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建築家 天野 彰 減築はわが身と国家を救う(2)減築は超高齢化を活きる

減築はわが身と国家を救う(2)減築は超高齢化を活きる

―「減築」でわが暮らしをコンパクトに身軽にして活きる!―

 減築はわが暮らしをコンパクトにして超高齢化社会に生き残る手段でもあるのです。
 長寿命となったことはとてもめでたいことです。ところがそのために、誰もが持つのが老後の暮らしと健康の新たな不安となったのです。職を離れてあらゆることが長期間に渡り、長引く生活経済とさらには今住む家の耐久性が気になります。特に地震などの災害にも備えなければなりません。

 そこで2階を取り外すなど家全体を軽くして押しつぶされないよう効率よく耐震強化もできます。住まいの面積をさらに最小限に縮めれば片づけはもとより省エネルギーとなります。

 「減築」は部屋や二階を取り壊して住まいを小さくするばかりではありません。今までこまごまと壁で仕切られていた家の中の間仕切りをすべて外してワンルームの広々とした住まいにすることが有効です。まさしく手を伸ばせばそこにキッチンがあり、トイレもある!といった住まいです。まさしく狭くても広い「“狭楽しく”住む」家になるのです。(写真:拙著「狭楽しく住む法」1983年新声社)

写真:天野 彰著「狭楽しく住む法」(1980年:表紙は真鍋博氏作)
<写真:天野 彰著「狭楽しく住む法」(1980年:表紙は真鍋博氏作)>

 また長い時間をわが趣味を楽しみ、昔取った杵柄で趣味の教室や英語などの塾、あるいは喫茶店やレストランなどの店舗にするなど、老後の生きがいや暮らしの糧にもなります。
 さらに今の家や生活をコンパクトにした分残りの土地を駐車場として貸したり、建て替えやリフォーム資金として売却も視野に入れるのです。あるいはさらなる“3,40年もの残りの暮らし”を考えて、意を決して土地担保に事業資金として借り入れて賃貸住宅に建て替えるのです。強靭かつ快適わが家と、残りをアパートとして人に貸して生活の糧にするのです。

 これはマンションも同じことで、使わなくなった物や衣服を思い切って整理し、壁を天井までの収納にすればすべてのものが納まり水回り以外はワンルームにして大きく使うと今までの2LDKが驚くほど広々として、老いて車いすはもちろん這ってでも暮らせる“私設介護療養室”となるのです。

 イラストは2LDKマンションのすべての壁を取り去って周囲を鏡張りの壁収納にし、さらにベッドや食卓や書斎デスクをコンパクトに畳んだ動くunit(生活維持装置=家具ロボット:開発中)にした間取り変幻自在のダンス教室の例です。

イラスト:2LDKを「ワンルームのダンススタジオに」プラン(画:天野 彰)
<イラスト:2LDKを「ワンルームのダンススタジオに」プラン(画:天野 彰)>

イラスト:同上「ワンルームのダンススタジオ」パース(画:天野 彰)
<イラスト:同上「ワンルームのダンススタジオ」パース(画:天野 彰)>

イラスト:「生活維持装置によるアイソメ俯瞰図(収納ロボット)」(画:天野 彰)
<イラスト:「生活維持装置によるアイソメ俯瞰図(収納ロボット)」(画:天野 彰)>

イラスト:同上「収納ロボット詳細」(画:天野 彰)
<イラスト:同上「収納ロボット詳細」(画:天野 彰)>

 さぁ、このゴールデンウイークに今の家とわが暮らしを考えてみようではありませんか。僭越ながらちょっと私めの「60歳から家を建てる」(新潮社刊)でも目を通していただければ勇気が出るかもしれませんねぇ?

 この「天野彰の快適住まいコラム」150回を迎えました。記念に拙著「60歳から家を建てる」(新潮社刊)を読者先着5名様にプレゼントします。どうぞHPから。

 天野彰著書 『六十歳から家を建てる』

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 次回は「減築」の極意「減築は超高齢化社会を救う?」です。

★毎週土曜日 最新コラム公開中!   次回お楽しみに♪

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表