別居(画:天野彰)

 しかし同居をむやみに恐れ、鬱陶しく思ってさらに老いて足腰が不自由になってから一緒に住もうなど都合の良いことを考えていてはバランスの良い前向きな同居など永遠にできません。だからと言って親の側から同居を誘うような拙速な同居も勧めません。子の方も “スープの冷めない” 中途半端な近居をすべきではないと思うのです。
 その変わりに私は親子夫婦の本音の同居スタイルの方向性を探るためにイラスト2のようなゲームを勧めるのです。
親子夫婦それぞれ別々に4人の同居の本音の「Yes or No」のクイズ(イラスト2)をやってみるのです。これは夫婦、親子と言えども、絶対に相談してはいけません。その行きつく「Yes or No」⇒ の先が、上から下に向け、べったり融合か二世帯の半融合か、など同居の密度、あるいは別居か?の家族の本当の気持ちが分かるのです。

 その中の最下位の ⇒ がその同居パターンとなるのです。
 最悪、家族の多くが“別居”となったなら・・・親子同居などしない方が良いのです。

家族の本当の気持を知ろう!
■イラスト2:同居の密度のスタイルを選ぶ親子ゲーム(画:天野彰)

 ★毎週土曜日 最新コラム公開中!  次回【16坪でも親子2世帯住宅】をお話しします。 お楽しみに♪

関連記事

建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表