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35坪の間取り実例5選!優先するのは部屋の広さ?それとも収納?要望に合わせて調整できるのが35坪から。
さて、今回は35坪の家づくりについてご紹介します。
1.35坪の広さはどれくらい?
35坪で総2階に近い形にすると、各々の間取りは以下の広さぐらいになります。※参考です。
<一階>
部屋名 | 坪数 | 30坪の場合 |
---|---|---|
玄関 | 約3.0畳 | 2.0畳 |
廊下・階段 | 約9.7畳 | 5.0畳 |
水廻り(お風呂・トイレ・洗面) | 約6.0畳 | 6.0畳 |
収納 | 約11.0畳 | 6.0畳 |
LDK | 約18.0畳 | 18.0畳 |
和室 | 1坪=2畳 | なし |
寝室+子供部屋(2部屋) | 17.5畳 | 17.4畳 |
家族でくつろぐLDKは無理なく18畳をとることができて、和室も5畳程度は確保できます。LDKと和室は隣接させる間取りが一般的なため、続き間で使うことが可能となります。そのため、LDK+和室で23畳の広さを確保できる想定になります。30坪よりは広々と暮らせることがこれだけでも分かりますね。
2階の主寝室+子供部屋2部屋は30坪の間取りとそう変わらない広さになりますが、その分ウォークインクローゼットや書斎も確保できる広さがとれます。
35坪あれば、無理なく2階に主寝室+子供部屋2部屋+書斎が実現します。
廊下に洗面コーナーを設けても、収納の大きさは十分です。
つまり、35坪程度になると各部屋をもう少し広くして収納を少し減らすといった調整もできそうです。
2.35坪の広さにおすすめの家族構成は?
基本的には、夫婦+子ども2人の家族構成で書斎や廊下・収納を確保しても十分に快適に暮らせる広さです。
30坪の広さに比べて間取りの自由度が高いので、間取りを工夫すればお子様が3人の5人家族でもお住まいになれる広さと考えてよいでしょう。親と住む場合、水回りやリビングなどの共有部分は3世帯が一緒に使う『同居型二世帯住宅』であれば、可能と考えられます。
ただ、そこまでの広さではないので、ある程度は妥協も必要です。
また、30坪と異なる点としては書斎を設けやすい点で、子どもが独立して夫婦2人になった後も、子供部屋を夫婦別々の趣味室として活用するなど検討ができます。30坪より余裕がある分、メンテナンスに手間はかかりますが、子どもの独立後に趣味に没頭できるスペースが広がると思えば、老後の楽しみのひとつとして快適に暮らせます。
3.35坪の家に必要な土地の広さは?
<35坪(1階18坪、2階17.5坪)の家を建てるときに必要な土地の面積>
建ぺい率 | 必要な土地の面積(容積率) |
---|---|
30% | 60坪(60%) 例:第一種低層住居専用地域 |
40% | 約45坪(100%) 例:第二種低層住居専用地域 |
50% | 約36坪(100%) 例:第二種中高層住居専用地域 |
60% | 約30坪(200%) 例:第―種住居地域 |
80% | 約22坪(200%) 例:近隣商業地域 |
・建ぺい率・・・建ぺい率とは、土地の面積と建築面積という『そこに建てられた1階の面積(建物を上から見たときの面積)』の割合を指します。建ぺい率は『建ぺい率○%』と表記されます。
たとえば建ぺい率50%とすると、35坪の土地であれば1階18坪の1階床面積になるので、2台分の駐車場も確保できそうです。※普通乗用車1台あたり約4.5坪の広さが必要。
・容積率・・・敷地の面積と延床面積という『土地に対する家の壁や柱の中心で囲まれた各空間の床面積』の割合を指します。容積率は『容積率○%』と表記されます。高級住宅地であれば30%~60%、大きな商業施設が立ち並ぶ商業地域では200%~1000%となります。
たとえば、建ぺい率60%で容積率80%という第二種低層住居専用地域と想定した場合、35坪を建てる場合は、最低30坪程度の土地が必要ということです。
ご自身が希望されているエリアが決まっている場合は、まずそのエリアがどの用途地域で、土地に関する制限がどの程度あるのか、市区町村の確認しておくと土地がより探しやすくなります。
土地購入を検討中の方は、土地購入のポイントなどもご紹介中。こちらよりご覧ください。
4.35坪の間取りのメリット
建築面積が35坪で2階建ての場合は、30坪のときより動線も広くとれるので、多少はゆとりのある住まいになる事は間違いありません。
LDKと家事室や洗面などの家事動線も快適に
動線を考慮して、キッチンやダイニング・リビング・洗面・バルコニーまでの移動空間を考慮する間取りにするのは大切なポイントです。LDK空間が最大でも23畳は確保できると考えた場合に、「キッチンと洗面」、「キッチンと玄関」「キッチンとダイニング・リビング」「洗面とバルコニー・テラス」への動線を重視した間取りも可能です。回遊できるアイランドキッチンにして十分な広さが期待できます。30坪よりは検討できることが増えますね
