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建築家 天野 彰 夜長を楽しむ 愛を育む照明とは?

えッ?もう夜?!と思えるほど陽が短くなりあっと言う間に冬になり灯が恋しくなります。これから冬を迎えようとしている今、なぜか産油国の石油の減産で上がり始めているのです。こんな時、あの48年前の10月16日、原油高騰から政府の石油価格の引き上げ宣言で突如トイレットペーパーがスーパーから消え、物がなくなって銀座の灯が消えた光景を思い出します。

1 油に頼らない「省エネ」な生活を日頃から心がける

オイルショックの再来か?

大阪万博後の高度成長の好景気が音を立てて崩れ始めたのです。第1次オイルショックの始まりです。建築現場も材料が高騰し、工事は動かず見積もり調整を強いられたのです。建築を断念、仕事も無くなり、78年のイラン政変による第2次オイルショックまでと苦渋の生活を強いられたのです。

今、このコロナ災禍の後に、石油の高騰とはまたもあの寒い冬を過ごしたオイルショックの再来か?と不安になります。改めて石油すなわち油の「油断」で一躍作家として名をはせた元通産官僚の池口小太郎氏こと、あの堺屋太一氏(故)の説いた資源を持たないわが国の経済や生活がすべて「油」によって生かされていることを思い知らされるのです。

コロナ禍もやや下火となり街の夜も明るくなり始めましたが、脱酸素で再生エネルギーが口先だけで叫ばれもしていますがまだまだほど遠く、やはり地震などの災害時のようにひとたび電気や水の供給が止まると裕福な生活があまりに脆弱であることに気づかされます。

合理的で持続性のある省エネルギーとは“省生活”?

こうしてみるとやはり今できることは住まいの断熱性能を上げ、エネルギーの節約も心掛け、日常のオン・オフを小まめに行い、明る過ぎ、暖か過ぎる今の生活からやや寒く少し暗く、少し不便の生活すなわち“省生活”?に心掛けることなのかも知れません。

こうしたことをいきなりパッと切り替えるのでは無く徐々に出来ることから勧めるのです。住まいも職場も室温の設定を数度でも落とし、コロナ対策で換気も小まめに行ないつつあまり室温を下げことも避けるのです。煌々とつけていた電灯も、時には電灯を消してろうそくの明かりや月夜の明かりを楽しむまさに省生活で暗さを愉しむのです。普段にはない生活体験も時には必要なのです。

2 調光器や間接光などを組み合わせてドラマチックな空間を演出

照明計画とは夜を楽しむ照明テクニック

イラスト:生活に合わせた効果的な照明器具の配置(図:天野彰)
<イラスト:生活に合わせた効果的な照明器具の配置(図:天野彰)>

暗さこそ「あかり」を楽しめるのです。確かに欧米に比べわが国の住まいは明るすぎるのです。そこで新築やリフォームの際、同じ部屋にLEDと白熱灯を設置し、ぜいたくのようですが回路も別にしてスイッチも多くし、さらに調光機を付けるなど配線設備費は少し割高となりますが、掃除や物を探すときに全開で明るくし、白熱灯で温かい雰囲気にし、調光器で光を絞ると落ち着いた雰囲気が演出できます。

階段手すりに組み込まれた足元照明(写真:天野彰)
<階段手すりに組み込まれた足元照明(写真:天野彰)>

照明器具の配置も生活行動や展示物の照明と使い分けることで贅沢な夜のシーンを醸し出すことができます。さらに光源が見えないように壁や天井の随所に組み込んで間接光の建築照明を施すと優しい光の空間となり、階段の照明も手すりなどにLEDのライン照明を組み込むことで足元が明るくなります。

こうして舞台の演出のようにライティングは今までの室内がドラマチックになり、家族の表情も豊かになり優しく元気になり、さらに“省生活”なのです。あかりは古今東西、暗い夜の薪(たきぎ)で、囲炉裏や暖炉が家族の中心なのです。

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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