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停電時のトイレ、タッチレス水栓金具、電動扉、ガス機器利用時の注意事項
東日本大震災から今日で2週間が経ちました。現地の工務店・リフォーム店・建築家を中心とした専門家のみなさまが応急処置・復旧修繕に動いているほか、上水道の復旧とともにクローズアップされている下水処理施設の機能停止に伴う水質汚染を防止するために、家庭で取り組めることを積極的に案内しています。
建物の応急処置や復旧修繕はもちろんですが、たとえば仙台市泉区のリフォーム会社 株式会社スイコーでは、専門家ならではの視点で下水処理施設の機能不全により海で暮らす方々の負担が増えることを懸念し、家庭のキッチンでは洗剤の利用をできるだけ控えることや、トイレットペーパーを流さずに燃えるゴミに出すなどの工夫を社員、職人さん経由でお客様にご案内。海や川が汚染されて、海で暮らす方々が復興する際の影響を少しでも減らそうとしています。しばらくの間続くことが予想される計画停電に備え、停電時のトイレ、電動扉、ガス機器利用時の注意事項について簡単にご案内します。
【1】停電時のトイレ、タッチレス水栓金具、電動扉、ガス機器利用時の注意事項
住宅設備機器は、いまでは家庭用電源がないと動かせないものが大半。特にタンクレストイレは、停電時はリモコンによる便器内の洗浄ができません。
キッチン用タッチレス水栓も、停電中は水が出ません。ガレージの電動ドアも、停電時には手動であけるしかありませんし、ガス機器を使おうにも家庭用電源も使う給湯器、ガス暖房機器、衣類乾燥機は使えません。また、現在主流の高気密高断熱住宅でガスコンロを使う場合は、換気扇は使えないだけに窓を開けるなどしっかり換気をしないと酸欠などの危険性があります。
- 社団法人日本ガス石油機器工業会. 社団法人日本ガス協会.
- 停電時のガス機器の使用に関する注意事項について
ガレージの電動ドアは手であければ良いし、停電中は給湯器を使うことは我慢するなどの工夫はできます。キッチン用タッチレス水栓は水栓下部の電磁弁部の手動弁を開けることでセンサに関係なくレバーハンドルだけで吐水・止水ができます。しかし、トイレばかりは停電中でも使う確率は高いと想定できますね。
- INAXのWebサイトではサティス・レジオ・センサー大便器の停電/断水時の便器洗浄方法についての案内が掲載されています。
- こちらから
【2】停電時で水が出る場合
停電時で水が出る場合は、本体の洗浄ハンドルを回して洗浄する方法が掲載されています。また、マンションなど計画停電中に断水する場合、バケツ1杯(5L~6L)の水を水飛びに注意しながら一気に流し込み、最後に便器内の水位が通常の高さになるように3L~4Lの水を注いでおく方法が紹介されています。
床に水がこぼれないように。また、コンセント部分に水がかからないように、ご注意ください。
断水時は、タンクレストイレではない一般的なトイレでも同じような方法で流し込み、最後に便器内の水位が通常の高さになるように水を注いでおく方法が使えます。ただし、この水量では便器の汚物を排出する事ができても、排水管の途中に汚物が停滞する事がありますので2-3回に一度は、バケツ2杯程度の水を流すことで汚物の停滞を予防できます。計画停電、断水でもあわてずしっかり用を足すために、計画停電になる前にぜひ、一度試しておいたほうが、その場になって慌てなくて済むことでしょう。
他の住宅設備機器についても家庭用電源を使うものについては、計画停電が来る前にあらかじめ取扱説明書を熟読しておくか、各社Webサイトで事前に計画停電時の対応を確認しておくことをおすすめします。
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