パントリーやウォークインクローゼットもOK
収納においては、パントリー(食品庫)など必要な収納もとれる広さになります。ウォークインクローゼットなど3畳程度の収納スペースについても、30坪よりは容易に確保できます。大きなクローゼットをたくさん、というわけではなく、1箇所程度なら追加できるぐらいが35坪の広さです。
5.35坪の間取りのデメリット
35坪はLDKや収納が少し広くできるのが、30坪より嬉しいポイントですが、やはり調整が必要です。「収納をつくり過ぎてもっと居住空間を広くすればよかった」という声も珍しくありません。逆に収納が足りないといったことも…。
あまり物を持たないご家族であれば、収納計画は最小限の間仕切り壁にして造作家具によってゾーニングする方法もあます。あえて間取りをあいまいにして、ご自身の個性やライフステージの変化によって多様にアレンジできる空間にすることもできますが、予め所有している物の量を確認しておくことが必要です。
物が現状で多い場合は、上記のような収納家具では結局足りないとなりかねません。
少しでも間取りを検討できる点が多くなる35坪では、自分たちで選べるからこそ大変という点が最大のデメリットでしょう。
収納だけではなく、LDKを広くして洗面とお風呂はあまり検討しなかったので、狭くて使いにくい。朝の時間に混雑して忙しない。といった事もあり得ます。
どこにどの程度の広さが必要なのか十分に検討するためにも、依頼する会社の提案力をしっかり見極める事も重要です。
6.35坪の間取りで失敗しないための注意点
■家事を楽にするには、まず洗濯の省力化を重視すべき。
30坪の家と比較すると35坪の家では、収納以外に洗面脱衣室兼ランドリールームを実現する広さをとることを検討しましょう。
例えば、洗面室と脱衣室を分けた場合、洗面所に1.5畳、ランドリールーム(脱衣室)は洗濯した衣類を干したり畳んで重ねる場所の広さとして3畳程度は必要です。ランドリールームの横にたたんだ家族の洗濯物を収納する『ファミリークローゼット』を配置するとなると、ファミリークローゼットは最低3畳、できれば4畳半程度の広さが必要になります。そうすると、計7.5畳は必要になります。
失敗しないためには、LDKを広くとることよりも、まずはリビングの面積を少し削るでもしてランドリーコーナー+ファミリークローゼットを配置するなど、洗濯にかかる家事を減らすことを優先した方がいいでしょう。4畳半のファミリークローゼットが配置できない場合は1階に3畳程度のファミリークローゼット、2階にも2畳程度のファミリークローゼットを配置するなども検討するでもOKです。
※リビング面積が18畳以下になると、60インチテレビやL字ソファを設置するには窮屈です。
玄関については、土間とホールをあわせて3畳程度が標準ではありますが、ベビーカーやアウトドア用品を収納するための土間収納を1.5畳程度足して4畳半程度の確保を検討することが必要です。30坪では難しいですが、35坪なら検討できます。
7.35坪の間取り実例① 平屋
ここでは、参考になる35坪の間取り例についてご紹介します。あくまで参考ですが、いろいろなパターンの間取りを見て、ぜひ家づくり検討してみてください。
まずは、平屋から。
ランドリールームも完備した間取りがポイント
35坪の間取り実例① 平屋
<ポイント>
・デザイン性に優れたアイランド型キッチンで回遊性アップ
・キッチンの近くにパントリーも完備している点もGOOD。
・洗面脱衣室横には収納としても活用できる家事室で、日々の家事の手間を軽減できます。
・玄関入ってすぐに、小さいが書斎もあるため、テレワークにも最適。
・LDKも十分な広さを検討し、それぞれの個室へ直接行き来できるような間取りにしている。ウッドデッキへ続くので、さらに解放的に感じられる。
・『帰宅動線』もしっかり確保したイマドキの間取りです。
8.35坪の間取り実例② 2階建て
シューズインクロークとパントリーをつなぐ家事動線がポイント
35坪の間取り実例② 2階建て
・シューズインクローク(玄関収納)にパントリーをつなぎ、玄関からキッチンまで最短の動線にする『買物動線』は快適です。週末にまとめ買いした食品もこの『パントリー(食品庫)』へ収納できて使い勝手がいい間取りです。
・キッチンのカウンターは『リビング収納』として、筆記具やおもちゃを入れるのに便利。
・テレワークに考慮し、2階北側に4.5畳の洋室を確保し、書斎としても活用できるよう想定している。
・よくある間取りですが、1階南側の和室からリビングを通らずトイレや洗面に行ける動線もGOOD。
9.35坪の間取り実例③ 平屋風2階建て
洗面からランドリールーム・ファミリークローゼットへの動線がポイント
35坪の間取り実例③ 平屋風2階建て
・シューズインクローク(玄関収納)にはアウトドア用品などを収納できるが、さらに回遊動線も検討するとより快適に。
・洗面とランドリールームを隣接し、さらにファミリークローゼットも繋がる動線は快適。
