早坂淳一 保有資格:AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/一般社団法人生命保険協会認定/シニア・ライフ・コンサルタント/
工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在はハウスネットギャラリーを運営する第三者機関ネクスト・アイズ(株)にて、住宅コンサルタントとして活躍中。
執筆・監修:ハウスネットギャラリー事務局 早坂淳一
更新日:2023年9月25日
どの世代にも人気の住宅として注目される「平屋」。意外にも若い子育て世帯からの支持も熱いようです。ワンフロアで全ての生活が完結する平屋は、永く住み続ける家として最適でしょう。幅広い世代から注目される平屋の魅力をここではご紹介します。
ハウスネットギャラリーでは、施工会社が実際に建てた30件以上の【平屋】の事例を掲載しています。その「平屋」の事例を見て、基本的な平屋のメリット・デメリットやおしゃれな平屋を新築するポイントなどを大公開!特徴を上手に活かしてデザイン性と機能性を両立させた「平屋」の秘訣をぜひご覧ください。
人気、人気というけれど平屋の何が人気なの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。平屋とは「1階建ての家」のこと。2階建てより設計の自由度は高いといえます。何よりマンションのように段差も少なくワンフロアで生活できること。戸建なので庭を持つことも、天井高をある程度自由に選択できるなど、両方の良いとこ取りというのも人気の理由でしょう。天井高を利用して、吹き抜けやロフト空間、天窓を設けて光を存分に取り入れるなど自由度の高い空間をつくり上げることができるのは魅力的です。
若い世代には、その自由度の高さで感性を活かしたお洒落な家になると人気を集めているようです。
それでは、たくさんある平屋のメリットをご紹介します。
掲載事例:「溢れる想いを詰め込んだ 平屋の可愛らしいお家」 株式会社リューケンハイム(こちら)
自然素材を使い、スキップフロアで無駄のない間取りを実現した平屋。書斎から浅間山の眺めがポイントです。
平屋は階段がないことで洗濯、掃除、荷物の出し入れなど家事を効率よく済ますことができるので時間を有効的に使えるのがポイント。
玄関→LDK 、寝室→トイレ、洗面室→物干しスペース→クローゼットなどの生活や家事をするうえで必要な移動距離を短くすることが可能です。
平屋では階段の上り下りがないため、高齢になり足腰に不安が出てきても、無理なく家の中を移動できます。2階建ては、階段の上り下りがあるため高齢になると負担になり2階を全く使わなくなるということも多々あります。その点、平屋については全体をバリアフリーにすることも可能なので、永く住み続けることができます。まさに安心の住宅ですね。
2階に上がる階段には4~5畳ほどの面積が必要と言われています。平屋では、その階段に使われてしまうスペースを他の生活空間として利用できるのは嬉しいポイントです。4~5畳あれば、収納や書斎などあらゆる空間をつくりだせます。
フロアごとで分断されない平屋は、どこにいても家族の気配を感じることができます。何より親子でコミュニケーションが取りやすく子供に目が届きやすいため安心です。
重要なのは建物の重量です。重量が重いほど揺れが大きくなるため、平屋は重量が2階建てに比べ軽いという点で、耐震性は優れているといえます。それ以外に、2階がないため構造も強く、火災の際など逃げ出すことも2階建てより安全にできます。
ワンフロアの平屋は、部屋ごとの温度差を感じにくいというのもポイントです。2階建てであれば、吹き抜けなどを設けると天井まで暖かな空気が流れてしまうため、部屋の温度は低くなってしまうという難点があります。しかし、平屋ではそこまで高低差がないため、開放感を残しつつ暖かな空間をつくることができます。仕切りの少ない平屋では、エアコン1台で家全体の冷暖房をまかなえることもあるそうです。
ワンフロアの平屋は、掃除機を持って2階・3階へ上がる必要がなく、掃除の負担を減らせます。平坦な空間なので体への負担も最小限で済みます。床をフラットに設計することもポイントです。現在ではお掃除ロボットを活用する方も多いかと思いますが、フラットにすることでお掃除ロボットに掃除を任せることも可能です。
住宅は定期的なメンテナンスが必要です。
