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地盤品質判定士 千葉由美子 スウェーデン式サウンディング試験結果の判定について(3)

スウェーデン式サウンディング試験結果の判定について(3)

 今回は地形を考慮した判定を紹介します。
 地形から連想されるワードは、山や谷といったところでしょうか。もしくは、台地、海岸平野、扇状地、砂丘、埋立地などが浮かびやすいかと思います。
 地形を考慮する、とは簡単に言うと、「山や台地」なのか「谷や低地」なのかを見極める、ということです。それは、標高が高いか低いか、または洪積層か沖積層か、とも言えます。一般的に、標高が高い地形(洪積層)は良好で、標高が低い地形(沖積層)は軟弱と言われます。そこで、どの地形が「山や台地」で「谷や低地」なのか、代表的な地形を紹介します。

 図1 「山や台地」と「谷や低地」
 ■図1:「山や台地」と「谷や低地」

 図2 標高の高低が大切です
 ■図2:標高の高低が大切です

 【山・台地=標高が高い=洪積層】 山地・丘陵地・台地・河岸段丘
 【谷・低地=標高が低い=沖積層】 谷底平野・氾濫平野・自然堤防・後背湿地・旧河道・海岸平野・三角州・砂丘・埋立地
 図1や図2を見ると、地形ごとに標高の高低をイメージしやすいかと思います。

 では、なぜ標高が高いと良好で、標高が低いと軟弱なのでしょうか。
 一般的に、古い地層は長い年月をかけて固くなるので、新しい地層ほど軟弱です。洪積層と沖積層では形成された年代に違いがあり、洪積層は古く標高が高い場所に分布しているのに対し、沖積層は新しく標高が低い場所に分布しています。
 もう一つは水分です。土のお団子を作る時、水分が適量だと固いお団子ができますが、水分が多くなればなるほど形を保つのが難しくなります。これは地盤にも言えることで、長い年月をかけて水分が抜けながら締め固まっていく地形は良好傾向となり、標高が低く水が集まりやすい地形(水は高い所から低い所へ流れるので)は地盤が水に浸っている時間が長いので軟弱傾向になりやすいのです。ここで大事なことは、地盤に含まれている水分は上から圧力をかける(住宅を載せる)と抜けていく、ということで、これが地盤沈下の原因となります(参照)。

 SWS試験の測定結果で1.0kNのおもりだけで沈む層があっても、測点間の数値にバラつきがない上に、標高が高く人為的に乱された形跡もない地盤は、小規模建築物ならそのまま建てられる場合がありますが、逆に標高が低い地盤はおもりだけで沈む層があると、それだけで軟弱な傾向とみなされます。それは、試験の数値だけでなく、地形を考慮したうえでの判定だからなのです。

 「地盤」があなたの家を強くする! 地盤品質判定士 千葉由美子(ジオテック株式会社)
 ★地盤に関する専門情報を公開中「住宅じばん事典」もご覧ください。

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地盤品質判定士 千葉由美子地盤品質判定士 千葉由美子

地盤品質判定士 
千葉由美子

 ジオテック株式会社 / 地盤品質判定士
 学生時代は造園土木工学を専攻。就職先の建設会社で試験室へ配属になり、材料試験(建設発生土、再生砕石等)や土木工事(道路・堤防)の試験業務に携わる。様々な現場で試験を行ううちに、土が持つ複雑な特性に興味を持ち、2007年に地盤調査会社のジオテック株式会社へ入社。以後、宅地調査部で判定業務に携わる。2013年、公益社団法人地盤工学会等が発起人となって創設された資格制度の「地盤品質判定士検定試験」に合格。現在は地盤品質判定士としても活動する。