~ハイジとペータの家づくり~
結婚20年目で家を建てます!
プロフィール
- お名前
- ハイジとペーター
- 建築地
- 東京都内
はじめに
皆様初めまして、ハイジ(♀)とペーター(♂)夫妻でございます。結婚20年目弱にしてようやく家を建てることになりました。色々下調べはしておりましたが、まあこれほどまでに大変とは夫婦共々全く想像だにしておらず、ただきっと近い将来、満足のいく家でのんびり寝転がりながらこのBLOGを懐かしむ日が来ると信じておりますので、その時をきちんと迎える日まで、こんな世間知らずのド素人夫婦が、物凄く限りある予算で、物凄く際限の無い要望満載の家を建てるまでの顛末をぽちぽちと書いていけたら、と思っております。ハイジとペーター、それぞれ思い立った時にアップして参る所存ですので、どうぞ皆様、のんびりと見守っていただければ幸いです。
これから家を建てる方へヒトコト
さて、最初に一言。
決してお金をいただいている訳ではありませんので、まずはそれを前置きしますがね・・・
家を建てようと思っているあなた!絶対に・・・・・
NEXT EYESさん(ハウス仲人の運営会社)に相談されることを切に推奨します。まだ我々ハイジとペーター、業者さんの選定の超初期段階なんですけれど、それでもNE(面倒なので略させて下さい)さんのオフィスには既に4-5回足を運んでおりまして、今じゃ受付の電話も碌にせずに勝手に上がりこんでいる始末ですが、本当に助かってます。世の中本当に便利になりました。このNEさんの底力もじっくりとこちらで勝手に書かせて頂きたいと思います。(ペーター)
家づくりを進める上での難関
我々家族は17年余を海外で過ごしたため、実はこれから家を建てようとしている土地の権利関係だの分筆だのって事がどうなっているのか全く知りませんでした。まあ今実家が建っている土地は親父さんの名義でしょ、だから何の問題も無いよな、と・・・
お気楽過ぎました。オフクロ様は前々から、この土地は結構面倒よ、ってな事を言っていたらしいのですが、その辺をしっかりインプットしていたのはハイジの方で、私は全くNO CARE、これがこんなに大変だとは・・・
現在の実家の敷地には私の実家と親戚の家が建っていまして、その昔はそこは親父殿の両親(つまり私の祖父母ですな)の家が建っておりました。詳細は省きますが、要は実はこの土地の名義人がなんと親父殿を含めて4人居たのですね(もちろん全員親族ではあります)、しかも祖母名義も残ったまま・・・
この辺を役所にて調べ上げてくれたのが、NEさんチョイスのハウスメーカーさん達でした。これは本当に助かりました。
私自身土地系用語は全く疎かったのですが、この機会にハウスメーカーさん達から様々なアドバイスを頂きまして、今ではかなりの「ツウ」になったのではないか、と。
私の親父殿を始め、権利に名を連ねている方々の年齢はもう結構な感じになっていまして、当然の事ながら彼らにはそれぞれ子供達(私にとってのいとこ達)が居るわけです。つまり、権利関係者達に万が一のことがあれば、今度は法的にその所有権がいとこ達に移っていくわけで、そうなると当事者がどんどん増えます。
これが何を意味するか・・・少なくとも亡くなった祖母の相続登記をしないと私は家を建てられません、さらにそれぞれ権利の絡んでいる方々に承認をもらわないと家を建てられません。
放っておくと承認をもらわなければならない関係者がどんどん増えるわけです。これはAホームズの営業の方にご説明を受けまして、「まずい!」と今さらながら自分を責め、そしてまあ猫の額のような土地ではありますが、下手を打つとドロドロの泥沼の戦いに突入してしまうわけだ、と言うことを悟りました。
みなさん、仮にご自身のご両親やその親族の方々が関わっている場所に家を建てよう、とお考えになった場合、これは素人だけでは現状把握や今後の方針は決められません、断言できます。家を建てる前段階の前哨戦にて、我々は本当にNEさんに話を持って行って良かった、と思っている次第なのです。
ここで、サラリーマン川柳的なものを一句。
「ほっとくな どんどん増えるぞ 相続人」
NEさのK常務殿
ここでへこたれて家を建てるまで至らなかった場合、至らぬ我々ハイジとペーターを許し給え・・・・・・アーメン(当時:ペーター)
そんな大きな問題もあり、途中の方向転換を余儀なくされました。
家づくりを進める上で大切にしたポイント
現場にマメに通うことをお薦め致します。
何度か現場に足を運びましたが、これほど、現場に行ってよかったと思える事はございませんでした。
建築家の先生とあたくしとの打ち合わせや変更箇所の内容が、現場の職人さんまでうまく伝わってない!ということ、言葉だけでの説明には限界があるということ、そして、それぞれ勝手な思い込みもあるということ・・でございました。
頻繁に現場に足を運び、チェックし、疑問に思う事、そして言うべき事は言うべきだと思います。(ハイジ)
~ ハイジとペーターの家づくり ~
2009年7月 | |
◆家を検討し始める | NEXT EYESさんに相談し始める。もう既に4~5回オフィスで打ち合わせ |
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◆実家の土地名義人問題が発覚 | 父親以外に3人の親族が名義人となっていることが分かり、関係者の承認が必要 |
2009年9月 | |
◆ハイジ 土地探しを開始 | 様々な土地を見学し、家族会議を重ね、ついに運命の土地を契約 |
◆施工会社選定開始 | NEXT EYESさんから4社をご紹介いただきました。 |
2009年10月 | |
◆施工会社との契約 | 建築家の先生と工務店さんで家を建てることに決定 |
2010年2月 | |
◆上棟の儀 | 片道1時間半の道のりをほぼ毎週、現場に通うハイジ |
2010年6月 | |
◆完成・引き渡し |
~ハイジとペータの家づくり~
結婚20年目で家を建てます!
