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住む人を幸せにする「エコハウス」とは?
住む人を幸せにする「エコハウス」とは? 建築家 八納啓造
メインシリーズ「住む人が幸せになる家」とは別に、住む人を幸せにする「エコハウス」という視点で数回に渡りお伝えしたいと思います。
エコハウスとは、「地球環境と人の環境に優しい家」のことを言います。
最近では、低炭素住宅、自立循環型住宅、パッシブハウス、ゼロエネ住宅、LCCM住宅など色々なエコハウスが存在します。
自然エネルギーをふんだんに取り入れ、6畳用エアコンで全館の空調がまかなえるレベルで計画したパッシブデザインハウスの例
違いは、家にかかる冷暖房負荷がどの程度か?が1つの軸になっています。例えば、ゼロエネ住宅は、年間の一次消費エネギーがネットでおおむねゼロになる住宅のことを言います。しかし、一般の方には、一次消費エネルギーなどなじみのない言葉でとっつきにくいでしょう。
住む人を幸せにする「エコハウス」という視点では、それぞれの違いを明確にして勉強するというよりも、自分たちの将来を含めて幸せに導いてくれるエコハウスとは何か?という視点で見ていけば良いと思います。
一般的に言うと「家の燃費性能」というのが分かりやすいかも知れません。車の燃費だと明確に年間のガソリン代が出るように、家の年間の光熱費などから算定される燃費がどれくらいか?がエコハウスのレベルを示す数字になってきます。車で言えば、最近はリッター35Kmという車も出ていますが、アメリカ車などはリッター3Kmという車もあります。ガソリン代は約12倍。これも、燃費が分かれば比べることが可能です。
同じように、家でも燃費の計算が出来ます。例えば、分かりやすいところでいうと、次世代省エネ基準の家の35坪ぐらいの家の年間光熱費は2014年現在は、約25万円ぐらいです。それが、次世代省エネ基準の約1.5倍の断熱性能を誇る家の場合は、光熱費は約半分ぐらいの12万円ぐらいになります。(全館冷暖房で比較した場合)
差額は13万円。20年で、260万円の差になります。
しかし、次世代省エネ基準とその倍の性能の家をつくるための差額は、100万円程度。少し商売チックにいうと、100万円の投資で160万円儲かるのと似ています(笑)
「家の寿命は長い」ことから考えても、車以上に燃費という発想は大切です。
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