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2026年3月8日(日)
お風呂が恋しい季節、バス・トイレのリフォーム
「夫婦の寝室」のあり方
長い人生から見ますと子育てなどあっと言う間に済んで彼らは出て行ってしまいます。家づくりは子どもを忘れ夫婦の家を考えることが得策です。住まいのプランニングをしていて、何度も打合せをしてきて、実施設計に移ってから大幅なプラン変更を余儀なくされる問題点が3つあります。その一つがお金です。行け行けどんどんで面積や設備が増え、予算が沸騰して最終の予算をどうするかです。さらにもう一つ厄介なのが家相です。突然親たちから「玄関が鬼門に入っている」などと、プランのやり替えの要求があるのです。「家相なんてナンセンス」と言っていた若い建て主も。
「家相に従わなければ資金援助をしない」などと親からの“経済封鎖”で、この件あっさりチョン!とあいなるのです。結局プランは一からやり直しとなるのです。この「家相」についてはいずれお話するとして、さらに厄介で不可解なのが夫婦です!ま、家づくりでは当たり前のことなのですが、これが当初お互い言い出しにくくて、と言っても、これは建て主夫妻と設計者である私どもとの間のことなのですが、「夫婦の寝室」のあり方なのです。
狭い家こそバストイレを広く贅沢に。
狭いマンションやアパートこそ、このトイレ空間やバスルームを第一に考えることが大切です。その反対にどんなに大きく立派な家でもこのトイレが貧弱だと、豪華な家もそこに住む家族も貧弱に見えてしまいます。
しかし実際は狭いマンションだからトイレも狭く玄関も狭い。従って仕上げや設備もそこそこでいい、と言うのがマンションやアパートの設計の考え方です。最小空間であるビジネスホテルなどよい例でそのコストから経済効率優先で、うんと安普請につくり、ついには耐震構造までを偽装するような悲しい現実もあるのです。
この経済感覚がとんでもない間違いなのです。同じビジネスホテルでもトイレや浴室などの設備を極力広くしゴージャスにし、ベッドも硬いしっかりしたものとすると宿泊費が2、3千円高くなってもいつも満室となること請け合いです。マンションも賃貸のアパートも建売りなどの小住宅も同じです。わずか一坪もない玄関や浴室・トイレをどれほど贅沢にしたところで狭いがゆえに施工費も一戸あたり4、50万円と変わらないはずです。これで高級ホテルの豊かさになれるのなら安いものです。
しかし、かと言って過剰設備にするのも問題です。最近のマンションや展示場では、テレビがあったり、電話を付けるなどの設備が目立ちますが、やはり狭く、仕上げもクロスやプラスチックの域を出ていないのです。せめて本物の素材を多用し、豪華な御影石や大理石などの石張りとし、壁も自然の珪藻土や檜貼りなどにしたいものです。珪藻土の無垢のパネルも発売され、湿気や臭気対策も心がけたいものです。
マンションでもバストイレのリフォームは可能。
マンションでは水回りなどのリフォームは難しいものとされてきましたが、最近は設備機器のメーカーなどがリフォーム界に参入して、新しい機器やシステムなどを開発し、かなりのことができるようになりました。空間を広くしたり、ユニットバスに取り替えたりなど斬新なリフォームも可能となりました。
マンションなど集合住宅の場合はトイレの太めの排水管(直径10センチほど)がコンクリート床(スラブと言う)を貫いて下に落ちて行き、これが階下を通って流れているのです。従ってこの配管自体をやり直すことは不可能なのです。トイレの配管の位置さえ大きく変えなければ便器の交換や浴槽は床上で可能なのです。最近は便器がコンパクトされ、その分空間も広々とできて斬新となり、リフォームも可能となっています。
写真1:ベッドからトイレに腰を動かして行けるベンチ(設計K邸・写真天野彰)
写真2:トイレからさらに浴槽まで伝って行ける(設計R邸・写真天野彰)
これからのサニタリーのリフォームはただ機器を取り替え、仕上げや空間を贅沢にするだけでなく、老いに対処して温かく、そしてやさしいリフォームとし、いざ倒れたときなどの緊急時の通報や、ベッドからトイレまで自力でベンチを伝って行けるよう、ベッドルームとの位置関係など全体配置を考えて行なうようにしたいものです。
イラスト2:ベッドから即トイレにいけるプラン配置(天野彰)
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