1)お初のハイジでございます
我が家の東京都内2世帯住宅建設プロジェクト。ペーターもすでに記録していますが、私たちは完全に右往左往しておりました。
しかし、通常2世帯住宅で問題になりがちな「嫁姑バトル」に関しては、うちの場合あっさりクリア。誰もが問題なく2世帯住宅計画に進めるはずでした。
が、しかし……建てようとしている土地自体に問題があるとは、誰が予想したでしょうか。土地に関しては義父にも何度も念を押していました。義父は小規模ながら会社経営の経験もあり、普段は少し調子の良いところもありますが、決めるべきところはきっちり決める、私にとって「非常に信頼できる義父」でした。
そんな義父が「土地には何ら問題はない!」と言っていたのですから、「これは間違いない」と信じておりました。しかし、この件に限らず、あれこれ言われる私たち。「海外とは違い、日本では白黒つけずにウヤムヤにする部分もあるんだよ」と。めんどくさいトラブルが嫌いな義父だとは知っていましたが、大事なことまで“ウヤムヤ”だったとは……。
一言申し上げます。土地相続は、ご兄弟だけの問題ではありません。この際、血の雨が降ろうとも仕方ありません。蒔いた種は最後まで責任を持って刈り取り、あとに残る者に任せるなど、無責任なことは絶対にしないでください。
こうして、住むか住まないかは別として、何とかできないかと日々奮闘していたペーター。私はそれを横目に見ながら、さっさと方向転換。毎日土地探しに奔走しておりました。
探すこと2か月、ついに運命の土地に出会うことになったのです。
2)土地さまとのご縁
当初は、2世帯住宅ということでネクストアイズさんにいろいろ相談に乗っていただきました。いくつかのハウスメーカーも紹介していただきましたが、突然、その計画は白紙になってしまいました。
にもかかわらず、「焦らず、いきましょう」と優しいお言葉をかけていただき、さらに私たちの「どうしても自分たちで家を建てたい!」という強い意向を知ると、土地探しから手伝ってくれるという、なんとも頼もしいオファーまでいただきました。
もちろん、ハイジとペーターは迷うことなく、引き続きネクストアイズさんにお手伝いいただくことにしました。こうして、2世帯住宅建設プロジェクト、改め「ハイジとペーターの家づくりプロジェクト」が始まったのでございます。
土地探しは、実に大変でございました。
土地探しの条件
- 基本は娘の通学を第一に、東京都心の学校から1時間圏内を目安
- ガーデニングができるように土地はできるだけ広く
- 価格が手頃で、駅から近く、環境も良いこと
はい、17年間日本を離れていた私にとって、日本の土地事情は全く未知の世界でございました。資金が限りなくあるなら別ですが、ごく普通のサラリーマン家庭で東京都内に条件を満たす土地を買えるはずもなく……。 ネクストアイズのSさんには、こんな無茶な希望にも付き合っていただき、本当に感謝しております。
ネクストアイズさんからいくつか物件を紹介いただき、現地案内もしていただきましたが、ある時、私はあることに気づいたのです。
土地は結婚と同じで縁とタイミング!
