住まいは国民の健康や命を守る貴重な福祉財

■写真:ビルの中の100年以上たち京の町家群(写真天野彰)
だれもがこの先の老後の生活や災害に不安を抱き、皮肉にも「老後を助けてくれるはずの家」に思い切った投資ができないでいるのはとても危険です。
老後に安心な省エネと、メンテナンスフリーで持ちのいい災害に強い住まいができることが、この先行き不安からすべてのことがもう一歩のところで躊躇させてしまうのです。
そこに今度の東日本の災害あまりにも甚大な国家的損失となり、災害復興をかこつけたような短絡的な消費税アップの風潮が心配なのです。
もともと今までの住宅政策そのものがビジョンの無い後追いばかりのようで、わずか2、30年そこそこで建て替えざるを得ないようなベニヤ板の家となり、まさに耐久消費財のような家で、ついには “不動産”であるべき住宅が“消費税”を課せられるような耐久消費財になってしまったようです。
そんな消費財のような家を建てていることが悪いのか、行政の思想のなさか、建てたときに高額の“不動産”取得税を課しながら、営々と“固定資産税”を払い続け、さらに10%もの“消費税”を支払う。そんな矛盾におかしい!と言う人も少なく、それどころか、これから7%、いや10%になる時、また駆け込み着工をするのでしょうか?
住まいは国民の健康や命を守る貴重な名福祉財です。すなわち社会資本です。耐震性はもとより耐久性こそが重視されなければなりません。
その消費税分の費用で構造補強ができ、家の質の向上が図れ、メンテナンスフリーの長持ちする家となり、長年にわたってどれだけ多くの人の生活や命が守れるか…と思うと残念でたまりません。皆さんはいかが思われますか?

■写真:100年以上持たせるYさんの家(設計:アトリエ4A)(写真天野彰)