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住生活コンサルタント 早坂淳一 ネクスト・アイズ株式会社窓と屋根の重要性!

1 強風や竜巻に備える家づくり!窓と屋根の重要性

強風や竜巻に備える家づくり!窓と屋根の重要性

台風といえば強風による被害も甚大でしたが、最近は「竜巻」に代表される強い突風による被害も、数多く報道されるようになったきた印象があります。竜巻は、前線や台風の影響および大気の状態が不安定となりやすいことなどによって、発生確認数は7月~11月にかけて多く発生しています。1991年~2017年までに気象庁にて確認した竜巻458件について、発生件数を調べると、全体の約70%が毎年7月~11月の5か月に発生しています。竜巻という言葉を聞くと、ハリウッド映画のような海外で起きている大規模な災害をイメージする方が多いのですが、かつて発生した竜巻の規模は全国ニュースで取り上げられる程の話題にならない被害規模でした。

運動会の屋外テントが突風で倒れたものの、竜巻に巻き込まれて大けがしたなどの人的被害はもとより、建物全壊などの被害は少なかったからです。ところが最近の竜巻被害は、軽自動車や小型乗用車が飛ばされ、竜巻の影響で住宅が全壊するといった、大きな被害をもたらす竜巻が増えつつあります。よって、近年増えてきている竜巻被害が心配な方々、強風等で家の窓ガラスが割れた経験がある方々にとっては、住まいの竜巻対策は早急に対策すべき重要な課題です。では、新しく住まいを建てるときにできる竜巻対策は、いったいどのようなことが必要なのでしょうか?

窓を守ることが最優先

窓を守ることが最優先

強風が建物に吹き付けたとき、真っ先に被害を受けやすい場所が窓。窓は屋外に直接、接する場所であるにもかかわらずガラスという薄い素材です。風による力はもちろん、飛来物があたった衝撃によって簡単に破損します。したがって、台風による強風や竜巻対策は、まず風によって飛来してくるものから窓を守ることを最優先に考えます。飛来してくるものから窓を守るには、住宅の新築時にシャッターや面格子、雨戸などを設置すると良いでしょう。

シャッターは、普段は窓の上部に収納しておき、いざというときは下に降ろして窓や建物を守ります。電動式のシャッターであれば、室内からリモコンで操作することもできるので、急に竜巻が接近しても安全に対策を施すことができます。面格子は、窓の外側に取り付けることで窓ガラスや窓枠を風の力や飛来物から守ります。面格子は自在に動かすことができないため、普段から開けたり閉めたりする窓には不向きです。しかし、面格子は収納しておくスペースが不用であること、防犯にも役立つというメリットもあります。雨戸は、普段は窓の脇に収納しておき、強風や豪雨が降ったときに取り出すことで窓を守ってくれます。窓の脇に収納スペースが必要ですが、最も簡単で手軽な強風・竜巻対策です。このように、事前に窓に竜巻対策を施しておくことで、住まいに被害が出なければ問題はありません。

風の力を受けにくい構造の平屋が最適?

アイ工務店 平屋施工事例より
アイ工務店 平屋施工事例より

2建てよりも1建てのほうが地面に対して平べったい形になるため、風をうまく受け流すことができるのです。想定を超える大型の竜巻に対抗するためには、建物自体のつくりを竜巻に強い形にしておくしかありません。窓の対策とは異なり、竜巻に強い構造の家にするならば、計画初期段階で考慮しておくしかありません。オーバーハングと呼ばれる2階部分よりも外側に突き出した構造や、ひさしのような外側に飛び出す形のエクステリアは、風による影響を受けてしまいやすいものです。竜巻被害を防ぐためにも風の力を受けやすい構造は避けたほうが無難です。

家全体を守る存在の屋根材を選ぶ基準

家全体を守る存在の屋根材を選ぶ基準

代表的な戸建住宅用屋根材(以降:屋根材)

瓦・スレート・ガルバリウム鋼板があります。「台風対策」という観点から、代表的な屋根材のメリット・デメリットを比較してみましょう。

瓦

  • メリット
  • 重量があり、しっかりと工事してあれば、台風のような強い風でも飛びにくく防水性も高い
  • デメリット
  • 万が一瓦が飛んでしまった場合、その重みのために人や建物への被害が心配

スレート 板岩などを薄く加工した板

スレート 板岩などを薄く加工した板

  • メリット
  • 瓦に次いで暴風雨に対する耐久性がある
  • デメリット
  • 比較的耐久性はあるが、劣化すると台風程度の風で釘が抜け、棟板金(屋根のとがった部分にかぶせる板のこと)が飛んでしまうことが多い

ガルバリウム鋼板 ルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板

スレート 板岩などを薄く加工した板ガルバリウム鋼板 ルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板

  • メリット
  • 重量があり、しっかりと工事してあれば、台風のような強い風でも飛びにくく防水性も高い
  • デメリット
  • 根材単体としては遮音性・断熱性が十分とはいえない。よって、日々快適に暮らすには追加で断熱対策・防音対策などが必要になり、費用が高くなる現場で加工すると保証対象外となるため、施工が難しく、十分な施工経験と技術のある業者を見つけにくい

何より屋根を万全の状態に保つことが重要

それぞれの屋根材の素材もつデメリットをカバーし、メリットを活かすかを考えるとき、メンテナンスが重要なポイントになります。台風対策として注意すべきは、台風の時期に万全の状態の屋根を保つことができるかどうか、という点も重要です。新築時に十分な台風対策ができていたとしても、年数経過に伴う劣化・強度の低下は当然考えられることです。たとえば、釘が抜けやすいというデメリットをもつスレートですが、あくまで劣化している場合の話。きちんと定期的なメンテナンスを行っていれば、釘が抜け屋根が剥がれる心配はありません。屋根を常に万全の状態に保つことが、本当の意味での台風対策なのです。

