無料新規会員登録

掲載情報件数

完成事例 1404 件 | ハウスメーカー 22件 | 工務店 84件 |建築家 13 件 | 住宅展示場リノベーション

  1. HOMEHOME
  2. 住宅関連記事・ノウハウ TOP
  3. 設計のヒント
  4. 「家相」はあるか?(1)~「家相」なんてナンセンス!?

住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 「家相」はあるか?(1)~「家相」なんてナンセンス!?

「家相」はあるか?(1)~「家相」なんてナンセンス!?


―“「家相」違反”で親からの“経済封鎖”?!―

 今年もあっという間に、余すところ2か月を切りました。
 「年を取ると時のたつのが早くなる」
 などと、かつて祖父母が言っていた覚えがあるが・・・、当の私は早く大人になりたかったなど、さほどそんなことを感じなかった気がする。が、なぜか今、その若い人たちがそれを言う?

 なるほどかつてに比べ世の中が多様化し、忙しくなって来ている。とりわけITの進化?によって情報はまたたく間に拡散され、どこに居ても誰にも伝達され、これはもはやスピードと言うより一瞬となり、考える暇さえもない。日常の生活も、スーパーやコンビニの発達で出来合いの惣菜もあり、宅配まであって、いちいち料理をすることもない。それどころか食べる時間さえも一瞬となり、夕餉(げ)の支度もなく、家族的な『団らん』など死語となりかねない。

 特に住まいづくりの設計のお手伝いをしていると、このことを如実に感じることとなり、それこそキッチンやインテリアなどで、「一個いくら?」などと言った感じで購入が決まってしまうような感じもするのです。
 確かにマンションはおろか、一戸建てにしても多くの“製品”があり、しかも買い手市場となり、選択も容易となっているのです。わざわざ土地を探し設計者や工務店を探して家を建てるなどはもはや趣味嗜好?のような、贅沢なこととなっているのかも知れません。なるほど、今の家の建て替えやリフォームなどが私たちの設計の多くの仕事となっているようでもあるのです。

 しかし、家はそこに住む人や家族それぞれの営みや四季折々の生活、さらには年々歳々の生き様や成長が思い出づくりの場となり、“朝な夕な”の時を刻む場所であることを忘れてはいけないのです。

写真:「家相」を重視した家々抜粋外観(天野彰設計
<写真:「家相」を重視した家々抜粋外観(天野彰設計)>

 そんなあるとき、分譲住宅を選んでいたエンジニアで、近代的な考え方の建て主から夫婦の好みに合った合理的なプランがない、と言うことから依頼され、わが意を得たりなどと、設計を進め、実施設計がほぼ終了するころとなったときです。

 突如、「家相などナンセンス」と言っていたその夫妻から「『家相』に従ったプランに修正してください」と言われたのです。これは大事件です。その段階で、家相に従ったプランにすると、今までのすべての図面がすべてパーになってしまうのです。あれほど「家相」が気にならないかと確認をしたはずだが・・・、などと制したが・・・。
 なんと、両親の言い付けどおり「家相」に従ったプランにしなければ、「足りない建築資金を用立てない!」などと言われている。と言う。まさしく、建築基準法ならぬ“「家相」違反”で「経済封鎖」と言う・・・。

 前回まで、「家相」を意識することは、今の家族や世相を見つめ、先祖の前世の重さを知り、さらにはわが後世にまでおよぶ神秘的な家の重さを意識することでもあるとお話したのが。なるほど「家相」はこんな近代的な若い夫妻にまで根強く浸透しているのです。

イラスト(左):「家相」?!よりも合理性を優先した家イメージ イラスト(右):合理性をそのままに「家相」に適合させたプランへ
<イラスト(左):「家相」?!よりも合理性を優先した家イメージ>
<イラスト(右):合理性をそのままに「家相」に適合させたプランへ>

 その対処法はなんと合理性の機能プランをそのままにイラストのように修正をしたのですが・・・、なんとこれが後から最高の良相のプランになったと両親や友人に言われたと、ご満悦?!

 そこで次回からは来年に向けてこの「家相」についてお話をして、家の持つ不思議な力をお話ししましょう。

★毎週土曜日 最新コラム公開中!   次回お楽しみに♪

関連記事

建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表