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耐震補強研究所株式会社 代表取締役 大津 紀一 【耐震補強・匠の知恵】第二章・家具の倒壊を防ぐ『筋交い』

【耐震補強・匠の知恵】第二章・家具の倒壊を防ぐ『筋交い』

 筋交いは壁の耐力を強化する重要な部材
 筋交いについては、耐震への意識が高まり、また、東日本大震災を契機にマスコミにも再三取り上げられたことで、一気に知名度が高まりました。筋交いは木造建築の壁のなかに取りつけることで壁の耐力を強化して、地震の揺れから家屋の倒壊を防ぐたいへん重要な部材です。

 筋交いという部材は、二本の柱のあいだで、土台から横架材に届くようにななめに取り付けます。素材の木には丈夫なヒノキかツガがよく使われます。一本の部材を斜めに取り付ける方法と、二本の部材をたすき掛けに取り付ける方法が一般的です。

 筋交いを取り付けた壁の地震などによる揺れに対する耐力は、取り付ける部材の厚さ×幅(断面積)によっても違います。それは、建築基準法に定められた計算法に基づいて数値化され、その数値を壁倍率と呼びます。 たとえば、何も補強しない壁の壁倍率をゼロとして、筋交いとして取り付ける部材の厚さ×幅、その本数によって、壁倍率が高くなっていきます。

 筋交いと別によく使われる補強材が構造用合板です。
これは壁のサイズにあわせて構造用合板を釘で打ち付ける方法です。
ちなみに厚さ7.5mm以上の構造用合板を壁に打ち付けると、壁倍率は2.5倍になります。
 【筋交い】
 厚さ3.0cm × 幅9.0cm =壁倍率1.5倍
 厚さ4.5cm × 幅9.0cm =壁倍率2.0倍
 厚さ4.5cm × 幅9.0cm × 2(たすき掛け)=壁倍率4.0倍
 厚さ9.0cm × 幅9.0cm =壁倍率3.0倍
 厚さ9.0cm × 幅9.0cm × 2(たすき掛け)=壁倍率5.0倍

 【JAS構造用合板】
 厚さ7.5mm以上(釘No.50 @15cm以下)外周部・中間部とも
 150mm間隔で軸組み(柱・梁・土台)及び間柱に直接打ち付け =壁倍率2.5倍

 筋交いを取り付けるときに大事なのは、それを取り付ける場所、つまり土台や柱や梁にわずかに切り込みを入れることです。
 私が教えられてやっていたのは、筋交いそのものの厚みを考慮して、土台や柱や梁に深さ五分(約1.5cm)の切り込みを入れ、筋交いの両端を性格にすき間のないように接合し、三寸釘を3本打ち込んで留める方法です。

 この取り付け方法を「大入れ」といいます。
「大入れ」することにより接合部が強固になり、土台、柱、梁はより強く一体化されます。
この「大入れ」とは、耐震のための伝統的な木造建築施工の知恵だといえるでしょう。
 ところが、同じ筋交いを取り付けるにしても、「大入れ」をせず、ただ釘だけで打ち付けてしまう場合もあります。
これを「イモつぎ」あるいは「現造」といい、大工仲間ではかなり軽蔑されるやり方です。
 当然、こちらのほうが作業がラクで早い。しかし、肝心の土台、柱、梁を一体化する力は弱まってしまいます。地震の強い揺れに襲われたとき、筋交いが土台からはずれたり、柱のホゾを突き破ったりする恐れが高くなるのです。 これでは、せっかくの壁倍率も中身の伴わない数値になってしまいます。
 少しでも工期を短縮しないといけない、そんな必要に迫られてこういう施工がまかり通ってしまったら、工務店経営者として実に情けない話です。
 ただ、こんなふうに「イモつぎ」された筋交いの両端に取り付ける筋交いプレート金物という補強剤もあります。これを取り付けることで、より強く筋交いを土台や横架材に接合できるようになっています。行政の指導もあり、木造建築施工の現場では多く使われています。

耐震補強研究所株式会社 代表取締役 大津 紀一耐震補強研究所株式会社 代表取締役 大津 紀一

耐震補強研究所株式会社 代表取締役 
大津 紀一

耐震補強研究所株式会社

 大工上がりの工務店経営者、耐震補強研究所株式会社の大津と申します。
 木造建築の世界は封建的で進歩も変化もないまま、親方の指導の元で修行しています。木造建築の施工一筋35年の筋金入り工務店経営者である私が、35年にわたる経験のなかから感じた疑問を解決するため、地震による倒壊を防ぐ金物《耐震補強三角火打金物》と、国土交通大臣認定、(財)日本建築防災協会・住宅等防災技術評価を取得、特許取得(特許第3569893号、特許第3673868号)を経て、木造住宅の耐震性を高める工法《耐震セイフティ工法》を完成させました。
 《耐震セイフティ工法》が、木造建築物にお住まいの方々の安全と財産を守ります。