出会いは突然やってきました。恐いもの知らずの私は、ネクストアイズさんに紹介いただきながらも、歩いていて気になる場所があれば、不動産屋にぶらっと入り、話を聞いたり物件を見たりしておりました。気に入る土地がなければ、建て売りも検討。大手ハウスメーカーの大型分譲地にもひとりで勝手に行ってしまうこともありました。
しかし、なかなかこれだ!という土地には巡り会えず。ある日、友人から「その後どうした?」と聞かれ、事情を話すと「分かった!知っている不動産屋を紹介する!」とのこと。 以前も何人かの友人から同じような提案を受けましたが、ネクストアイズさんにお世話になっているため、お断りしておりました。
ところが、この友人の紹介には、なぜかお願いしたいという気持ちが湧きました。紹介の不動産屋が実家近くだったことも幸いでしたが、正直、あまり期待していませんでした。
ところが、運命の土地はそこにあったのです。実は以前ネットで気になっていた物件もありましたが、見せていただいた中にそれが含まれていたのです。現地を見て、もう一目ぼれ。はっきり申し上げて、その土地は黄金色に輝いているように見えました。
ただし、問題は価格。予定金額を大幅に超えており、一度は断念。その後もネットで土地探しを続けましたが、結局その土地しか考えられなくなったのです。
家族会議を何度か開き、「私たちには、もうここしかない!」と私が主張。最初は渋っていたペーターも、上物を抑えれば何とかなるだろうと納得し、ついにお許しをいただきました。
こうして、めでたく契約。期間にして実に2週間ほど。こんなに大きな買い物を、こんな短期間で決めて良いのかと思いましたが、縁とはこういうものなのでございます。
3)久々のペーターでございます
だいぶ放置してしまい、皆さま方、特にネクストアイズ様の記事ご担当者様にはご迷惑をおかけしております……申し訳ございません。
さて、ハイジが書いております通り、我が家のマイホーム計画は着々と進んでおります。詳細は次回に譲るとして、土地購入後、K常務のご尽力の下、最終的に建築を担当してくださる方々も無事に決定いたしました。
かねてから申し上げておりますが、家の設計段階から、私は完全に一歩引き、すべてハイジに任せております。これはいわばお約束でして、我々が海外駐在していた18年間、国をまたぐ引越しを何度も経験しました。その際、旦那が新天地に先に赴き、2~3週間で家を決め、引継ぎをした後、家族の到着を待つというパターンが一般的でありました。つまり、海外では家の決定権は旦那に任されるのが通常でございます(もちろん例外もございますが)。
私のような「男子厨房に入らず」をモットーとする者にとって、台所や家の細部に関しては全く疎く、18年間、一度もハイジが満足する家や台所を用意できなかったという辛い思い出があります。 このたび晴れて日本に我が家を築くこととなり、「ハイジよ、御意のままに」と、全面的に任せることとなった次第でございます。
ぶっちゃけ、面倒なことはすべて押し付けているのでは?と思われるかもしれません。しかし、ハイジは非常にやる気満々で、頭の中は全て新居のことでいっぱいでございます。
ここからが、本日どうしても書いておきたいことでございます…… 現在、我々は狭いマンションで枕を突き合わせて寝ておりますが、今朝の出来事です。
ペーター、朝方にガバッと起きて ペーター:「ハイジ、ハイジ!今何時???」 ハイジ:「うーん??洗面所の壁紙……」 ペーター:「おお、そうか、洗面所の壁紙かぁ」と納得しつつも、頭のどこかで「???」と考えながら再び眠りに落ちました。
ハイジよ、君は旦那が朝遅刻するか否かよりも、新居の洗面所の壁紙の方が大事だったのか……あるいはそれほどまでに壁紙で悩んでいたのか? もっと大きな問題、例えば間取りや動線などを優先して考えたほうが良いのではないか。洗面所の壁紙はもう少し後でもどうにかなるのではないか、と考えてしまいました。
そんなことを考えつつ、再び眠りについたペーターでございます。
4)決めました!
はずかしながら、ペーターが書いております通り、私の頭の中は家のことでいっぱいでございます。 2009年9月に土地を購入後、すぐにNEさんにお願いし、4社ほどご紹介いただきました。
これだけバラエティーに富んだ方々と一度にお会いできるのも、NEさんならではでございます。 もちろん、別々にそれぞれ1時間半ずつお会いしたのですが、皆さん個性豊かで、実に面白い打ち合わせとなりました。
何せ、実に“できる営業マン!”の方々で、とにかく仕事が早い!! 私の反応が少しでも鈍いと、次から次へと新しい提案が出てまいります。きっとどちらにお願いしても、今頃はお引越しの準備をしていたかもしれません。
それに比べまして、工務店さんと建築家の先生は、とてもマイペースで、ハウスメーカーの方々と比べると「なんだか物足りないな」と感じることも正直ありました。
しかし、最終的に私たちは、建築家の先生と工務店さんのコラボレーションという形でお家を建てることに決めたのでございます。
ハウスメーカーさんが悪かったわけではありません。 ただ、それぞれのハウスメーカーさんと何度もお会いし、展示場にも足を運び、イベントにも参加し、あれこれ説明を受けるうちに、出来上がった我が家のイメージがなんとなく想像できてしまったのです。 限られた予算の中で、それが現実なのだ、と。
しかし、その家で暮らすことを何度もシミュレーションしていくうちに、楽しいはずの家作りが急に退屈に感じられるようになりました。
私たちが求めているものは、これではない……!
