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住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 生きるためのリフォーム(2)住まいの健康とは?

生きるためのリフォーム(2)住まいの健康とは?

―風と水そして光 風水に見る自然素材の健康思想!―

 わが国の住まいの「和」の思想とは、数々の本質的な自然素材による自然志向の家であることと、「風」すなわち通風と通気の、湿気すなわち「水」対策の健康思想の家であることが伺えるのです。
 その健康とは多湿なわが国での、まさしく住む人の健康はもとより住まいの耐久性の「風」と「水」そして「光」の設計思想と技法、さらには素材でもあったのです。

 それらはこのコラムでも幾度となく例えられる、「すまいは夏を旨とすべし・・・」の、一に風、二に風通しのシンプルであることのとおり、1000年も続き、今をなお日本の住まいの思考にあり、いかに近代化が進み時代が変わろうとも底辺の「裸足文化」は日本の住まいの体質とも言える思想となっているのです。

イラスト1:柱と屋根だけの「傘の家」(画:天野彰)
<イラスト1:柱と屋根だけの「傘の家」(画:天野彰)>

 しかしながら明治以降の急激な近代化と西欧思考、さらには戦後の欧米志向や合理的な工業化により、それらは伝統工法や伝統技法の『匠』の名のもとに形象的かつ特別趣向のような存在となっているのです。
 その近代化とは、まさしく造り手の思考に寄って、合理的かつ工場生産化へのプレファブ化、まさしくprefabricated houseの、あのプレハブ住宅の到来となり企画型?規格型のパネル板による組み立て住宅となり、さらには2×4インチ角の枠材とベニヤ板だけで造る、まさしくツーバイフォー住宅の洋風の「箱の家」となったのです。

 こうして柱と梁と屋根だけの「傘の家」は、サッシやベニヤ板に包まれ、内装もすべて工業生産のフローリングやボード貼りとなり、さらにはスレート版の型押しサイディングボードなどの外壁となり、あまつさえ世の中は高気密高断熱の省エネ化が優先され、肝心の通気通風が二の次となっているのです。
 暖かい家は歓迎され、1000年の「夏の家」は形式的なものとなり、人々は化学物資と機械冷房と強制換気に頼る生活となっているのです。

イラスト2:夏の「傘の家」と蒸れる「壁の家」(画:天野彰)
<イラスト2:夏の「傘の家」と蒸れる「壁の家」(画:天野彰)>

 今私たちは高齢化し、冷暖房に違和感を覚え、不調をきたし、住まいは蒸れて傷みやすくなって、今改めて芯から無垢の自然素材と自然通気と風通しの良い「夏の家」すなわち『傘の家』を求めているのです。
 名ばかりの匠の技の家づくりから、現代の技術で高機能を保持したまま、いかに健康的な自然素材の家をつくるかが大きな課題となっているのです。

 添付写真は通気塗材「セラブレス(サンスター技研)」をアピールした、自然通気する卵の家、すなわち炭酸カルシューム殻の「エッグの家」の健康住宅をテーマに訴えたショールーム『家っぐ』(鈴木エドワード氏他との共同展示1998年~)詳しくはまたいずれ。

 次回は「地震と耐久性に強い伝統木組み木造の匠の技」です。

写真:渋谷で健康住宅をアピールした通気の良い卵の家『家っぐ』(撮影:天野彰)
<写真:渋谷で健康住宅をアピールした通気の良い卵の家『家っぐ』(撮影:天野彰)>

『家っぐ』プラン
<『家っぐ』プラン>

★毎週土曜日 最新コラム公開中!   次回お楽しみに♪

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表