外壁、屋根、建物部材、住宅設備、外構など、数年単位でメンテナンスしていく必要があります。30年も経てば数百万円がかかることも考えられます。平屋は、構造がシンプルなこともあり、メンテナンスする項目が少なくすむので、そこまで複雑な工事は必要ありません。さらに高い足場を組む必要がないため、その分の工事費用を抑えることもできます。数年単位でかかる費用をおさえられるのは嬉しいポイントです。
上記のような多くのメリットがある平屋が人気なのも、納得されるかもしれません。
しかしそれだけではなく、平屋のデメリットもしっかり把握して計画を進めることが重要です。続いてはそんな、デメリットをまとめました。(こちらから)
平屋といっても広さによって、土地の形状によって、そしてご家族がどのように暮らしたいのかによって平屋のプランは様々です。ここでは、そんな平屋の事例を多数掲載しています。気になる方はこちらよりご覧ください。
今回は、平屋で直面するデメリットをまとめました。【そんな点も】というようなデメリットがあるためよく検討してから計画をしましょう。
掲載事例:「家族にゆとりのある暮らし~平屋住宅~」 カステルホーム
効率よくシンプルをモチーフに平屋ならではの良さを最大限いかした間取りが特徴。
土地には、建ぺい率・容積率の制限があります。その条件が厳しい地域では建てたい面積に対してそれだけ広い土地が必要になります。たとえば建ぺい率40%の50坪~60坪程度の土地の場合、20坪~24坪程度の平屋しか建てられないことになります。もし希望が40坪であれば100坪の土地が必要になります。つまり、建ぺい率や容積率が厳しくない土地や、広い土地を探さないと、十分な面積の平屋は難しいということになります。
あくまでも適切な土地があっての平屋ということをしっかり覚えておきましょう。
住宅密集地などに平屋を建てる場合、周囲に2階建てや3階建てが多いため、日当たりや風通し、プライバシーを確保するのが非常に難しい問題となります。建てる敷地によって快適さが大きく左右される平屋では、敷地が平屋向きなのかしっかり見極めることも重要です。
一般的に床面積が小さいため、1坪あたりの工事費(坪単価) は割高になります。工事費の中でも基礎・土台・屋根にかかる費用は高額なので、2階建てに比べ平屋の方がコスト高になるのもそういった要因があります。
平屋に憧れても、2階建てでコンパクトな家の方が割安になる可能性もあります。
全ての部屋が1階にある平屋では、どの部屋も防犯に気をつけなければなりません。基本的には防犯ガラス、センサーライト、防犯カメラの3つは必需品です。2階建てに比べ、様々な防犯対策を考慮して計画を進めましょう。
開放感にばかり目が行きがちですが、その所為で家族のプライベートが保たれないよう空間はストレスになりやすにので要注意です。例えば、個別の部屋にはドアをしっかり作るなど要所は抑えておきくことが大切です。
建物の高さがないため見晴らしの面では、2階建てなどに劣ります。2階建てや3階建ての家に囲まれた場合は、圧迫感を感じることもあるので、なおさら眺望は期待できません。眺望をご希望の方は、周囲に高い建物が建つ計画などないかなど、よく調べる必要があります。
平屋を検討される場合は、土地や建てる環境によっても快適さが左右される恐れがあるため、しっかり計画的に進めることが何より重要です。
先にも上げた掲載事例のように、平屋では「ゆとり」を大切にすることが計画を進める上で大切なポイントです。様々な面で「ゆとり」を意識することで、上記のようなデメリットを克服し、平屋の特徴を生かした計画を進めることができるでしょう。
続いては、平屋の間取りについて、実用的なポイントをご紹介します。(こちらから)
「住宅会社から出てきた平屋のプランを見ているけれど、どうもしっくりこない・・・」そんな方は、いろいろな平屋の事例を見てきた専門家へ質問してみてはいかがでしょうか。ハウスネットギャラリーでは、住宅の専門家へ無料でご相談いただけます。ご希望の方は【ハウス仲人】サービスよりご連絡ください。
平屋の間取りを決める時、何より大切なのは「動線計画」です。特に家事をスムーズにこなせる動線にすることをおすすめします。日々の家事動線を効率的に動けるよう工夫することで、無駄のない間取りを実現できます。
ここでは、そんな実用的で役立つ平屋の間取りのコツをご紹介します。
掲載事例:「~平屋~ フェレットと暮らすここちいい家」 株式会社ホームラボ(こちら)
キッチンを進んで直ぐ横の扉が洗面とバスルーム。キッチンで家事をしながら洗濯もできる、まさに理想の間取りですね。
洗面へはキッチン横の扉だけでなくリビング奥の扉からも繋がっています。その扉は窓の直ぐ傍というのもポイントです。そのまま洗濯物を干しに出られるので家事動線を良く考えられた設計です。