そう考えた私たちは、未知の世界である建築家の先生と工務店さんにマイホームの夢を託すことにしたのでございます。
5)本契約
お願いする施工先が決まりましたら、NE(ハウス仲人運営会社)のKさんに同席していただき、早速打ち合わせを行いました。
まずは建築家の先生と。 先生が用意してくださったプランは2つ。そのうち理想に近い方をベースに話を進めていくことにしました。
基本的な部分、例えばLDKや寝室の位置などは大きな問題はありませんでした。 しかし、物が多い私たちは、収納を考えると地下を作るか、3階建てにするか……とあれこれ迷ってしまいました。 最終的にNEのKさんの的確なアドバイスをもとに、予算やその他の条件を総合的に考え、2階建てに小さなロフトをつけることに決定。(このロフトは、この段階からすでにペーターのお気に入り!) あとは先生に若干気になる個所やその他の要望をお伝えし、プランを描き直していただきました。
プランの完成を待った後、工務店さんに大体の見積もりを出していただくことに。 ハウスメーカーのように、プランと見積もりが一度に分かるわけではないため、この段階では少々時間と手間がかかりました。 見積もりは、標準仕様でのざっくりとした金額で、照明やキッチン、風呂などの費用感だけがわかる程度。正確な内容はまだ不明という状態でした。
そこで再びNEのKさん登場。工務店さんとの打ち合わせに同席していただき、内容をじっくり検討しました。 色々とこだわりがあるハイジは、質問しまくるのは言うまでもありません。 「まあ、これでは標準仕様では到底、ハイジは納得しまい!」と観念モードのペーター。
ハイジのこだわりを考慮しつつ、「この段階では、こんな感じでしょうか!」という形で、晴れて本契約。 2009年10月のことでございました。
ちなみに見積もりはその後も5回ほど書き直されており、今も尚、進行形でございます。 そのたびにペーターは青くなっております……。
6)水回り設備
契約関係はペーターに任せ、ハイジは水回り設備を決めるため、建築家の先生とショールーム巡りを行いました。
ハウスメーカーのようにある程度決まった中から選ぶのではなく、数多くの中から自分たちで選ばなければならない作業は非常に大変です。 しかし、ひとつひとつ自分たちで作り上げていく楽しさと充実感があります。 ただ、こだわりが強ければ強いほど、時間をかけてさまざまなショールームに足を運ぶ必要があり、ある意味根性も必要です。
また、どこで妥協するかを決めるのも難しいポイントです。
まず私たちが訪れたのは、INAX(現LIXIL)とYAMAHAのショールームです。 トイレにあまりこだわりのないハイジは、早々にINAXで決定しました。 ただ一つ残念だったのは、タンクレスでウォシュレットなしのタイプがなかったことです。
長く暮らしたヨーロッパにはウォシュレットがなく、使う習慣のなかった私たちにとっては必須ではありませんでした(デザインがごてごてして掃除も大変です!)。 しかし、日本ではウォシュレットは絶対にはずせないアイテムなのですね。
次にバスルームの検討です。 こちらは少々こだわりがあり、一応INAX(現LIXIL)とYAMAHAの両方で見積もりを出していただきました。 在来工法も含め検討した結果、理想に近いものができそうなINAXに決定。YAMAHAは自由度があまりなかったため却下しました。 また、在来工法は2階設置の場合、金額が変わらないのであれば、はめ込みタイプの方が良い、という工務店さんと建築家の先生の意見を参考にしました。
現在は、バスルームの色についてまだ悩んでいるところです。
7)最大の難関キッチン!
時間がかかったのは、キッチン選びでした。 私はキッチンに強いこだわりがあります。 まずはYAMAHAとINAX(現LIXIL)のショールームを訪れましたが、あまりピンと来ず、NE(ハウス仲人運営事務局)のKさんの紹介でCUCINAへ。 こちらはかなり良かったのですが、私の要望を完璧には叶えられず、しかも少々予算オーバーでした。
次に、建築家の先生の紹介でGIEMATICを訪問。 こちらは100%私の要望を叶えられるのですが、問題はお値段…。 それでも、頑張ってお気に入りのGIEMATICにすべきか悩む私でございました。 しかしよく考えると、見積もりには大まかな要望しか入っておらず、細かいオプションを加えるとさらに予算がアップします。
キッチン以外にもやりたいことが多いため、大幅な予算オーバーは正直痛手です。 それでもGIEMATIC以外のキッチンでは、私の要望は100%叶わず、かつ価格もそれなり…。 悩ましい状況です。
ならばいっそのこと、こだわりを諦めて徹底的に低価格に挑戦しようかと、ヨーロッパ滞在中にお世話になった庶民の味方、IKEAにもペーターと二人で見に行きました。 ところが意外にもお値段が高く、中途半端な結果に。 ますます頭を抱えてしまった私でございます。
