「夫・婦寝室」で帰って夫婦仲良く?!
もともと夫婦の寝室が1階であったり、なぜか夫は早い時期から一階の和室で寝起きしているご夫妻が多いのです。
そんな1階と2階に別れて寝ていた夫婦がある日・・・、
今日は休みとは言え、なかなか起きてこないと1階の夫の部屋に行って震撼としたと言うのです!
寝ているのとまったく変わらない状態で冷たくなっていたと言うのです。再三にわたる心臓マッサージなどの甲斐なく帰らぬ人となってしまったのです。
「そう言えば明け方なにか物音がしたような・・・胸騒ぎがしたような・・・」と、
「こんな小さな家で、なん で・・・?」と泣き崩れる奥さん・・・。
確かに夫が隣りか、せめて2階の部屋で一緒に寝ていれば苦しむ声や音が聞こえていたかも知れないのです。いずれにせよこのようなリスクが高まる年頃に夫婦が離れて寝ていること自体が危険です。実際に1、2階で別々に寝ていて侵入者があり、妻が危害を受けた例もあるのです。
こうして家づくりは夫婦が試されるときでもあるのです。
先のように「おまえ、そんなことを考えていたのか?」で始まる家づくりやリフォームは、夫婦のホンネのぶつかり合いとなり、結果夫婦が住みよい家となるのです。
住宅雑誌などで情報を仕入れる妻と、仕事が忙しく置き去りにされる夫が、「妻に任せています」などと言っていては、将来住みやすいホンネの家にはなりません。
家づくりはまるで夢と現実のせめぎ合いともなるのです。
そんなときこそ建築家は、家の設計はもとより、「犬も食わない夫婦喧嘩」の仲裁役となるのです。

■イラスト2:夫の畳の座敷の寝室と妻のベッドの「夫・婦寝室」(天野彰)

■写真2:横浜T邸(筆者設計)夫の畳と妻のベッドの洋室(写真:天野彰)
イラストや写真のように引き込み式のふすまで互いのベッドを仕切ったり、夫は和の座敷、妻はベルサイユ宮殿のベッドルーム?となるのです。
これなら寝室は一部屋ですみ、時差も温度差も気になりません。どちらか風邪を引いたときにも仕切って寝られて便利です。
あるとき・・・、
「いやぁ、すーと、ふすまが開いてね。妻に呼ばれてどっきり!」ですと?!
やはり“犬も食わない”方が良かったかも知れませんね。