「シンプル」に「短く」することで部屋と部屋の移動がしやすく、家事の動作も最小限に無駄がなくなります。まさに時短にもなり、日々かかすことのできない家事が楽になることは間違いありません。そのポイントは、家事で使用するスペースを繋げるもしくは近くに作ること。効率が悪い移動時間は生まれません。
キッチン周りは、3つの動線を繋ぐことを意識する
キッチンで繋がりを持たせるべきポイントは、食材を購入してそれを運び収納する場所までの動線。さらにその収納場所からキッチンまでの動線。キッチンで料理をして食卓に出すまでの動線。この3点です。
例えば、玄関を入って直ぐにパントリーへ入れるような入口を設けることで、スムーズに物をしまい込むことが可能です。また、パントリーを挟んでそのままキッチンへ抜けられるようにすると、収納スペースからキッチンまでの動線が簡略化され便利でしょう。
洗濯は、干すまでと洗濯物を取り込んだ後の動線も考慮する
洗濯に関する動線で意識すべきポイントは、洗濯物を洗い干すまでの動線。干したものを取り込みアイロンがけやたたんでクローゼットへしまうまでの動線。こちらの2点の動線を繋ぐことが重要です。洗濯機を置く洗面所とバルコニーなどの干す場所の位置関係、またバルコニーからクローゼットなど洋服をしまう場所の位置関係は、隣接するよう工夫することでシンプルな動線になります。
家事動線を「短く」することで、同時進行で家事を行える
キッチンと洗濯機の位置関係も非常に重要です。上記にあるように、家事の動作を繋げることがポイントとお話しましたが、キッチンと洗濯、この2つを繋げることでさらなる効率化が図れます。
キッチンで朝ごはんを作りながら洗濯機を使うことで、2つの家事を同時進行で行うことが可能です。食事を作り終わったら洗濯物を干しに直ぐ近くのバルコニーへ移動する。朝の忙しい時間も無駄なく家事をこなすことができそうですね。
ポイントは上記の3点。家事には多くの動きが必要となります。その動作を「短く」することが大切です。そのため、自然と水回りは1カ所に集中する間取りが理想的でしょう。
掲載事例:「平屋でのんびり快適に暮らす家」 株式会社マインドハウス
玄関右手は大容量でお洒落にディスプレイできるシューズクローク。
平屋は動線が大切といいましたが、収納もまさに動線が重要です。ウォークスルークローゼットはその名の通り、二カ所に出入口を設け通り抜けできるようにした収納庫です。ここ数年、スペースを有効活用できるという点で注目されています。
おすすめの取り入れ方は、寝室と洗面所をウォークスルークローゼットでつなぐこと。朝の身支度や外出時も無駄な動作が必要なく、直ぐに準備ができます。ウォークスルークローゼットと洗面所とバルコニーがつながることで、洗濯物を回収した後の片づけもスムーズになりますね。寝室以外に玄関とキッチン(LDK等)をウォークスルークローゼットでつなぐことも効果的。買ってきた物をすぐに収納できるため、室内は常に整理整頓された状態を維持できます。
また、スペースに余裕のない平屋の場合は、屋根裏空間を使うと効果的です。いわゆるロフト空間を収納として利用することで、収納のための空間が不要となります。平屋は基本的に天井を高く設計できるので、その天井高を利用して収納室をつくることもできます。
住み始めてから「収納スペースが足りない! 」となる方も多いようです。平屋の場合は部屋と部屋の間にちょっとした収納スペースを作ることが効果的。収納スペースの容量は将来的な事もあらかじめ考えておきましょう。
掲載事例:「中庭のある平屋の家(長期優良住宅)」 光設計(こちら)
四方を全て部屋に囲まれている中庭。そこからの光が家中に届きます。右側が玄関、手前はLDK空間。LDKの床とはフラットに繋がるため開放的な空間です。
プライバシーを守り圧迫感のない平屋にするためには、「窓」の配置が非常に重要です。周辺の窓と重ならない場所を選び、できるだけ周囲の建物と建物の間から視線が抜けるような方向に窓をつけるのがコツです。例えば、天井付近や高い位置に取り付ける窓など。天窓もその1つですね。周囲の窓ともかち合わないので安心できます。
このように平屋で起こりやすい失敗例として、周囲に高い建物が建ってしまい日照時間や風通りが制限されてしまう恐れがある点です。そんな時に、採光や通風をしっかり確保しつつプライバシーもしっかり守る方法として2点あります。
それは「サンルーム」や「中庭」の空間を上手に取り入れる方法です。
サンルームはガラスに囲まれたテラスのように利用できる空間です。ガラス張りの空間なので、採光も通風確保に最適です。サンルームに植物を置いて周囲からの目線を隠すなどの工夫をすることも可能。何より、天候に左右されず洗濯物干しができるのも嬉しいポイントです。中庭は建物で囲む庭なので、中庭に面して大開口をつくることも可能。光や風を効率よく室内に届けることができるのでおすすめです。
