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住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 これからは「家」ではなく「わが身の住み処」として専門家に相談~間取りから場取りへ

これからは「家」ではなく「わが身の住み処」として専門家に相談

リフォームで得られる体験と感動

今の閉塞された間取りのすべての壁、そう間仕切りを取って空けて、不要なモノをすべて追い出して、改めてわが家を見てみましょう。すると、なんとわが家の広いこと!住まいのリフォームとはこの体験と感動を得られるのです。なぜなら否が応でもこうしたものをすべて片付けて始末して多くの壁を取り払うことから始めるからです。これが建て替えともなると家そのものがリセットされ、わが家族の生活も一から始めることとなり、まったく新たな人生が見えてくるほどなのです。

家づくりは家族の人生にとっても効果的

信じられないかもしれないのですが、家を直す。家をつくると言うことは大手術のように大変なことなのですが、家族全員の人世にとってもこれほど効果的なことなのです。そうは言えども何とも不安で重い腰を上げることは大変です。私はそんなとき、もし今家が丸焼けになったと仮定するのです。突然の私の例えにぎょっとし、キョトンとする建て主にさらに、そう仮定したとき、どれとどれを持って逃げたかったと思います?と、畳み掛けるのです。するとこの失礼で極端な仮想思考ながら、ほとんどの建て主が、何を持って逃げようとは言わないまでも、なにかすっと心が晴れたような表情となり、きっと目を見開いて、よしやろうっ!となるのです。

建築家は心の支えとなる存在

家をやり直そうと言うことはまるで大手術のように、それほど大きな決断と、確かな補償のようなもの?が必要となるのでしょう。私ども建築家はそんな心の支えと言うか、ある意味で厳しい客観的な意見を言う役目を感じるのです。もちろん責任ある専門家で、しかも経験も多く費用的な確信もあるわけですから、その決断」におおいに保障となるはずです。もしこうしたことに迷い確信が持てないときは医師を尋ねるように、迷わず建築家が開く設計事務所に相談され、果たしてどんなことができて幾らぐらいの費用が掛かるかを尋ねることが重要です。反対に建築家はこうした住まい手や建て主の不安を理解し、支え、国家資格者としての技能とその職能に責任を持って、親身に相談に乗って差し上げることが大切なのです。

外壁に窓のないK様邸(天野彰設計)
外壁に窓のないK様邸(天野彰設計)

これで安心。思い切ってこれからの人生のわが家族わが身の住み処をつくりましょう。

地震!!家からどう逃げるか?まで考える!

防災意識の重要性

地震に勝つ・・・!とは直下型のあれほど凄まじい揺れに対しても、ちょっとした補強工事や工夫をするだけでどれほど多くの家が倒壊をまぬがれていたかを記した本なのですが、意外に応募が少ないようです。今迫るこうした地震や災害に対し、これから家を建てようとしたり、持とうとする人たちに防災の意識がいかに少ないかに驚かされます。事実その後に起こった中越地震などでも、家が壊れるほどの揺れでなくとも家の中の家具や物に挟まれたり怪我をされ、逃げ場を失う人が多かったのです。あの神戸の長田区でもそうした原因で家が多く焼失し、逃げ遅れて亡くなった人も多いのです。ではいったいどう対処したらよいのでしょう?

写真:中越地震で家具の下敷きに(写真:天野 彰)
写真:中越地震で家具の下敷きに(写真:天野 彰)

非常時を想定した間取り

分かりやすいのは家の中でどう暮らすか、自分の居場所はどこかなどの場取りを考えると同時にそこからの逃げ場所・避難のルートの非常時までを想定するのです。え?最初の間取りでそこまで考えるのか?とお思いでしょうが、暮らしには平穏なことばかりではなくこうした非常時のプランも想定するのです。すると収納の中身がこぼれ出ないか、またそれが逃げ口を塞がないか?進行方向のドアの開け勝手が邪魔にならないかなどまでが分かってくるのです。例えばトイレのドアが内開きだと、中で運悪く倒れたり、地震に遭遇したとき速やかに逃げられません。やはり外開きにするか、引き戸にして蹴破るかなどが分かってくるのです。

要所を補強する

こうして住まいを考えるとすべてを特別な耐震構造などにしなくとも、簡単な方杖や筋違、さらに添い通し柱(イラスト)などで寝場所や収納周辺、さらに車庫や玄関回りなどの要所要所を安全強化することで良いのです。

簡単な方杖や筋違さらに外付けの添い通し柱で補強する(画:天野彰)
簡単な方杖や筋違さらに外付けの添い通し柱で補強する(画:天野彰)

場取りの場とはそんな修羅場の場であったり、冬「場」夏「場」の季節であったり、その瞬間の人生の場はステージであり、わがライフステージを描くことも可能となるのです。

まず夫婦の「場」を考える?!

