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住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 「べったり同居」プランはキッチンが要!~「同居“共働”住宅」はキッチンが要!

「べったり同居」プランはキッチンが要!~「同居“共働”住宅」はキッチンが要!

 息子同居すなわち嫁姑同居は「べったり」と住むものの、双方の寝室は極力遠くに離し、キッチンは二つ、さらにバスも二つ、そしてトイレも当然二つがいいのです。もしどうしても狭ければひとつの台所の中に嫁姑左右二つのキッチン!を設けることもできるのです。

 息子同居すなわち嫁姑同居は「べったり」と住むものの、双方の寝室は極力遠くに離し、キッチンは二つ、さらにバスも二つ、そしてトイレも当然二つがいいのです。もしどうしても狭ければひとつの台所の中に嫁姑左右二つのキッチン!を設けることもできるのです。

1階は親、2階は子夫婦の同居”共働”住宅
■イラスト:一体でありながら親子のLDKが確保できる同居プラン・K様邸(画:天野彰)

 こうして私がキッチンにこだわるには訳があるのです。
 まさしく同居の成否は、なんと!キッチンのあり方と扱いで決まると言っても過言ではないのです。
もともと住まいのかん・じん・かなめは台所と寝室とリビングです。まさしくわが家の“勝手”と“寝床”と“居間”で、落語の「じゅげむ」で言うまさしく「食う・寝る処住む処・・・」なのです。
 中でも台所の“勝手”は主婦の象徴とも言えるところです。その大切な勝手を守る重役に“二人の主婦が居る”と言うところが同居の難しいところだと言いました。そのバランスこそが大切なのです。ではなぜ同居住宅でキッチンの争奪戦となるかですが、これは一つの住まいの中で主導権をどちらが持つかと言う嫁姑の競い合いが生まれているからです。まさにその決め手がキッチンと思うのです。ニコニコと笑いながら口に出して言わない静かな戦い?なのです。
 このことは嫁姑に限らず、仲の良い母娘であっても問題となることで、企業で言えばキッチンは主婦にとって“社長の椅子”と言えるのです。これを母親から取り上げてしまってはいけません。母親のキッチンは、言わば“社長の椅子”を譲った“会長の椅子”と言ったところです。

 前回のお話しの通り「べったりの同居」のプランニングは、双方の寝室は極力遠くに離し、キッチンは2つ、どうしても狭くて2つとれなければ1つの台所の中に嫁姑2つのキッチンセットを設けることも可能です。まさに“会長の椅子”である母のキッチンがいずれ使われなくなっても“象徴的なもの”としても在ることに意味があるのです。
 「お義母さんは何もせず私に任せてください」などと椅子を取り上げてしまっては「会長は何もせず家で寝ていてください!」と言っていることと同じです。
 その反対にいつまでも母親がキッチンに張り付いて「お料理は私に任せなさい」なども“次期社長”が育ちません。
 同居住宅の肝心要はこの“変わり目”が大切なのです。

 母主導のキッチンもやがて年が経つにつれ次第に嫁に重きが置かれ、ついには嫁のキッチンがメインとなるのです。しかし母の大切な食器は保管され、気が向いた時に手料理もでき、深夜に水や薬が飲めるなど、母のキッチンは心のよりどころであり、心の安らぎの場でもあるのです。

同居”共働”住宅の実例
■写真・MF様邸:左 外観、右上 親御さんLDK、右下 吹き抜け子夫婦のLDK(天野彰)

 次回は狭い家なら「ダブルキッチン」か「ダブルシンク」をお話しします。

 ★毎週土曜日 最新コラム公開中! お楽しみに♪

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表