平屋の間取りでは、動線を「シンプル」に「短く」することで、住みやすい快適な間取りになります。
続いては視点を変えて、平屋をおしゃれに建てる間取りのポイントをご紹介します。(こちらから)
平屋の間取りについて検討している方は、ハウスネットギャラリーに掲載されている平屋事例一覧を参考にしてみてはいかがでしょうか。リビング空間のとり方、家事動線や、収納、窓の配置など参考になる平屋のアイデアが見つかります!こちらからご覧ください。
今回は、おしゃれな平屋をつくるコツをご紹介します。間取りを検討する際に以下のような点にも注目してみると、住み心地のいいおしゃれな平屋が実現できるはずです。
掲載事例:「木漏れ日屋根の家」 株式会社One's Life ホーム(こちら)
間仕切りのないオープンなLDKは、梁を表しに温かみ溢れる空間となりました。
平屋は天井高を利用して大空間を実現することが可能です。それを演出するには柱や梁をそのままむき出しにする「あらわし」が最適。この際に、使用する木材などを深めの色合いにすると年季の入った落ち着きある雰囲気となりおしゃれな印象を与えることが可能です。
また、天井空間をひとつなぎにすることもポイント。開放感はもちろんプライベート空間を適度に両立させながら、部屋中に明かりと風を届けることも可能です。個室は天井いっぱいにつくるのではなく、天井と空間を開けることで全体的に開放感を味わうことができます。さらに個室の天井部分の壁をスケルトン仕様にすることで、プライベートを保ちつつ明るい空間を実現できるでしょう。
掲載事例:「中庭のある小さな平屋の住まい」 光設計(こちら)
中庭を囲うように玄関、寝室、ダイニングを配置。四季折々を楽しめる平屋となりました。
前回ご紹介したように、明るさや風通しなどの開放感を味わうために重要なのは、窓や開口部の取り方です。
平屋では中庭を設ける方法が最適です。平屋を「ロの字」や「コの字」にすることで、大きな窓を設けても外部からの視線にさらされる心配はありません。室内から中庭を直接つなぐことで、さらに解放感が生まれ平屋でも、明るく風通しのいい住まいを実現できます。中庭を子供の遊び場として、家族や友人を招いて楽しい空間として活用することで、解放感だけではなく、ライフスタイルも楽しくおしゃれに過ごすことができるでしょう。
掲載事例:「人をつなぐ 庭とつながる平屋スタイル」 住友林業株式会社(こちら)
リビングから庭に繋がるウッドデッキは空間に広がりを生み出します。
中庭以外にも、テラスやウッドデッキは平屋をおしゃれにするポイントの1つです。中庭ほどの面積が取れなくてもアウトサイドリビングともいえるテラス空間を上手に取り入れることで、自然と家族の集まるオープンなリビング空間を実現することが可能です。
解放感とおしゃれなテラスを実現するために、室内の床とフラットに繋げることがポイントです。まるでテラスも1つの室内空間のように演出することが可能となります。窓はオープンタイプの窓をにすることで、より開放感を味わうことが可能です。また軒を少し大きめに取ることもポイント。深い軒はモダンな印象を与え落ち着いた雰囲気を味わえます。天候に左右されにくく日常的に過ごしやすいテラス空間が実現するでしょう。
テラス空間をつくる際には、事前に周辺の自然環境をよくチェックしておきましょう。もともと自然が豊かな環境であれば虫も多いはずです。せっかくおしゃれに作ったのに手入れが面倒で使わなくってしまっては元も子もありません。また、外からの視線を遮るために外側に壁をつくるなど検討する必要があります。
掲載事例:「念願のガレージと薪ストーブがある平屋」 株式会社アキュラホーム(こちら)
家族団らん、インナーガレージ、薪ストーブ、白くモダンなイメージ等、こだわりを1つ1つ叶えた平屋。片流れの屋根とガレージスペースのコントラストが印象的。
平屋の美しさを現すには外観は欠かせません。最も人目に付きやすい外観をおしゃれにするコツをご紹介します。
平屋の外観は「シンプル」さを追求することが重要です。その「シンプル」な中に外壁素材などを工夫することで雰囲気あるおしゃれな平屋となります。外壁材は多くありますが、窯業系サイディングは色調やデザインも多く好みのものを見つけるのに最適です。スタイリッシュな外観を希望の方は、金属系サイディングボードもおすすめ。またコンクリートむき出しという平屋も印象的です。
