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建築家 天野 彰 減築はわが身と国家を救う(3)地球環境を救う?

減築はわが身と国家を救う(3)地球環境を救う?

―「減築」は国家さらには地球を救う!―

 少し官僚的な話しになるのかも知れませんが・・・私たちの暮らしと国家のあり方、さらには地球規模での環境保全が問われる時代となっているのです。省エネルギーの環境学の分野では「コ・ベネフィット」なる総合的相乗効果を上げる試みが言われているのです。
 「コ・ベネフィット」など余り馴染みの少ない言葉ですが、ところがどっこい私たちの暮らし方生き方によって大いに都市や国家、それ以上に地球規模の環境保全と人類の生存につながると言うものと私なりに解釈しているのです。

 ちょっと大げさな話しとなりましたが・・・、つまり私たちの住まいを断熱工事することは夏涼しく冬暖かく快適になるだけではなく光熱費が割安になるのは当然として、心疾患や脳梗塞の軽減やさらにはリウマチや癌など冷えからくる健康障害などを抑え、健康に暮らせるばかりかその為の医療費の削減となるという効果も挙げられます。そんな経済効果どころかもっと地球規模での資源を守り、さらに二酸化炭素削減ともなるのです。まさしく一石二鳥どころか三鳥あるいは四鳥の相乗効果があると言えるものです。

 そんな用語は知る由もなく、私は住まいの設計をしていてふと大きな疑念を抱いたのです。まさしく大きな住まいの不条理な設計思想でした。戦後復興から必死で立ち上がった高度経済のさ中、経済摩擦の反感を呼ぶに至り世界から「ワーカホリックの日本人の家は『ウサギ小屋』」と言われるまでになったのです。
 これを敏感に感じ取ったわが国は住宅政策を押し進め急激な住宅開発を推奨し優遇し「大きな家」のロジックとなったのです。しかしこれが私にとっては大きな不条理となったのです。建築家として建て主の望むがままに大きな家を望みどおりに建てればよいものを敢えて小さめに提案したのです。その作業はちょっと変わっていて議論しながら少しずつ広げると言うものでした。

 2LDKを3LDKと住み替えようとする人にマンションは利便性が一番、そのためによいところ住む!そこで「狭“楽”しい」ロジックが生まれたのです。(前回参照)
 そして一戸建てでは「増築」よりは『減築』が生まれたのです。さらには、住む人その家族の住まいの変遷を顕わした『人生時計』が生まれたのです。つまりアナログ式の時計で見る限りは広く必要な子育て時間は僅か人生の“四分の一”にもみたらず。あとは狭い方がはるかに快適な老後の暮らしができると・・・。

イラスト:同上「収納ロボット詳細」(画:天野 彰)
<(左)イラスト1:改めて「減築」の略プラン(画:天野 彰)>
<(右)イラスト2:改めて「減築」の断面イメージ(画:天野 彰)>

 この減築思想こそがまさしく「コ・ベネフィット型」の家づくりだと思うのです。そして今、私の意に反して子育て優先の「大きな家」が全国に蔓延し、都心の高級住宅地はおろか当時の人気新興住宅地にはすでに灯が消え、たまにポツンと老夫婦か独居老人が住んでいるのです。まさに老いて寒く、すでに誰も住まない二階の重さに地震が来るごとに怯え、掃除はおろか雨漏りすら直せないので居るのです。
 こうして誰も住まない空き家は700とも800万戸とも言われ、いずれ「空き家」となる高齢者の家は全国でさらにその倍以上とも言われているのです。

 次回はいよいよ「減築」は超高齢化社会を救う「コ・ベネフィット」?です。

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表