税制改正大綱について(1)
Q 今年の税制改正について教えてください。
A 12月22日に平成22年度の税制改正大綱が発表されました。
3回にわたり、その内容についてご紹介させていただきます。
不動産に関連するものを中心に、(1)においては全体像を、(2)では所得税関連、
(3)においては相続税・贈与税関連の改正点についてご紹介していきますので、よろしくお願い致します。
平成22年度の主な改正点としては次のものが挙げられております。
●個人所得税・住民税その他個人所得に関するもの
(1)扶養控除等の見直し
子ども手当の導入に伴い、所得税や住民税における扶養控除の適用に関して、改正されています。
子ども手当を受ける世代に対しては適用しないなど、年齢に応じた適用関係に見直されています。
(2)特定の居住用財産の買換え等の特例の期限延長
特定の居住用財産の買換え等を行った場合の、長期譲渡所得の課税の特例制度が、条件等を付した上で、
2年間延長されることとなりました。
その他、居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除など、いくつかの制度が延長されています。
(3)国民健康保険税の課税限度額の引き上げ
国民健康保険税の基礎課税額に係る課税限度額が50万円(現行47万円)、後期高齢者支援金等課税額に
係る課税限度額が13万円(現行12万円)に引き上げられます。
不動産を譲渡した年については、健康保険料が大幅に増額するケースが多く見られますので、注意が必要です。
●相続税・贈与税に関するもの
(1)住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
平成21年中は500万円までとされていた非課税限度額が、次のように増額されることになりました。
平成22年中の贈与・・・1,500万円
平成23年中の贈与・・・1,000万円
詳細については、次号以降に記載させていただきますが、この制度を活用することで、
多額の住宅資金の贈与を行うことができます。
(2)相続時精算課税における特別控除の上乗せの特例の廃止
これまで、相続時精算課税を適用して住宅取得資金の贈与を行った場合、2,500万円の控除額に
1,000万円を上乗せすることができましたが、この上乗せ部分が廃止されることになりました。
年齢要件についての特例については、2年間延長されることとなっています。
(3)小規模宅地等の特例についての見直し
相続人が申告期限まで事業や居住を継続しない宅地等は適用対象外となるなど、小規模宅地の
特例の適用要件が見直されています。
この規定は、平成22年4月1日以後の相続や遺贈に適用されますので対応を検討する必要がある場合も多いと予想されます。
(4)相続税の障害者控除の適用年齢の拡大
現状では、70歳に達するまでの年数を乗じて控除額を算出しておりますが、85歳に達するまでの
年数までと控除額が増額されます。こちらの制度も、平成22年4月1日以後の相続等に適用されます。
(5)定期金に関する権利の評価方法について
給付が開始している個人年金の権利については、解約返戻金相当額も考慮した評価方法がとられることとなりました。
●法人税に関するもの
(1)特殊支配同族会社の業務主宰役員給与の損金不算入制度の廃止
本制度は、平成22年4月1日以後に終了する事業年度から適用されないことになります。
●消費税に関するもの
(1)仕入税額控除の調整の適正化
固定資産の取得年度において、課税事業者を選択することで、消費税額の還付を受けた場合には、
次のような制限が設けられます。
・調整対象固定資産(還付の対象になる資産です)を取得した課税期間を含む3年間、
免税事業者にはなれません。
・同期間中は簡易課税制度を選択することができません。
これにより、固定資産取得時に還付を受けた場合でも、将来的に調整の対象となる場合があります。
こちらの制度は、平成22年4月1日以後に開始する一定の課税期間が対象となります。
今号においては、概要の説明が中心となっておりますが、次号以降、所得税や相続税、
贈与税についてご紹介させていただく予定でおりますので、是非ご覧ください。
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※本文で紹介させて頂いた内容は概略となります。
詳細につきましては税務署または税理士等の専門家にご確認下さい。
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