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家庭用蓄電池の真のメリット知る
家庭用蓄電池について
近年「家庭用蓄電池」を設置する家庭が増えてきました。しかし、「家庭用蓄電池」の機能・隠れたメリットを知らない方も多いのではないでしょうか?なんとなく「エコに役立ちそう」、「光熱費が削減できるのでは」といった漠然としたイメージで捉えている方もたくさんいると思います。
家庭用蓄電池は経済的なメリットばかりに注目しがちです。家庭用蓄電池の基本的な使い方は、「夜間に発電した電気を蓄えておき、昼間の電気をたくさん使う時間帯に使用する」というものです。通常、電気料金は消費量が多い昼間は高く、消費量が減る夜間は安く設定されています。そのため「『昼の電気料金-夜の電気料金』の差額分だけ光熱費を削減できる」といわれています。
家庭用蓄電池で光熱費を削減できることは事実ですが、毎月の光熱費削減額は決まっていないことから予測が難しいのです。たとえば、住んでいる地域や契約内容により、電気料金はそれぞれ異なります。毎日どれくらい電気を使うかも家庭によって異なることから、月々の電気料金が一定ではありません。そのため、家庭用蓄電池については「月々いくら光熱費が安くなるから設置しよう」と、確実なリターンを見込んで設置するのは難しいのです。家庭用蓄電池を設置するための初期費用は、決して安くありません。
蓄電池設置による経済的なメリットばかりに注目していると、「大きなお金をかけたのに思ったほどメリットを実感できない」という事態に陥ることも考えられます。
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家庭用蓄電池の「真のメリット」とは何か?
家庭用蓄電池の「真のメリット」とは「災害への備え」です。電力を蓄えておくことができるので、災害などで電線が寸断されても、しばらくの間、電力供給を維持することができます。また、昼間蓄えた電気を使うことで、電力消費のピークカットに貢献することも可能です。直接自分の利益になることではありませんが、社会全体に貢献できるという意義があります。
家庭用蓄電池と相性のいい設備のひとつに、太陽光発電があります。太陽光発電は太陽の光で電気を作り出すことができますが、夜間は発電できません。一方、家庭用蓄電池は電気を一時的に蓄え、「後で使う」ことが可能です。太陽光発電で生み出した電気のうち、使い切れなかった分を家庭用蓄電池に蓄えておけば、光熱費削減の効果はより高まります。発電量が多いときには、売電して利益をあげることもできるでしょう。
ただし、蓄電池と太陽光発電を併用することによるデメリットも見過ごしてはいけません。
併用によるデメリット
家庭用蓄電池に加え、太陽光発電の設置費用が必要になるため、初期費用がかさみます。太陽光発電と家庭用蓄電池を併用する方法は「ダブル発電」と呼ばれダブル発電の場合、太陽光発電単体で使用するときよりも売電価格が低く設定されています。結果として、思っていたほど売電利益が得られないということも考えられます。
上記のデメリットにより、蓄電池と太陽光発電を併用しても残念ながら経済的なメリットは増加しません。
蓄電池を導入するにあたっては、経済的メリットだけを目的とせず、考えるようにしましょう。
省エネで地球環境維持にどれだけ貢献するか
災害への備えにどれだけ力を入れるか
特に災害時にお仕事の都合で家を空けなければならない立場のみなさまこそ、災害時に留守を守る家族のため、経済的効果に惑わされず家庭用蓄電池を導入すべきです。
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