「夫婦の家」をつくる

■イラスト2:大人の空間(画:天野彰)
新築もリフォームもその主人公は建て主の夫婦です。最後まで住むのも夫婦なのです。この機会に夫婦で話し合い、老いる生涯の家にまとめて行く工夫と努力が必要となるのです。
これからの家づくりのためには夫のやるべきこと、妻のやるべきことの「分業」が必要となります。想定される家族変化と建築費や維持管理費など、経済シミュレーションは夫。日常の暮らしの演出は妻の仕事です。これにはいずれ来る介護や同居などの問題も含まれるのです。またこれらをすべて妻に任せきりにしたために失敗する例も多いのです。家づくりを機に夫婦の考えや将来への見通しなどを考えることで、互いの考え方や本音などを改めて知って夫婦関係が修復することも多いと言われます。家づくりは夫婦にとっ結婚、出産に次ぐ第3の試練であり、長い人生へのスタートでもあるのです。

■イラスト3:大人の空間(画:天野彰)
子育て優先の家は彼らが巣立った後、まるで抜け殻のようになってしまいかねません。そこでアナログ式の「住まいの時計」で、わが人生を眺めてみるのです。すると家は、育児型、社交型そして養老型へと15年ごとに変化して行くことが分かります。ご存じ「人生時計」ですが、時計でその量を見ますと子育ての期間があまりにも短く、老後があまりにも長いことが分かります。それこそ夫婦の“愛の時計”で、家が「夫婦の家」であることがよく分かるのです。
その夫婦の家で忘れてはならないのは大人の「男と女」、すなわち「男と女の家」です。するとリビングは「大人の空間」となり。子どもたちはそうした親の生活や生き方を見て大人に育つのです。「夫婦の家」は案外クールで、努力しないでいると殺風景で寂しいものとなりかねません。