妻の「場」の優先度

住まいの中で夫婦すなわち夫の場と妻の場を探すのです。すると夫の「場」より妻の「場」が鮮明に見えて来るのです。住まいにおいては圧倒的に妻の場が優先されていることが分かります?もっとも現代の子ども優先の家では親である夫婦の存在は二の次ようで「妻の場」も結局のところ「妻」ではなく「母の場」なのかも知れません。今の住まいや家づくりでは改めて「親」すなわち「夫婦」の「場」が少ないことが気になります。

夫婦の書斎について

夫の書斎や妻専用の家事室が部屋としてある家はまさに広さに余裕のある家で、多くはリビングの片隅のパソコンコーナーの書斎や台所の片隅の家事コーナーなど物置台の机かテーブルとしか思えないものです。実際の妻の居場所はこのLDKで、言わばほとんどが妻の家事室と言ってもいいほどなのですが、夫の居場所はありません。家づくりやリフォームの際、あまり要求が多くないご主人方も、なぜか書斎だけは要求されるのですが、実現しても2階のその奥の北側の片隅などに、畳2枚ほどの狭苦しい書斎となるのです。新築後しばらくするとそこはまるで物置で、あれほど熱望した書斎がなぜと思うのですが、その理由は狭いからで、夏は冷房をかければ寒く、冬は暖房すれば暑いのです。しかも誰もいない2階の片隅にあえて行こうなどという気も起きないと言うのです。結局のところ皆がいる茶の間かダイニングでパソコンを広げることになるのです。

夫婦室の提案

そこで私の提案は、夫婦が仲良く書斎と家事をすると言うほほえましい夫婦室の姿です。

台所に家事室と書斎のコーナーの夫婦室(画:天野彰)
台所に家事室と書斎のコーナーの夫婦室(画:天野彰)

LDKのL「居間」を私は家族が居る間と言い、家族が好きなことをやって居る間だとも言うのです。そこで書斎や家事室をLDKから離れた所に置かずに、LDKすなわち居間と食卓と台所のすべてを夫婦の書斎と家事室とし、普段そこで広々と作業をすればいいのです。当然のごとくリビングダイニングの隣りだけに冷暖房がよく効くだけではなく、視覚的にも広く、家事室兼用のため掃除も行き届きうれしいことに台所に近いためコーヒーのサービスもあるのです。

子育ての「場」を考えると広くなる?!

狭苦しいの反対は?

狭いわが家を広くしたい。今の2LDKから3LDKに移りたい。もう一部屋を増築したい!子どもが増えて成長し、部屋を要求するようになると急に今の家が狭くなり、狭苦しくなってしまいます。狭いの反対は広いですが、狭苦しいの反対は?と問うと、ほとんどの人は、うんと広いとかだだっ広いなどと答えます。しかしそれは理想か願望に過ぎず、利便性のある都市の住まいは、しょせん高くて狭いのです。狭苦しい家は、狭さは変わらずとも苦さえ取れば楽になり、楽しくするのです。狭苦しいの反対は狭楽しいのです。

子ども部屋の活用

こうして狭苦しい家を見ますと、どうも子ども部屋が原因のようです。2LDKの2部屋の6畳を1人の子どもが堂々と使っていることが多く、大の大人の夫婦は2人で6畳1間と狭苦しくなるのです。これは不公平です。さっそく子ども部屋の半分をタンスなど家具で仕切って3畳ほどの広さにし、残りの3畳を納戸としてしまうのです。

タンスで仕切った子ども部屋と納戸(画:天野彰)
タンスで仕切った子ども部屋と納戸(画:天野彰)