ちなみにペーターは、その横で笑いながら「ニ〇リ!ニ〇リ!」と叫んでおりました。
そんな12月のある日、キッチン打ち合わせの日がやってきました。 まだはっきりとした結論は出ていませんでしたが、打ち合わせが始まってすぐに建築家の先生から、予想外のお言葉が…。 なんと、GIEMATICの担当者が、内容を多少変更すれば予算内に収めてくれるというのです。
これには思わずニヤリ。 内容は、引き出しを棚に変更するだけ。(引き出しがとにかく高額とのこと) そんなの全然構いません! 引き出しの一つや二つが棚になろうとも、日本のキッチンメーカーでは叶わなかった私のこだわりはすべてクリアーされています。
引き出しがなくなるくらい、全然OKです。 ということで、私はそのオファーを頂いた時点で即決しました。
1月に入り、建築家の先生とGIEMATICのショールームで最終打ち合わせ。 やはり、このキッチンは素晴らしい!と再確認しました。
「本当に、こんな感じになるんですよね?」 と担当者に何度も念を押し、色や細かいオプションも選び、無事打ち合わせを終了しました。 数か月後にドイツから届くこのキッチン、果たして思い描く仕上がりになるでしょうか。
8)上棟の儀
先々月、めでたく上棟の儀が執り行われました! 思えば、昨年10月に契約した時からのことです。当初は11月中に申請を…(まあ、さすがにこれは無理よね~!)と工務店さんから言われていましたが、いつしか12月になり、結局、年明けにずれ込みました。 しかも、12月には思いもよらない出来事が起きたのです。
それは年内最後の打ち合わせの時。 「さあ、これから申請に向けて最後の打ち合わせを始めましょう!」という時、建築家の先生が開口一番に言ったのは、 「打ち合わせの前に悪いニュースがあります」でした。
え~~、何ですって!? ペーターが同席していない今、このバッドニュースに耐えられるのか、ハイジ! 聞けば、地質検査の結果、地盤改良が必要になったとのこと。
お~、マイガッ! 町にはジングルベルが鳴り響き、あと何日もすれば「も~、い~くつ、ね~ると~」の曲に変わる…そんな師走の出来事でした。 最悪の事態もあり得るとは思っていましたが、内心「いや、ないだろう」と思っていた私は、かなりショック。 しかし、出てしまったものは仕方ありません。丈夫な家のためにはしっかりした土台が必要です。地盤改良は必須です。
あ~、これで金額アップだわ~。 ペーターの青ざめた顔が一瞬頭をよぎりましたが、物は考えよう。時はすでに年末、悪いニュースで年が始まるよりはマシではないか! この年末のドサクサに紛れて、聞かなかったことにしよう! ということで、地盤改良の件は去りゆく年とともに忘れることにしたハイジでした。
さて、気持ちを切り替え、本来の打ち合わせの目的である申請に向けた最終チェックです。 申請後には変更できないため、窓の位置や大きさ、間取りなどを建築家の先生とみっちり確認しました。
しかし、窓の位置や大きさというのは実に厄介です。特に大きさの問題。 この打ち合わせ前に建築家の先生とTOSTEMのショールームで材質・大きさなどを確認済みではありましたが、実際に家の中でどのくらいの大きさになるのか? 部屋のどの位置からどのように窓が見え、さらに外の風景がどのように見えるのか…皆目見当がつきません。
あくまでも想像で判断するしかないため、イメージと実際がかけ離れる可能性は大いにあります。
立体的に物事を考えるのが苦手な私は、改めて家を建てる難しさを実感したのでした。
9)もういくつ寝ると・・・
久々のペーターでございます。 普段、家づくりに関しては全くの放置プレイのように見えるかもしれませんが、この頃は週末ごとに足しげく現場に通っております。もちろん現場で何か手を動かすわけではないのですが、それでも徐々に形ができていくのを見るのは飽きませんね~。 基本的にハイジにオール丸投げ状態の私としては、あれこれ口を出すこともなく、初志貫徹。大幅な予算オーバーでなければすべて承認する、まさに理想的なだんな様でございます。ははは。
職業柄もありますが、私の場合、突然金銭感覚が麻痺するんですね。普段、億単位のお金が目の前を動き、月間ベースでは兆単位の資金の流れを目にしている環境に身を置いていますと、まあ一種の職業病かもしれません。 その麻痺には2通りありまして、1つは突然けちになる麻痺です。例えば、いつもオフィスの自販機で140円のお茶を買っているのに、エレベーターで地下のコンビニに行けば129円で買えるじゃないか…というような感覚。 また、毎日のランチを買うか外で取るかの時に、ハイジが娘のお弁当を作るついでに一緒に作ってくれれば、月にいくら浮くのになあ、と考えるような麻痺です。
もう一つの麻痺はその逆で、これはハイジには非常にラッキーだと思うのですが、家づくりにおける予算でこの2つ目の麻痺が遺憾なく発揮されるのです。 何かを設置したい、もう少し気に入ったものにしたい、でもそれをやればまたお金がかかる…という繰り返し。結局、家づくりとは一生モノなので、「どうせならこの機会に」という常套句が飛び交います。
