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建築家 天野 彰 わが家は“夫婦の顔”?~夫婦の家

わが家は“夫婦の顔”?~夫婦の家

 家のデザインを一言で言い表すことは難しいのですが、その機能とニーズと取り巻く環境のベースに、その均整と必然性とで成り立っているものがベストデザインと思います。 しかし、ちょっと間違って、たがをはずした瞬間に思いもかけずたちまち耽美(たんび)になったり、反対に攻撃的に鋭利に目立つデザインになったりもするのです。
 特に建物の外観やインテリアなどのデザインは、その成り立ちのベースとなる住む夫婦や家族の動きや居心地が重要な要素となるのです。目を引くスマートな外観のインパクトもさることながら、それ以上に家族の居場所重視のゾーニングや、あちこちに遊びのあるプランニングこそが今日のようなせせこましい時代にふさわしいデザインと思えるのです。

わが家は夫婦の顔か?
 ■イラスト1:わが家は家族の顔(画:天野彰)

 私は家の設計を依頼されたとき、その土地のロケーションと夫婦の顔を見て、その瞬間に家族の、あるいは夫婦の家の「顔」をイメージします。まだ目鼻の付いたものではなく、ぼやっとした輪郭のようなものですが、不思議なことにそのイメージはいつまでたっても払拭されることなく、設計の最終の段階にまで付きまとうのです。しかし、これが大きな間違いであることに気付くのです。そこで改めてその夫婦、とりわけ「夫と妻を別々に観察」させてもらい確認するのです。

 建て主方は「えっ? 何をいまさら?」などと、けげんな顔をされることが多いのですが、この段階での“怪訝な顔”こそが、夫婦の本当の「顔」であることも多いのです。そう「家の顔」、それこそ家の中身と一体となった夫婦の顔なのです。 一見派手そうに見えた奥様が、実は光と影を楽しむ日本的な感性の持ち主だったり、その反対に家づくりに無関心だったご主人が、実はおおいに目立ちたがり屋であったり!など、驚くことも多いのです。

 その本当の「夫婦の顔」が見えてくると、家の外観やインテリアのなどの“見せ場”もはっきりしてきます。
洋風モダンな外観が落ち着いた和風となったり、その外観よりもインテリアを重視したりと、まるで福笑い(死語?)のようにその家の目鼻が整い、時にはプランまで変わることもあるのです。
 なかでもよくあるのは住まいの大きさで、そのスケール感覚は人それぞれで、「狭い」「いや、広い」などと議論して間取りを決めた末、「こんな広い家は要りません!」などと言う情けないことも起こるのです。これもまだ設計の途中であればいいのですが、見積もりが出てきてからとか、家が建ちあがってきてからでは悲劇的です。
夫婦の意見の違いや感覚の違いで、わが家を建てる歓びさえ失ってしまうのです。

 私自身こんな悲劇が起こらないために、たとえそのプランに自信があっても設計の最終段階でこの確認をするのです。その家と夫婦を客観的に見て、まさに“別な人格の2人”の“最大公約数”の最終調整をするのです。

街にあふれる家の顔
 ■イラスト2:街に溢れるいろいろな家の顔 ■二世帯の顔がうかがえるM様邸外観(天野彰)

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表