・リビングとダイニングちょっとした吹き抜けを設けることで、LDKの解放感をもたせる。
・2階は寝室に各々収納を設けるとともに、階段ホールにも大きめの収納を設けている。
・主寝室から、書斎コーナーへの動線も完備。プライベートスペースとして仕事でも趣味にも使いやすい空間に。
10.35坪の間取り実例④ 3階建て
1階に子供部屋と水廻り2階にLDK、3階は主寝室とプラス個室にした都市型プラン。
35坪の間取り実例④ 3階建て
・玄関からすぐに洗面所と洗濯機。子供部屋も配置し、2階リビングに上がることなく自室に行けるので、ある程度、子供が大きくなっても対応可能な間取り。小さいうちは、1階を主寝室で3階に子供部屋としても年齢に応じて変更することもできる。
・狭小の敷地につき、LDKは13.54畳程度と手狭にはなるが、その内キッチンは5畳で広くとって料理する人の使いやすさを考慮している。
・3階の大きなウォークインクローゼットはバルコニーから続くので、洗濯物の収納にも便利
・子供室(子供2人)は仕切りを設けず、子供の成長にあわせ家具などで仕切るようにしているため、柔軟に変更できる。
11.35坪の間取り実例⑤ 4ldk
大容量のシューズクロークと洗面からの家事動線が考慮された間取りがポイント。
35坪の間取り実例⑤ 4ldk
・最も大きな特徴は3畳のシューズクローク。大量の靴はもちろん、ベビーカーやロードバイク、アウトドア用品などの収納ができる。
・玄関から洗面さらに、キッチンから室内物干しへの動線で、家事動線を確保。
・リビングに隣接した和室は、多目的に活用できる「小上がり」ちょっとしたテレワークスペースとしても活用できるので便利。
・洗面所を1階と2階の2つにして、時間帯が重複することが多い洗面室の利用がかち合わないようにする。
・吹き抜けを設けて、リビングの開放感を演出。
・子供や友達の様子がわかるリビング階段は、間取りがまとまりやすくなるものの、散らかった様子を見られてしまう可能性が高いので注意。
・子供部屋にも広めのクローゼットを設け、部活の道具やユニフォーム、コートなど収納。
・浴室/洗面室/キッチンがつながっているので、リビングダイニングに湿気が籠もりがち。できれば断熱気密性能に優れた高性能住宅にして、家のなかの湿度を一定にできるようにしたほうが良い。
12.35坪の工事費用の相場は?
35坪の家は、分譲住宅でも人気の広さなので、ローコスト系企画住宅のバリエーションも豊富。
よって、間取りにこだわらなければ建物本体価格+付帯工事で2,000万円台前半から建てられる可能性があります。よって、建物本体価格+付帯工事で、2,000万円~3,500万円程度は見ておいたほうが良いでしょう。※ウッドショックや度重なる資材・設備の価格上昇で、大手ハウスメーカーと工務店の価格差は以前ほどの差がなくなっています。
★【関連記事】注文住宅の費用相場はいくら?費用内訳・予算別の特徴も解説!
13.35坪の家の間取り-まとめ
35坪の場合は、30坪と比べてもある程度のゆとりがあるため、こだわりのポイントを強く意識し過ぎてしまい、結果として間取りが決まらない。ということが往々にしてあります。また、いろいろなバリエーションから選ぶとはいえ、普通の家族の普通の過ごし方を研究し尽くした企画住宅と比べ、自分のこだわりを生かせる注文住宅では、どうしても建築費用はあがってしまいます。
検討段階で建築費用があがってしまったからといって、今度は建築費用を少しでも抑えようと徹底的に無駄をなくしてしまうと、今度は使い勝手の悪い間取りになってしまうことも多くあります。注文住宅の場合は原則お好みで間取りを決めることができますが、あまりに1箇所にこだわりすぎると、全体としてのバランスが崩れてしまうこともあるので注意しましょう。
35坪の住宅は各社とも企画住宅をはじめ、公開されている間取りも多数あります。もし具体的な間取りがよく分かっていないなら、《ハウスネットギャラリー》資料請求を使って、なるべくたくさんのカタログを集め、自分の理想の「型」を探すことから始めましょう。
Instagramなどのネットで検索できる間取りは玉石混淆。自分の「型」が定まっていない状態でネットからの間取りを見てしまうと、判断基準がブレてしまいます。
見本となる間取りが1つあれば、そこからどんな要素を足して、何を引くのか、住宅会社と相談するときも、自分の「型」があるので相談しやすくなります。もちろん、カタログは無料で取り寄せられるので、なるべくたくさん見比べて、理想の家のイメージを固めましょう。資料請求はこちらから!
コロナ禍により社会様式が変わったとしても、ずっと変わらないことは家のなかでひとりになれる空間の必要性です。大空間よりも収納の大きさよりも、まずは、家族それぞれがひとりになれる場所を設けることが大切です。リビングの一角でも構いませんので、『隠れ部屋(書斎)』を取り入れた間取りにしましょう!
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