住宅関連記事・ノウハウ
2025年4月1日(火)
大切な住宅の雨漏れ防止策
住宅診断の注意点!雨漏れについて
雨漏れのリスクと対策

新築住宅でも既存(中古)住宅でも、瑕疵(かし=隠れた欠陥)のワースト1位は雨漏れです。統計を取った訳ではありませんが、住宅瑕疵保険の保険金支払案件の80%程度が雨漏れだと思われます。ということは、裏を返せば雨漏れを防ぐことができれば大抵の瑕疵はなくなるということです。新築住宅では施工ミスによる雨漏れが多いので、建築中のインスペクションで屋根や外壁・バルコニー回り・サッシ回りの防水を重点的に診断します。また無理な設計による納まりの難しい箇所も注意が必要です。
一方、既存住宅では防水部分の劣化を放置したことが原因と考えられる雨漏れが多く見られます。住宅は、定期的にメンテナンスすることが大切です。特に認定長期優良住宅では、維持保全計画に従ってきちんとメンテナンスし、その履歴を保存することが義務付けられています。維持保全計画に基づくメンテナンス、ならびにメンテナンス履歴の保存を実施しない場合、30万円以下の罰金や認定を取り消されることがあります。住宅診断により雨漏れを発見した場合、原因箇所を特定したい場合は、二次的インスペクションを実施します。(通常は別料金)具体的には、水かけ試験を行って赤外線サーモグラフィを使い壁の内部を伝う水を発見します。この検査によって、大抵の雨漏れは解決することができますが、費用がかかることから目視による調査で済ませてしまうことが多いようです。
これでは雨漏れを繰り返すことになり、入居者の不満も増幅してしまいます。雨漏れ解決のためには、以下2点の住宅診断を行うことををお勧めします。
- ・新築中のホームインスペクションの実施
- ・費用がかかっても二次的インスペクションの実施
事前調査!雨漏りしにくい住宅とは
雨漏りを防ぐための設計と注意点

- 1 天窓・ドーマー・煙突などで、屋根に穴を開いていないこと
- 2 10m2以上の広いバルコニーを設けないこと
- 3 バルコニーに出る掃き出しサッシの下は 120mm以上の高さを確保すること
- 4 施工不良をなくすこと(特に防水工事・屋根工事など)
- 5 入居後も定期的にメンテナンスすること
- 1~2は設計の問題です。依頼者(施主)のみなさまが依頼する際に気を付けておくことができます。
- 3は、ご担当の設計士さんに確認してみましょう。
- 4は、施工の問題です。依頼者ができることというと、ホームインスペクター(住宅診断士)に依頼して工事期間中、しっかりチェックしてもらうことくらいでしょうか。
- 5は、入居後のみなさまの注意次第ということになります。
せっかくの住宅です。雨漏れで悲しい気持ちにならないよう、少なくとも上記の5点には注意していただきたいと思います。
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