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住宅関連記事・ノウハウ

住生活コンサルタント 早坂淳一 ネクスト・アイズ株式会社「老後の理想の住まい」平屋派が増え、マンション派は減少

<「老後の理想の住まい」平屋派が増え、マンション派は減少~住宅時事>

これから定年退職をお迎えになる方々にとって、平均寿命から考えていくと定年退職後の
新しいステージでの生活は、なんと20年以上にも及びます。
※日本人の平均寿命は現在男性79歳、女性86歳であることから予測。

20年以上にわたり年金以外の収入はほとんどないものとして考えた場合、老後の生活費を
どうするのか、という問題もありますが、老後の住まいをどうするのか、
しっかり考えていくことも、生活設計と同じように大切なテーマ。

この点を調査したデータはネット上にもたくさん存在していますが、
今回は積水化学工業株式会社住宅カンパニーの研究調査機関『株式会社住環境研究所』にて
公開されている資料から、高齢者の「老後の住まい」を考えてみます。

  2010年9月22日公開 株式会社住環境研究所
  アンケート調査「老後の理想の住まい」(2010)について
   -平屋派が増え46.9%、マンション派は減少し32.5%に- (外部リンク)

『住環境研究所』では、全国の55歳から69歳の男女を対象に老後の理想の住まいについて
インターネット調査を行い、639人から回答を得ました。
2006年に『住環境研究所』が同じテーマで調査したときも、今回の調査も、団塊世代がまもなく
定年退職を迎える時期を捉え、老後の住まいをどのように考え、どんな住宅を理想としているのか探ることが目的。

そこで、2010年の調査では2006年の調査と明らかに大きな差が顕れた点があります。
2006年の調査では、建物形態の質問で、平屋派(41%)とマンション派(39%)が拮抗していたものの、
今回の調査では「平屋」との回答がもっとも多く46.9%。「マンション」が32.5%、
「戸建て(2階建て以上)」が18.9%となったそうです。
4年という年月を経て、これから家を改めて取得するであろう高齢者の意識変化には、
まさに注目すべき点があります。

平屋のメリットについて聞いたところ、「ワンフロアーで生活できる」が66%、
「階段の上下移動がない」が64%、「庭が楽しめる」60%、「日当たりがよい」57%、
「通風がよい」52%、「コンパクトで効率よい間取りがつくれる」43%となりました。

もちろん、マンションもほとんどの物件で「ワンフロアーで生活」で生活できますが
「庭が楽しめる」ことや、「コンパクトで効率良い間取り」という点では、どうしても、
戸建住宅の自由度には叶いません。

さらにこの調査で注目すべき点として、以下の内容があります。
リーマンショックやいっそう強くなった年金不安は、生活者がもつ老後の暮らしの
価値意識を堅実と快適を求める価値重視に変えていきました。

さらに、国が推奨する高性能住宅『長期優良住宅』の認知拡大は「家の維持管理が楽な暮らし」
「光熱費など生活上の経費がお得な暮らし」ができる、という認識をもたらし副次的な効果として、
高性能な住宅が「温度差のない快適な暮らし」という、住居内の快適性向上をもたらす
価値意識の醸成につながったものと想定しています。

間取りについても、注文住宅もしくは選択のバラエティに富んだ企画型住宅であれば
家づくりをご検討の方々のこだわり(たとえば、リビングとキッチンは大きく。
他は掃除が行き届きやすいようコンパクトに)を容易に叶えることができます。
もちろん、マンションでも自由な間取りは可能ですが、戸建て住宅と比較した場合、
どうしても制約条件は多くなります。

一方、現在の住まい=老後の住まいにおける不安点と想定した場合、「住まい全体の老朽化」への
関心が前回調査より16ポイントも上昇したことは納得できること。

この「住まい全体の老朽化」は、たとえば内窓(インナーサッシ)増設や耐震改修への
具体的工事への関心に結びついていくことは、想像に難くありません。

そして、戸建住宅とマンションを比較した場合、窓や玄関、そしてベランダやエレベーター
といった共有部分の造作変更・交換に伴う規制、修繕費、水廻り修繕の高難易度など、
マンション特有の管理上の問題と比較してはるかに緩やか、かつ設計施工時に
きちんと配慮しておけば、容易に建物、または設備のメンテナンスができる
戸建住宅の特性が改めて評価されているものと想定できます。

もちろん、戸建住宅には管理組合は存在せず、メンテナンスは自己責任ですが、
このアンケートで顕れていない与件として、いま老後の住まいをお考えの方々は、
いままでの隣人関係をリセットする必要がある「住み替え」ではなく、隣人関係や
地域とのつながりを重視する「同じ場所での(高性能で快適な)平屋への建て替え」
に関心が向いているのかもしれません。

そして、このような考え方は『高齢者を地域で支えていく』という、本来あるべき地域の
立ち位置、地域医療のありかたが、地域を担う住まい手に認知されているのではないか、
という仮説にもなりえます。

家を建てる、住まいを買う、ということは、その地域に根ざして日々の生活をしていくこと。

これから家を建てる、住まいを買う、土地を買うとき、こんなことを見据えながら
検討を進めることも、とても大切なことなのです。

住生活コンサルタント 早坂淳一住生活コンサルタント 早坂淳一

住生活コンサルタント 
早坂淳一
ネクスト・アイズ株式会社

大手百貨店にてクレジットカード事業の立ち上げやポイントカードシステムの運用、全店販促支援システムの運用、売場リニューアルブロジェクトなど、新規事業を中心とした業務に従事。 その後、携帯キャリア店舗改善プロジェクトや不登校児童・生徒活動支援プロジェクト、工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在は第三者機関ネクスト・アイズにて、住宅コンサルタントとして活躍中。