住宅関連記事・ノウハウ
【震災後のお家】意識の変化・自分でできるメンテナンス・プロに任せるメンテナンス
【1】パナソニック エコソリューションズ社 “絆”が変える住まいのカタチ調査
パナソニック エコソリューションズ社(大阪府門真市)は、東日本大震災を経験した日本人が求めるこれからの住環境、リフォームニーズについてインターネット調査を実施。この度その結果を公表しました。調査時期は2月20~24日、対象は30~69歳の男女1,500人。うち2年以内にリフォームを検討している方は500人とのことです。
【2】家族会議でリフォームを検討するときのポイント
既婚男性の読者のみなさまがリフォームに踏み切るのは、使いやすくてキレイなキッチンはもちろん、快適なお風呂、きれいに使えるトイレは最優先のリフォーム検討場所。既婚女性のみなさまがリフォームをおねだりするには「おうちごはん」が効果的。
【3】2012.3.22公開 パナソニック エコソリューションズ社“絆”が変える住まいのカタチ調査
こちらから(pdfファイルへリンク)
以下、このアンケート結果から見えてきた、これからの傾向を解説しましょう。この調査によると、家族と過ごすことを重視する家族回帰志向が鮮明に。震災をきっかけに、家族と自宅で過ごす時間が長期化していることが明らかとなりました。※「1年前と比べて、家族の近くで働きたいと思うようになった」が63.5%、「配偶者を尊敬するようになった」が56.1%、「家族と自宅で過ごす時間が増えた」が58.8%
また、家族間でもお互いを思いやる意識が強くなっているだけでなく、夫婦がお互いを思いやる気持ちも強くなっているそうです。2年以内にリフォームを検討しているリフォーム意向層では、当該調査全てにおいてそう思う割合が高く、リフォーム意向層の強い家族志向や、既にリフォームを検討するなど、具体的な行動段階にあることが推測されます。
【4】3.11後のリフォームニーズは家族回帰の一方、家事意識に大きな差が
自宅のリフォームを行う場合、全体の約4割が親や子供よりも、配偶者のことを思うリフォームが優先される結果に。ただし、男性の45%が「妻のため」と答えたのに対し、「夫のため」とした女性は約35%と、10ポイントの差が開いたことは、仕方がないことなのかもしれません。家族の絆=家族がそれぞれ思いやる気持ち、夫婦の絆=夫婦がそれぞれ思いやる気持ちが強くなった結果、たとえばキッチンでは内食(おうちごはん)の傾向が強まったことにあわせ、キッチンの汚れに対する意識が強まっていることが、データから推測されています。
バスルームでは、全体的に入浴時間の長期化傾向と女性の美容スペース化が進行。トイレでは、基本性能の向上をうけて快適な空間として個室化がすすむ傾向にあるそうですが、男女間では自分でやっていると思っている比率と、配偶者からやってもらっていると思われている比率に、大きな隔たりがあるという結果。よって、トイレ掃除を主に担当している女性から、トイレをきれいに使えるよう便器の洗浄性能を求める意見が強くなっています。
太陽光発電の導入に対しては、日本全体のエネルギー問題として各世帯が考え始めていることが明らかとなっています。節電・計画停電等の経験から災害時のエネルギーの安心を意識した回答が目立ちました。
既婚男性の読者のみなさまがリフォームに踏み切るのは妻のため。使いやすくてキレイなキッチンはもちろん、快適なお風呂、きれいに使えるトイレは最優先のリフォーム検討場所。あわせて、日本のエネルギー問題に家族で正面から向き合うために太陽光発電システムの設置を検討する、というのが、リフォームにあたり家族を説得するポイントになりそうです。
逆に、夫にリフォームをおねだりするには、おうちごはんが効果的。自分ではやっているつもりでやっていないトイレそうじの負担と快適な個室の居住性を切々と話すのも、夫の共感を得るには良い方法かもしれませんね。ご主人にリフォームをお願い・説得するとき活用する客観的データとしてつかえる資料かもしれません。
関連記事
- 東京都の【耐震マーク表示制度】と各自治体の【耐震診断・耐震改修マーク表示制度】
- スマートハウスの両極に位置するハウスメーカーフラッグシップモデルと無垢材板倉工法の住まい
- 改善が難しい『住宅弱者』の居住環境を向上させる施策は『一石二鳥』の取り組み
- 想定外の自然災害に対する安全マージンをどれだけ見積もるのか
- 団塊世代の1/3強が住まいを変えたいと考えており、5割強が住み替えを希望
おすすめ特集
人気のある家をテーマ別にご紹介する特集記事です。建てる際のポイントや、知っておきたい注意点など、情報満載!