この常套句による予算オーバー額が百万円単位だと、さすがに私も慎重になり、承認率は超低めです。しかし、その低い承認率の中で突然「あと10万円」「まあ20万円ですかね」と言われると、途端に承認率がアップします。 ハイジもこの辺の金銭感覚には非常に鋭く、建築家の先生や工務店の社長さんからも「こんな金額を見せたら大変なことになる…」と恐れられていたようです。 私としても、ハイジが考えに考えた末の判断だろう、と理解しているので、麻痺症状が出ても問題なしです。 もちろん、ある程度予算にはバッファーを入れていたので、最終的には想定範囲内に収まるはずですが…もし収まらなければ、どうしよう…と少し不安になります。
ここまで来ると完成は間近です。早く新居に入りたいですね~。
現在住んでいるマンションも、立地的には魅力があります。脇の緑道公園は都内有数の桜並木で、TVや映画のロケ地としても有名です。先日は米倉涼子さんも撮影に来ており、その美しさに見惚れました。 また、銀座まで10分、お台場や門前仲町、浅草も近く便利です。ただ、首都高湾岸線が近く、枝川線とのジャンクションも至近距離。土曜の夜はバイクの爆音、粉塵、普段の車の騒音も重なり、ベランダの室外機にはすぐに粉塵が溜まります。 愛着のあるマンションではありますが、一日も早く引っ越したい…そんなジレンマを抱えつつ、皆さんが一生懸命作ってくれている我が城に、あといくつ寝れば入れるのでしょうか。
ネクストアイズのKさん、Iさん、我々も「余はく」にぜひ載せてくださいね~(笑)。 「こういうやっかいなお客でもきっちりサポートします」という感じで(笑)。
10)上棟の儀 2
さて、申請に向けての最終打ち合わせも無事終了し、年が明けるのを待って確認申請を提出。 そして、建築許可が無事に下りたとの連絡が入ったのは1月末でございました。 いよいよ待ちに待った着工でございます。
まずは地盤改良。 地盤改良が始まったのは、世の中がすでにバレンタイン一色、青春真っ只中の娘の初めてのバレンタインチョコ作りを手伝っていた頃でございました。 現場に様子を見に行こうと思っておりましたが、残念ながら地盤改良はあっという間に終了してしまい(こんなに早く終わるとは思わなかった…!日程をもっと把握しておくべきでした、反省…)、行った時にはもう基礎工事が始まっておりました。 あたくし、娘のチョコ作りの手伝いなんてしている場合ではなかったのでございます…とほほっ。
ところで、そこであたくし、ちょっと疑問に思ったことが。 行った日は職人さんが二人、黙々とセメントを流し込んでおりました。なぜか前日までは冬とは思えぬほどのぽかぽか陽気だったのに、あたくしが行った時には、寒々と小雨が降っていたのでございます。
そんなお天気の中、お仕事をされているわけですが、果たしてこんな小雨の中で、しかも夜は本格的な雨の予報なのにセメントを流して大丈夫なのか? そんな疑問と不安がふつふつと湧き上がったのでございます。
そんなとき頼りになるのは、NEさん(ハウス仲人運営会社)。 早速Kさんにお電話して確認したところ、むしろ夏の乾燥した天気より良い状況で、問題は全くないとのこと。 ほほ~~ぅ!!さらに詳しい説明もしていただき、とりあえずひと安心でございました。
そうこうしているうちに、工務店さんから、あくまで天候次第という条件付きで上棟式の日程の連絡がございました。 当初はそれに合わせてペーターも会社を休み立ち会う予定でしたが、残念ながら雨の予報が続き、上棟式は延期。仕事が忙しくなったペーターは参加できず、結局あたくし一人で立ち会うことになってしまいました。 まあ、上棟式といっても、東京ではほとんど正式な式は行わないとのことでしたので、我が家も式らしい式はなし。よって、あたくしは当日、3時頃にお気楽に現場にお邪魔いたしました。
当日は、それまでのお天気と打って変わって快晴。 あたくしが行った時には、雲ひとつない青空の下に我が家の骨組みが“り~~ん”とそびえ立っておりました!
一言、“感動!”
平面図だけで見ていたものが立体になった様は、実に圧巻でございます。 これに立ち会えなかったペーターが急にかわいそうになり、たくさん写真を撮ったのは言うまでもありません。 ちなみに、写真ではその迫力はうまく伝わらず、家に帰って興奮状態で説明しても「ふ~んふ~ん」と無関心の様子だったペーターですが、その後、一度現場を見に行ってからは、時間があれば現場にいそいそと足を運んでいる今日この頃でございます。
ただ、来月には完成というこの時期になって、 「ベランダにコンセントあるの?確認してみて」とか、「玄関外に水道つけて…」とか、言うのはやめてください(笑)!
ちなみにそれ、確かかなり前にあなたに相談してつけております…。
11)いよいよあとヒトツキ!