外観は住んでいる街の景観にも関わります。今後その地に永く住み続けるのであれば、あまり奇抜な外観よりは「シンプル」にして外壁素材などで他の家との違いをあらわすのもおしゃれのコツです。
屋根もおしゃれなポイントの1つ。真四角な間取りでも急勾配な片流れ屋根を取り入れることで、印象的な平屋へ様変わりします。片流れ屋根は屋根が一方向に傾くような屋根のこと。その角度は様々で家を大きく見せることもできます。ロフトを設け1.5階の空間を実現することも可能。外観をおしゃれにするだけではなく、室内空間でも活用できるメリットは嬉しいです。
屋上空間を有効的に使いたい方は、フラット屋根(平屋根)も最適です。屋上庭園にすることも可能。屋上を使っておしゃれな平屋ライフを楽しみましょう。
平屋をおしゃれにするコツは、開放感を現すための天井空間と、プライバシーを確保しつつ大開口を実現できる中庭を効果的に取り入れることです。ぜひ平屋をご計画の際に検討されてみてはいかがでしょうか。
続いては誰もが気になる「平屋」を建築する際の費用についてご紹介します。(こちらから)
平屋に中庭を検討されている方は、ハウスネットギャラリーに掲載されている平屋事例一覧を参考にしてみてはいかがでしょうか。外と内を仕切らず繋げることで、より広く快適に平屋を実現できます!参考になる平屋のアイデアを探してみてください。こちらからご覧ください。
平屋は便利で理想的な住まいとお思いの方でも、必ず気にするのは平屋の建築費用。延床面積や設備などによって変わりますが、3LDK(40坪)程度で3,000万円以上の相場とみておきましょう。
今回はその建築費用について、平屋と一般的な2階建てを比較してみます。
掲載事例:「平屋でのんびり快適に暮らす家」 株式会社マインドハウス
2つの異なる勾配屋根がアクセントの60坪の土地に建つ平屋
参考の相場価格帯 ~同じ条件の平屋と2階建てを比較~
平屋 木造42坪 | 3,150万円 |
2階建て木造 1階25坪+2階20坪 | 2,550万円 |
(※坪単 1階70万 2階40万 目安)
平屋は2階建てより20%増しで建築費用がかかると思っておきましょう。
2階建ての方が、部材や耐震などの面で建築費が高くなると考えられる方が多いようです。しかし実際の建築費用を比べてみると、平屋の方が建築費用は高くなる傾向にあります。
その理由は、2階建てに比べ敷地面積を広く確保する必要があり、基礎工事が2倍近くかかる点にあります。またそれに付随して、広い面積分だけ屋根工事の費用も倍近くかかります。基礎工事は建築費用の中でも割合が高い部分です。整地する面積が広く、基礎のコンクリートや型枠も2階建てより多く使うことになることも、平屋の建築費用が高くなる要因といえます。
建築費用がおさえられるコツは、設計はシンプルに、設備等のグレードも抑えること。
「シンプル」とは、家の形ひとつにしても四角形のシンプルな形が一番、建築費用がおさえられます。内部の空間も同様のことが言えます。複雑な設計にするだけで、人件費や材料費がかかってしまいます。また材料や設備もグレードをおさえることで大きくコストダウンが期待できる点でもあります。設備などを選ぶ場合は、品質やコストパフォーマンスを重視して選ぶことをおすすめします。
平屋を注文住宅で建てる場合、コストを抑えるコツを知り賢く計画を進めることが大切です。もちろん費用面だけで判断せずに、平屋を建てるメリットや将来的なことも含め平屋でのライフスタイルを充分考慮しましょう。
何より忘れてはいけないのは「施工会社選び」。
平屋ならではの空間づくりや提案力など、実際に平屋を建てた実績が多い施工会社を選ぶことが重要です。平屋ではそもそも土地探しの段階から慎重に動く必要があります。例えば平屋に不向きな土地を取得して平屋の実績の少ない施工会社に相談しても希望は通りません。ましてや平屋は建てられません。しかし実績豊富な建築会社であれば、多少のデメリットでもアイデアや経験値で平屋を建てるテクニックを持っているはずです。間取りなども創意工夫して、しっかりプレゼンしてもらえるでしょう。
もちろん、建築コストの不安なども実績豊富な会社であれば、しっかり相談にのってもらえるはずです。
平屋を建てる施工会社選びは、実績ある会社を選びましょう。
早坂淳一 保有資格:AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/一般社団法人生命保険協会認定/シニア・ライフ・コンサルタント/
工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在はハウスネットギャラリーを運営する第三者機関ネクスト・アイズ(株)にて、住宅コンサルタントとして活躍中。