子どものコーナーは、ベッドと机だけのまるでコクピットのようなコンパクトなものになり、当の子どもはご機嫌です。一方の納戸は仕切りのタンスはもとより衣類や掃除機や新聞雑誌など、ウォークインクロゼットとなり、狭苦しかったLDKも寝室もすっきり広くなります。

6畳を2段ベッドで二人の子ども部屋に(画:天野彰)
6畳を2段ベッドで二人の子ども部屋に(画:天野彰)

成長後の変化も考慮

また2人の子どもには、イラストのように6畳の真ん中に2段ベッドを置いて立体的に互い違いに仕切る2つの子どもコーナーにするのです。費用をかけて増築したり、倍もする家賃のアパートやマンションに引っ越して広くしても子どもたちはあっと言う間に成長し、10年そこそこで家から出て行ってしまいます。今そんな抜け殻の様な広い家に二人だけで住む老夫婦が増えているのです。これでは狭苦しいどころか広苦しいのです。いずれ彼らが成長して出て行ったときは、仕切りのタンスやベッドを取り払い元の6畳に戻して夫婦の部屋にするのです。これで増築や住み替えをすることなく、老後の家が広苦しくもならないのです。

LDKを家族の居る場すなわち居間に

LDKを拡張する

2人の子どもには6畳2部屋ではなく、2人で6畳、もっと縮めて2人で4畳ほどの広さでもいいです。既成の二段ベッドを部屋の真ん中に置いて上下を仕切って2つの子ども部屋にしました。これなら男女でもかまいません。そして余った部分をリビングダイニングに足すのです。3LDKと呼ばれる三つの部屋がある間取りなら、ひとつは夫婦の寝室、残りの6畳二つの一部屋が4畳ほどの子どもの寝るだけのブース?にして、余った2畳と残りの6畳一部屋の計8畳を、リビングダイニングに足すのです。今まで8畳ほどの狭いリビングなら、一気に倍の16畳に広がり、その中心に食卓であり勉強机でもあるジャンボテーブルをドンと置きます。そこはみんなの書斎でもあり、家族全員が常に“居る場”本当の居間とするのです。

イラスト 6畳を縮めて4畳に!お父さんも足してみんなの書斎(画:天野彰)
イラスト 6畳を縮めて4畳に!お父さんも足してみんなの書斎(画:天野彰)
広くなったLDKに何でも机“ジャンボテーブル”家族の入居る間(画:天野彰)
広くなったLDKに何でも机“ジャンボテーブル”家族の入居る間(画:天野彰)

子どものブース

子どもが3人でも大丈夫です。図のように6畳一間と押し入れを足して3人の子ども部屋にし、そこを折りたたみ式のベッドと机が組み込まれた収納家具で仕切るのです。懐かしいあのブルートレインのブースのような子ども部屋?です。なんと!勉強を終えない限りベッドが倒せず寝られないのです。だからこそ子どもたちは皆、居間に出てきてジャンボテーブルで勉強したり、遊んだりするようになるのです。

3人の子どもも6畳+押し入れで三つの部屋?ブースに!(画:天野彰)
3人の子どもも6畳+押し入れで三つの部屋?ブースに!(画:天野彰)

ペットと住む

ペットとの共生

犬たちの住み処 私の仕事場(天野八寿花撮影)
犬たちの住み処 私の仕事場(天野八寿花撮影)

もう1人、2人の家族が居ました!特にお年寄りの家に多い同居人です。そうです可愛いペットです。このペットの居場所こそ今家の最大の関心どころと言えましょう。最近はペット可と言うマンションや賃貸住宅も増えてきましたが、飼い主にとっては可愛い家族のつもりでいても隣人にとってみるとやはり迷惑な、ただの犬や猫の動物に過ぎません。特に犬は鳴き声がうるさくしかも糞屎が匂うだけではなく、動物そのもの匂いのトラブルも耐えません。猫はさらに放し飼いにされることも多く、飼い主も知らない隣地のあちこちで尿をし、その匂いで近所の嫌われ者となります。住まいのトラブルは意外に多く、そのために大きな事件になることもしばしば起こるのです。ピアノのトラブルなどはわが子の真剣な練習はうれしい限りなのですが、近所にとってはいくら防音して気遣って弾いていても連続して繰り返される音色は騒音でたいそう耳障りなものらしく、当人たちも驚くほど怒ったり、怒られたりもします。わが子の練習もさることながら、大好きなペットだけにテンションが上がって腹立たしくなるのですが、良い工夫はないかと思案するのですが、実はちょっとした思いやりと近所付き合いでほぼ解決するものです。

