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税理士 高橋 貴輝 東京メトロポリタン税理士法人相続税の取得費加算(2) ~税金相談室Q&A

相続税の取得費加算(2) ~税金相談室Q&A

 Q 「相続税の取得費加算(1)」のお話がありましたが、この特例を適用する場合、どのような点に注意したらよろしいでしょうか?

 A.まず、前回では適用を受けるための要件と、計算方法について簡単な事例を使ってご説明しましたが、計算方法の算式を公式の形で示すと以下のとおりでした。

  (1) 譲渡資産が土地等の場合
    相続税額 × すべての土地等 / 相続財産
  (2) 譲渡資産が土地等以外の場合
    相続税額 × 譲渡した資産 / 相続財産
 このうち、(1)の場合は、譲渡していないものも含めたすべての土地等が対象となるので、かなり優遇されていますが、この取り扱いの廃止も検討されている。   というところまで、お話ししました。

 今回は、この「相続税の取得費加算」を受ける場合に、特に注意しなければならない点について、お話していきたいと思います。
 その1つの注意点は、

 「相続の年の翌年3月15日までに、相続税の申告書を提出しないと、取得費加算の適用を受けられないことがある・・・」  ということです。

 どういうことかというと、
 たとえば、平成25年8月1日に相続があった場合に、相続で取得した財産を、平成25年中に売却した場合には、所得税の確定申告書の提出期限である平成26年3月15日までに、相続税の申告書を提出していなければならない、ということです。
 「なるほど。要するに相続税の申告書を早めに提出すればいいんだな。」と思った方もいらっしゃるかと思います。
 確かにその通りなのですが、よーく考えてみると、この場合困ったことが1つあります。

 相続税の申告書の提出期限は、亡くなってから10ヶ月後でした。
 そうすると、8月1日に亡くなった場合は、申告期限は翌年6月1日ですから、翌年3月15日までに相続税の申告書を提出していない、ということも考えられます。
 しかし、これでは「相続税の取得費加算」の適用が受けられません。早く提出しなかったのが悪いのでしょうか?
 そんなことはありません。
 相続税の額が確定していなければ、「相続税の取得費加算」の計算ができないからです。
 言ってみれば、当たり前のことですね。

 ただ、法律で認められた期間内に、相続税の申告書を提出した人が、この適用を受けられないというのは、やはり不公平です。そんな場合には、ちょっと手間がかかりますが、次のような方法があります。

 ア.相続税の取得費加算の適用を受けずに、所得税の確定申告書を提出する
       ↓
 イ.その後、相続税の申告書を提出する
       ↓
 ウ.改めて所得税で相続税の取得費加算の適用を受け、5年以内に更正をしてもらい、納めすぎた所得税を還付してもらう

 とはいっても、ここまでしなくても、相続税の申告書の提出が、平成26年3月15日以降になってしまうのであれば、売却も平成26年以降に遅らせればいいのです。相続税の納税にも問題はないので、基本的には、そのように対処していただければと思います。

 ※本文で紹介させて頂いた内容は概略となります。詳細につきましては税務署または税理士等の専門家にご確認下さい。また、掲載の内容は、作成日時点の法令等に基づいております。実際のお取引の際には、改めて該当法令等をご確認下さい。

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 東京メトロポリタン税理士法人 資産税チーム 高橋貴輝

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税理士 
高橋 貴輝
東京メトロポリタン税理士法人

 高い専門性と、お客様ひとりひとりのニーズに対応できる柔軟性を持った“いい仕事”ができる資産税のプロフェッショナルになるべく、熱い気持ちと高い向上心を持って日々精進してまいりたいと思います。