無料新規会員登録

掲載情報件数

完成事例 1409 件 | ハウスメーカー 22件 | 工務店 84件 |建築家 13 件 | 住宅展示場リノベーション

  1. HOMEHOME
  2. 住宅関連記事・ノウハウ TOP
  3. 設計のヒント
  4. 子どもに部屋を貸す?!~子どもと住む

住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 子どもに部屋を貸す?!~子どもと住む

子どもに部屋を貸す?!~子どもと住む

 最近家族の形態がちょっと変化しているようです。老いた夫婦だけの家族はもとより独居老人家庭の割合も増えているのです。例え子どもがいても核家族では一人っ子が多く、兄弟がいません。さらに親子同居も、同居と言うより二世帯“別居”生活が定着しているようです。
 親たちが少子化で少なくなった子どもを気づかってのことか、父権の喪失か?親の発言権が弱くなっているからか? いろいろな観測もあるのですが、こと家づくりにおいて時に目を覆わんばかりの父親のふがいない姿勢を見ることが多いのです。
 特に子ども部屋の扱いは家づくりやリフォームにおいて最優先となり、子ども部屋は広くそして快適にして欲しいとなるのです。その結果「僕の部屋に入らないでよ!」とか、「私の部屋に入ったでしょ!」などと叱咤?されることになるのです。

 まずこんなことになる前に、子ども部屋は与えてもその与え方が重要なのです。そこで、私は「親は『子どもに部屋貸す』意識を持ちましょう!」とあちこちで訴えているのです。すると、「同感!私もしている」と言った賛同の意見や、「そこまで冷たくしたくなくても」とか「自分たちが貧しく苦労したのだから」とか、挙句の果ては「子どものために家を建てている」とまでなり、あまりの意見の多さに驚きました。
そんな中、私が設計のお手伝いする家の平面図には「子ども部屋」の記述がないのです。書いてあっても「予備室」か「洋室A、B」です。子どもがそこに居てもあえてそうするのです。すると・・・、
  「僕の部屋がない」
  「私の部屋は?」
などと、子どもたちは怪訝な顔をするのです。
親御さんたちもどうして?などと設計者の私の顔を覗き込むのですが・・・、私は「あっ? お子さんがいらしたんですか?」などととぼけ、「うーん、仕方がない。このご主人の“書斎”を息子さんに貸してあげて下さい。そして奥さんの“アトリエ”をお嬢さんに貸してあげて下さい」などと御夫妻にお願いするのです。
 すると夫婦は「えっ・書斎?アトリエ?」 などと言う顔をしながらも、私の意図を悟って・・・、
 「う?うん?! お前たちが巣立って行くまで貸そう!」とご主人。これでお子さんたちは「父親の書斎」「母親のアトリエ」を借りる感じとなって、決して「“おれの部屋”」「“あたしの部屋”」などと言うことはないのです。 実際に私が設計したこうした家のご夫妻から、最近こんなメールをいただくことが多いのです。

 「部屋を汚したままにしていると主人が、『おい!家賃取るぞ!』『お前たちに貸しているんだから綺麗に使え!』と言うのが口癖で、今も相変わらず主人は吠えております(中略)」

 うれしいじゃありませんか。子どもに感謝されるばかりか父親の復権ともなったのです。家づくりには決まったマニュアルなど無いのです。しかし家づくりのときこそ親の威厳を発揮したいものです。

 6畳を2つの子どもコーナー、そして書斎に

 このことは狭いマンションでも可能で、イラストのように6畳の1部屋を2段ベッドで仕切り2つのコーナーにし、2人の子どもの “寝るところ”にして、その余ったスペースをリビングとつなげて“みんなの勉強コーナー”にして、そこにご主人のデスクを置くのです。まさにご主人は会社の課長であるとともに、わが家の家長でもあるのです。

 ★毎週土曜日 最新コラム公開中!   次回お楽しみに♪

関連記事

建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表