しっかりとメンテナンスされた屋根材は、台風に強くなるばかりでなく、日々の暮らしにおいても役立ちます。たとえば、瓦は元々防水性や静音性に優れています。しっかり定期的にメンテナンスすることで、豪雨にさらされることになったとしても、うるさい雨音を気にすることなく快適な生活を送ることができることでしょう。災害への備えと快適な暮らしを両立させるためには、設備や劣化度合いが目につきやすい室内や外壁だけではなく、屋根をも含めたメンテナンスに配慮した家づくりを検討することが大切です。

2 十分な耐震強度を備えている!木造住宅

十分な耐震強度を備えている!木造住宅

過去の災害から改良を重ねた木造住宅

住宅の新築をお考えの方々において、「木造住宅を建てたい」と望む方は少なくありません。木は日本人にとって身近な建材で、自然素材でもあります。木の温かみや質感を求める声も、あとを絶ちません。しかし「木造住宅だと地震のとき、大きな揺れに耐えられるか心配」という方も決して少なくありません。その心配は、幾度となく過去に起きた大震災で木造家屋が倒壊してしまった様子が盛んに報道されたことからきていることは間違いないかと思います。現在の住宅会社は、建物の耐震性を高めるためさまざまな努力を重ねています。たとえば、ある住宅会社は木材と木材とを繋ぐ部分に独自の金物を採用し、接合強度の強さを追求しています。また、建物の構造を柱や梁といった線で支えるのではなく、木材などを組み合わせたパネルやフレームといった面で支える工法を採用している住宅会社もあります。

さまざまな住宅会社が木造住宅の耐震強度を高める独自の研究開発を行っているため、木造=地震に弱いというイメージは、すでに過去のものになりました。実際、阪神・淡路大震災の16年後に起きた東日本大震災では、およそ13万棟もの建物が倒壊しましたが、その原因のほとんどが津波によるものでした。このように、多くの木造住宅は地震に対し十分な強さをもっています。

地震に備えた家づくりは、まず耐震等級を検討する

科学的な調査によって、東海地震や東南海地震など、近い将来大地震が起こる可能性が示唆されている現代。ぜひ地震に備えた家づくりを検討していただきたいものです。では、地震に備えた家とは、いったいどのようなものなのでしょうか?建物の地震への強さを示す客観的な基準として、耐震等級と呼ばれる基準があります。耐震等級とは、住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称、品確法)によって定められている等級の一つです。耐震等級には1から3まであり、それぞれ以下のように地震への強さを表しています。

  • 等級1
  • 震度6~7地震に対して倒壊・崩壊しない。震度5の地震に対して損傷しない。
  • 等級2
  • 等級1対して、1.25倍の地震力に耐えることができる。
  • 等級3
  • 等級1に対して、1.5倍の地震力に耐えることができる。

等級1で想定している震度6~7の地震は、数百年に1度起きるレベルの大地震とされています。倒壊・崩壊はしないけれど建物の1部が破損することはあるかもしれないが、建物が崩れて下敷きになるようなことはないという意味です。また、耐震等級1で保証されているのは、現在の建築基準法で求められている耐震強度でもあるのです。耐震等級2、耐震等級3は、それぞれ建築基準法を満たしている住宅の1.25倍、1.5倍地震に強いと言い換えることもできます。住宅を建てるとき、まず耐震等級をいくつにするかを考えておくと、建物全体の包括的な地震対策を考えることができるでしょう。

建物の構造以外にも、使われる素材に注目

建物の構造以外にも、使われる素材に注目

木造住宅を形作る木以外の要素にも目を向けてみます。日本は古来より地震の多い国ですから、伝統的な家屋である木造住宅にはさまざまな地震への備えが取り入れられてきました。木造住宅の屋根材として一般的な「瓦」も、地震が起きると揺れで落下して危ないと考える方もいらっしゃることでしょうが、古来から国内の建物において瓦が多く使われてきたことをひもといていくと、この瓦のもつ特徴のひとつである揺れで落下しやすいという特徴が、地震に対して有効に働くのです。

建物は、重ければ重いほど地震力の影響を受けやすくなります。大きな揺れが建物に伝わったときに屋根瓦が落下すれば、建物の上に載り建物の重心を高くしていた屋根瓦の重量が軽くなり、結果として建物の重心が下がり、同時に建物の重量が軽くなることで、建物に対する大きな揺れの力が伝わりにくくなります。屋根瓦は破損してしまうものの、建物自体は守られるということになるのです。あくまでひとつの考え方・例にしか過ぎませんが、このような住まいの地震対策について考えるとき、建物の構造や耐震等級ばかりに関心を向けるのでなく、使われる素材にも目を向けることが大切なことだと思います。

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住生活コンサルタント 早坂淳一住生活コンサルタント 早坂淳一

住生活コンサルタント 
早坂淳一
ネクスト・アイズ株式会社

大手百貨店にてクレジットカード事業の立ち上げやポイントカードシステムの運用、全店販促支援システムの運用、売場リニューアルブロジェクトなど、新規事業を中心とした業務に従事。 その後、携帯キャリア店舗改善プロジェクトや不登校児童・生徒活動支援プロジェクト、工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在は第三者機関ネクスト・アイズにて、住宅コンサルタントとして活躍中。