ペットとの暮らしの工夫

私も子どものころから犬好きで、アパート暮らしから、マンション・一戸建てに至るまで常に犬の、1匹2匹場合によったら一頭二頭(馬ではありません)の大型の犬も飼って来ているのです。もちろん常にトラブルに遭遇しつつ、何とか今日まで凌いで来ているのですが、ちょっと隣人の立場になってみるとよく分かります。マンションに限らず都市にはいろいろな人が住んでいます。犬の嫌いな人はもとより神経質な人、夜勤の仕事で昼に寝ている人もいます。おまけにわが国の都市は密集していますが、工夫次第でどうにかなるもので、子どもたちお稽古も、犬たちも幸せに住めるものです。

犬との思い出

突如ペットと住むお話となり、なんとわが家の犬を紹介しましたが、たまたま、あの白い方が昨年末より病に伏して先月13歳になる直前で亡くなったのです。そんなところから話題を変えるなどとは、よほどの犬煩悩なのかも知れません。しかし私に限らず建て主のほとんどが犬や猫を飼っていて、大変苦労をされていることを改めて思い出しました。読者の中にもそんな悩みを持っておられる方は多いと思います。そこで犬好きの私めが長年苦労しその工夫をしたお話しをしたいと思います。ま、大型小型など犬種にもよりますし猫や小鳥さらには熱帯魚などペットによってそれぞれ解決策が違うのですが、まず共通して言えることは家族が共通してそのペット好きであることに限ります。また失礼ながら多くの人が広大な敷地があって近隣に迷惑をかけずに住めるとは、思えないのです。特に集合住宅やマンションなどの管理規定や賃貸の場合の契約内容にもよります。これは違反すると家族に限らずペットそのものにも可愛そうです。

狭いダインニングで2頭より添っての居場所(天野写真)
狭いダインニングで2頭より添っての居場所(天野写真)

犬小屋の工夫

私は40年ほど前にマンションのベランダで、産まれたばかりの子どもたちのためにビーグル犬を飼ったのです。幸いのことに当時はまだペットに対する細かな規定もなく、一階の小さな庭のあるマンションだったからできたこと(もともとそんなマンションを探していた)ですが。まず気を付けたのは声で、無駄吠えをしないように厳しく躾けたことと、糞屎をすぐに片づけて床を洗うことでした。その方法とは小さな犬小屋をつくり、そのドアは外からカギが掛かるようにしたのです。外壁や屋根の中から発砲スタイロフォームのような断熱材を張り冬暖かく夏の日差しを防いだのです。その変わり床下にはドリルで穴をいくつか空け空気の流通を良くしたのです。そこで無駄吠えをしたとたんにその小屋に入れドアで閉じ込めたのです。下からは空気は入るのですが、窓のない小屋は狭くしかも断熱材で音を吸われて嫌いですぐに鳴き止んだのです。その後はドアを取り外し犬小屋となったのです。

犬との暮らしと家づくり

もっともそんな苦労から一戸建て建設の野心が生まれ、しかもその土地は彼のビーグル犬と散歩していて見つけたのです。その後家が建って今度はその家の用心のため、さらにシェパードをもう一匹飼ったのです。が、そのころ隣りが建って、用心のために飼った犬の来客時や配達のたびの吠え声の苦情と、匹の多くなった糞しの臭いでずい分苦情を聞いたものです。その後今の犬たちは家の中と外のトイレ?とで暮らすようになりずいぶん楽になったのです。もちろんベランダに出るたびに引き戸を開けてやらなければならず、網戸も何回か破られついには格子の網戸にしたのです。老いて癒しのための犬やペットは、時に苦痛や近隣のストレスともなるのですが、こうして近隣と近づき、工夫することによって。新たな発想も生まれ、ペットも幸せになるのです。

孫娘と昼寝(天野写真)
孫娘と昼寝(天野写真)

おりしも20年前となる今日1月17日、あの阪神大震災が起こりました。ちょっとした耐震の補強工事で助かった家も多いのです。安心の「わが身の住み処」は簡単にできるのです。どうぞ著者のHPにより詳細を!

建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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