いよいよ完成まであと1ヶ月ほどとなりました。本当にあと一突き、という感じでございます。
先週も週半ばに、工務店さんのオフィスにて社長さんと建築家の先生との打ち合わせがありました。 私は本業が割と忙しかったため、家と反対方向へわざわざ行くのは少々大変でしたが、そうも言ってはいられません。
打ち合わせはかなり細部にわたっており、ぶっちゃけ私は壁紙の色やタイルの色などについては全く文句はありません。 しかし、大詰めの折衝はやはり疲れますね~。世の中のご主人方はこういう打ち合わせも平気なのでしょうか…。 家づくりで興味があるのは外の水道か?と言われればそうではないのですが、私にとっては壁紙の色よりも重要なポイントの一つでございます。
ちなみに壁紙の色も重要で、この打ち合わせでも話題になりました。 スイスで家を決めるとき、会社の女性に連れられ、インドの方がオーナーのマンションを見学したことがありました。 広いバルコニーとレマン湖を望む大きな窓、いくつあるのか忘れた部屋…夢のような部屋でしたが、部屋ごとに壁紙の色が異なり、ほぼ原色。 まっ黄色の部屋、紫の部屋…正直、入居は想像できず丁重にお断りした記憶があります。
話が脱線しましたが、こうした経験もあり、壁紙には注意を払いつつも、外の水道も大事です。 バルコニーでの簡単な家庭菜園計画もあり、当然水道も設置をお願いしていましたが、今回の打ち合わせで危うく忘れられそうでした。建築家の先生曰く、ギリギリセーフだったとのこと。
何せ素人ですから、こうした付属品がどのような工程を経て設置されるのか全く検討がつきません。 思い立ったらすぐに確認・伝えることが大事だと改めて実感しました。
ただ、皆さん本当に良くやって下さっており、それにはひたすら感謝です。 引き渡しの日取りやそれに伴う転居手続きなど、そろそろ気にし始める時期ですが、こういう準備も楽しいものですね。 小学生の頃、夏休みの1ヶ月前からワクワクしながらカウントダウンしていた感覚を思い出します。本当にあとヒトツキです!
12)ご無沙汰でございます
しばらくご無沙汰しておりましたペーターとハイジでございます。 2010年6月末には家も無事完成し、7月から新居での生活がすでにスタートしております。
思い起こせば、上棟式が終わり、柱が建ち、屋根ができ、壁も完成…と、あっという間に家の形になり、ハイジは「このままでいけば予定より早く終わるんじゃない?!」と期待しておりましたが、家は一日にして成らず(当たり前ですが!)…。 はい、そこからが実に長かったのでございます!
上棟式後、現場には毎週末足を運んでおりました。 「どこまでできたかな~我が家…」と最初は楽しみに見学していたハイジとペーターですが、素人目には工事の変化がほとんど分からず、「階段はいつできるんですか?」などと行くたびに質問していました。 しまいには棟梁から、「すみません、あまり進んでなくて…」と謝られることも。 そのつもりはなかったのですが、大工さんにプレッシャーをかけていたのかも…と、少し反省したあたくしでございました。
しかし、大工さんには申し訳ないと思いつつも、その後も毎週末現場に足を運んだハイジ。 工事が進むにつれ、やはり通って良かったと思うこともしばしばございました。 やはり、現場でのチェックは必要だなと実感した次第でございます。
特に途中で変更した個所については重要でございます。
ある日、現場を訪れた際、あたくし「あれ?」と思うことが。 ロフトの窓近くの天井にお願いしたはずの埋め込み式物干しがない! 「これから設置するのかな?」とも思いましたが、天井はほぼ完成しており、少々おかしいと感じ、大工さんに確認することにしました。
あたくし:「ここに物干し設置するのは、いつですか?」
大工さん:「……物干し?ベランダにつけるんじゃないの?ここ?聞いてないな~」
確認すると、ベランダには今まさに取り付けられようとしている、一般的な干し竿が設置されているところ。 いやいや、違うんです!
ちなみに埋め込み式物干しは、途中で追加してもらった箇所。 着工後、建築家の先生との打ち合わせ時にお願いしていたのですが、現場に伝わっていなかったようでございます。
大工さんはすぐに現場監督に電話し、確認。 もちろん、迅速に対応して頂きました。
ひゃ~、危ない危ない。 天井が完全に仕上がってからでは、埋め込み式物干しの設置は恐らく無理だったでしょう。 あの時、勇気を出して確認してよかったと、改めて思う今日この頃でございます。
何と申しましても、この室内物干し、今では非常に重宝しております。
左)普段の状態の物干し 右)洗濯物を干す時は竿が天井から出てきます
13)現場にはマメに通うべし
現場にはマメに通うことをお薦めいたします。
何度か現場に足を運びましたが、これほど「現場に行ってよかった」と思えることはございませんでした。 特に印象に残ったのは、壁の色についてです。 部屋がある程度完成してからの方がイメージしやすいということで、壁の色を決めたのは、完成直前とも言える時期でした。
確かに! 紙の上で見る部屋のイメージと、実際の部屋はかなり異なります。 紙の上では陽の光も再現できませんからね。
実際の部屋を見ながら、工務店さんや建築家の先生とともに壁の色を決定しましたが、一番迷ったのがLDK部分です。 我が家のLDKは2階で、念願の珪藻土を使用する予定でした。 模様はイメージしていた通りでしたので、写真をもとにいくつかサンプルを作っていただき、その中から比較的スムーズに決定できました。 しかし問題は色です。1階の寝室はオール白にしていましたので、2階のLDKも白にするかとも考えましたが、汚れや、真っ白すぎて面白みに欠けるのでは…という悩みがありました。
ということで、冒険心から色サンプルを見ながら散々迷い、建築家の先生や工務店の社長さんの意見も参考にしつつ、ややグレーがかった白を選びました。 「これなら白にほんの少し色がついている程度だろう」と思ったのですが…
ところが、壁の作業が入る日に現場を訪れたところ、行って正解でした。
現場を見て、「が~~~ん!」 まだ作業は始まったばかりで、塗られていたのは小さい面2か所のみ。 しかし、その色を見てあたくしは思わず、「えっ?これ、グレーですか?」と聞いてしまいました。 どこからどう見ても、あたくしには鶯色にしか見えません。
現場監督や壁やさん曰く、 「完全に乾くともっと白に近くなります。塗りたての色でびっくりされる方も多いですが、大丈夫ですよ~」 え~~、乾燥すると白っぽくなるの?本当に?
