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セルフサポートの時代 セルフサポートの精神とは…
セルフサポートの時代 セルフサポートの精神とは
狭い家、車いすより這ってでも自立して活きる家!
私の提唱するバリアフリーの家とは、必ずしも車いすで暮らせる家ではありません。歩けなくなったらベッドからトイレ、浴槽へと手の力だけで腰をずらして移動するベンチ式の水回りや、そのまま洗い場のスノコまで這って行って寝たままシャワーを浴びるなど究極の自立を考えるのです。
ベンチ式トイレと浴槽までずれて動く(R邸;著者アトリエ4A設計)
私の祖母が生きた洗い場のスノコのシャワー入浴
いわばリハビリで厳しい時代を活きる意識を養うのです。これにより意気が高揚し、介護に頼るだけではなく、住む人自らがわが身の症状に合わせ工夫し、障害バリアを乗り越えて自立の生活をするバリアフリーなのです。
いずれ介護や入院も必要となるでしょうが、それまで極力在宅で自立の生活をする工夫をすることです。ソフトで温かい仕上げ材を使用し、IT時代の通報センサーなどのセキュリティシステムであらゆる安全策を取りながら自立した生活をするのです。
独力で移動が困難となったらレンタルの介助補助の装置やイラストのような新時代のトランスファーやロボットリフトなどを駆使しながら一日でも長くわが家で活きて行くのです。
私の事務所で開発中の天井自在サポートシステム
多くのバリアフリーの老人施設や車いすに頼る介護方法を見て思うのは、やはり介護する側の思想であることが多いのです。要介護のお年寄りが急激に増えて介護費削減で仕方がないことですが、要は本人がギリギリまで這ってでも暮らせる家が一番良いと思うのです。
過剰介護の記事
考えてみればわが国のお年寄りの暮らしはほんのこの間まで畳の座敷で布団を上手に使って背もたれにして座ったり、介護を嫌って、布団をたたんで敷いて腰を浮かせおまるで用を足したりなど、自力でなんとか工夫しながら暮らしていたのです。おかげで寝たきりになっても気丈夫で痴呆になることも少なく入院してもさほど長くはならなかったような気がするのです。しかも不思議なことに介護がきつくても本人も家族もあまり悲壮感を感じなかったような気がするのです。
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