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住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 同居は少子高齢化を救えるか?(2)親子安心“共働”住宅

―同居は安心なのか?―

○今回のポイント 1 少子高齢化社会に、親世帯も子世帯も近くで暮らすことを望む
○今回のポイント 2 周囲の環境も整わず単世帯の定型プランの家で苦労する現代
○今回のポイント 3 お互いに助け合い暮らす新しい同居の形「老若“共働”」を考える

先日(2017/10/26)NHKラジオ先読み夕方ニュースにて、シリーズ「シルバー世代の快適住まい」で、「積極的な親子“共働”の同居」こそ、親子とわが身を救う!と言うお話しをしました。
やはりアナウンサーの畠山智之さんから「嫁姑の問題は?」と、質問されましたが、それは“古いころ”のお話しで、「今はむしろ姑の方が嫁や娘に気をつかっているのでは?」と答えたのです。これにはリスナーからも賛同の意見を寄せられたようです。

確かに現代は暮らしもよくなり、その分嫁や娘が共働きで忙しくさらに保育所などの問題で悩む若い夫婦が多いのです。この点においては親の方も少子化に憂慮があり理解も多いのです。さらにかつてに比べ親も長生きで元気もあり、何か応援をしてやりたいと言う気持ちもあるようです。

親世帯は変わりゆく世の中に暮らす子世帯の将来を不安に思う

一方で勝手気ままで核家族で慣れた親夫婦も「老々介護」の不安を抱える親たちも多いのです。いくら土地や建物があっても、豊かな老いの生活を送るためにはなによりもいつまで元気でいられるか、いざとなると施設に入るのも金銭や覚悟がいるのです。第一いったいいつまで生きるのか、それよりもいつまで“認知”ができるのか?などさらなる不安が絶えないのです。やはり近くに親しい人が居ることが何よりだとホンネで思っているのです。

少子高齢化に不安がつきない親世帯と子世帯の実情

実は…現代の職場の問題から放れて暮らす子夫婦の側も、子育てはおろか、各々の両親が高齢となり、4人の親のことを案じているのです。実際に互いの親の事情を気遣い、常に不安を持って暮しているのです。さらに実生活の中では教育費に加え、何よりも法外な家賃やローンの支払いに苦しんでいるのです。

これは子を思う親の方にも大きな心配の種でもあるのです。現実の少子高齢化社会とはこうした不条理を言うのです。実際にはこれにあてこんで都市部では高層マンションを建て、賃貸住宅を建て、グループホームのようなものを次々とつくり、なにやらこれで良さそうに思えるのですが・・・、ところが実際には保育所も小中学生の課外生活の対処もなく、保育士や介護ケアの人材確保もなくその優遇さえなされていないのです。

今を暮らす単世帯を手に入れるか、将来を考え新しい同居=“共働”の家とするか

まさにこの不条理に、人々は色形のイメージだけに囚われホンネで“生きて行くための家”や老後に“工夫したリフォーム”もせず?ただひたすらメーカーなどの既成のプランに甘んじ高額を叩いているようです。
一方の政治家や行政はまるで選挙のための市民寄りのスローガンと、根本的な解決策もなく“事なかれ主義”?を貫いているようなのです。そして今、人も家も都市も確実に老いて疲弊しているのです。

そんな中で、今あえて“同居”を再考し、助け合い「老若“共働”の新しい同居の家づくり」をしている家族もいるのです。あえて職場を変え、職住近接を画策し親元に帰り、兄弟夫婦そろって親と暮らす“共働”の住宅をつくっているのです。
次回は「親子兄弟、孫、さらに夫婦にも距離」がある?です。

向こうが息子夫婦母の家、デッキを挟んで手前が姉夫婦の家(天野彰)
<T様邸:向こうが息子夫婦母の家、デッキを挟んで手前が姉夫婦の家(天野彰)>

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★毎週土曜日 最新コラム公開中!   次回お楽しみに♪

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表