気になるなら、乾いた色を見たほうがいいとのことでしたので、あたくしは翌日も朝早く現場に足を運びました。 あ~、来てよかった!と思ったのは言うまでもございません。
しかし、乾いてもやはり鶯色にしか見えませんでした。 イメージとあまりに違う! 現場監督が持っていた小さな見本と比べると同じ色のはずですが、実際の壁では全く違って見える…不思議です。 2~30センチ四方の見本と実際の壁では、色の出方が異なるのか、光の加減も関係しているのかもしれません。 一瞬、「これでもいいかな」と思いましたが、結局、色の変更をお願いすることにしました。
何といってもLDKです! 落ち着くはずのLDK、家族が集うLDK、一番長く過ごすであろうLDKです。妥協はできません。
こうして、我が家のリビングは1階同様、真っ白に仕上がったのでございます。
14)家は会議室ではなく、現場で建てているんです!
家は会議室で建てるのではありません!現場で建てているのです!
全体を通して感じたことは、建築家の先生とあたくしとの打ち合わせや変更箇所の内容が、現場の職人さんまでうまく伝わっていないことがある、ということです。 言葉だけでの説明には限界があり、さらにそれぞれの思い込みも影響する、ということを痛感いたしました。
先に書きました物干しの件がいい例です。 あたくしの考えでは、ベランダへの物干し設置は打ち合わせ中に話題に出なかった → あたくしもそれを頼んでいない → 工事はしない、という認識でした。 つまり、打ち合わせで話題に出なかったものは当然「ないもの」と勝手に思い込んでいましたが、実際には「いらないものは、いらない」と明確に伝えなければ施工されない場合もあるのです。 これは工務店やメーカーのやり方の違いによるものですが、現場確認の重要性を改めて痛感いたしました。
何事にも細かい要求をする顧客は、施工側から見れば面倒で厄介かもしれません。 しかし、せっかく建売ではなく、自分で建てる家ですから、打ち合わせだけに留まらず、最後まで可能な限り現場に足を運び、チェックし、疑問に思うことや伝えるべきことはきちんと言うべきです。 家を建てる期間は、所詮数か月。大変でも後悔しないためには必要なことです。
余談ですが、某有名ハウスメーカーのA社やS社で家を建てた友人たちが言っていました。 「打ち合わせのたびに営業マンに言っても、全然伝わらないのよね~」 それなら、なぜ現場に行かないのか?と、あたくしは思ってしまいます。 話を聞くと、現場間の単純な伝達ミスだけでなく、会社の運営体制や情報共有の仕組みの問題もあるようで、笑ってしまいましたが…。
ちなみに、あたくしは家が完成するまで、ほぼ毎週、片道1時間半の道のりを通って現場を確認しておりました。
15)ついにオーナーとなりました
上棟式後は、家の形があまり変わらないように見えても、最後の半月ほどであっという間に「家らしい家」へと変貌を遂げました。 仕上げにかけての活気というのは、本当にすごいものです。それまでは現場に行っても大工さんだけでしたが、ある日、家の中にはいつもの大工さんに加え電気屋さんや壁張りの職人さんが入り、これまで見たことのないほどの大賑わいでびっくりいたしました。
家づくりで特に興奮する瞬間は、最初の上棟式とこの最後のラストスパートかもしれません。
細かい行き違いは多少ありましたが、我が家の場合、土地購入から工事開始までの長い工程においても、ローン手続きから工務店さん、建築家の先生との信頼関係に至るまで、大きな問題はほとんどなく、順調に進んだ方だと思います。 最終的には、こちらの都合で予定より少し早めに引き渡していただくこともできました。
ところで、引き渡しというのは単に工務店の社長さんから説明を聞いて終了するものと思っておりましたが、当日はキッチンや太陽光設備などの関係者の方々がずらりと揃っており、驚きました。 各機器の説明を順番にしていただき、終わった方から帰られるのですが、最初の方は他の企業の方々の前でも説明をする状況で、どこかの企業プレゼンのような状態に。聞いているあたくしは、なぜかド緊張。できれば、各企業の方が時間差で来てくれればよかったな、と少し思いました。
ド緊張の中、すべての説明が終わり、関係者の方々が帰られた後、工務店の社長さんから鍵と各種機器の説明書ファイルなどを受け取り、無事に引き渡しが完了いたしました。
こうして、ペーターとハイジは、ついにこの素敵なお家のオーナーとなったのでございます。