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住宅関連記事・ノウハウ

住生活コンサルタント 早坂淳一 ネクスト・アイズ株式会社ペットと暮らす家!間取りや気をつける事について

1 ペットと暮らす前に考える事

金沢兼六の家施工事例より
金沢兼六の家施工事例より

ペットと暮らすにあたって、計画段階からいろいろな配慮が必要です。

犬と暮らす場合

犬と人がいっしょに居られるようにしてあげることが大切です。リビングやダイニングをはじめとする主要な部屋には、犬が自分の場所として落ち着ける小さい居場所を作ってあげましょう。三方を囲まれた天井の低い場所を与え、自分の居場所としてしつけることで、怒られた時に逃げ込んだり、不安な時に落ち着くスペースともなります。

猫と暮らす場合

室内で運動ができる場所など必要な環境を整えることが大切です。室内で上下運動ができる場所や、不安を感じた時に隠れる場所、外の景色が眺められる場所、猫の草やおもちゃがある場所など、猫が必要な生活環境を整えてあげる必要があります。犬と違って単独行動が基本ですが、自由に外出できるようにすると、他の猫となわばりを共有することから、毎日自分のなわばりを点検する必要があります。

外へ行けるようにすると、交通事故にあったり、伝染病に感染したりする可能性がありますので、室内飼いをおすすめします。猫のなわばりは広さではなく質が重視されるので、室内でも問題ないので安心してください。

ペットと暮らす時に重要なこと

人とペット、お互いの専有と共有スペースにメリハリをつけること。ペットたちが入ってはいけないスペースを覚えることで、ペットたちも叱られるストレスが軽減できます。また、「共有」のスペースは、人間にとって快適でもペットにとっては安全ではないことが大半です。たとえば、犬が室内で走ったり遊んだりすると、階段から転落したり床で滑って腰やヒザを痛めてしまうことがあるので、フローリングの床や階段などは、カーペットを敷いたりあらかじめ滑り止め対策をしておきましょう。コード類、風で閉まってしまうドアなども脚にからんだり噛んでしまう可能性があり、危険なのでできるコードレスにするなど、配線を隠すなどして配慮してあげるといいでしょう。

ペットたちも小さな子どもたちと同じく、手が届くものは好奇心をくすぐる対象。薬やタバコ、アクセサリーなどは誤飲事故の原因になります。ペットたちが簡単に触れない、開けられない収納方法も考えておきましょう。お互いが住みやすい環境を考慮しましょう!

2 ストレス解消方法について

ホームラボ施工事例より
ホームラボ施工事例より

住み始めてからも、人の思い込みによるペットのストレスが増えてしまうことがあります。ペットは体温調節が苦手なので夏場は、風通しの良い涼しい場所(玄関の土間など)やタイル貼りの床などを好みます。寒いからといって、冬に床暖房はいりません。ペットはもともと寒さに強いことから、床暖房を入れると冬場に暑くなりすぎて、体調を崩してしまう事もあります。見晴らしの良いバルコニーといった周囲が見渡せる環境も、人間に心地よくてもペットにとっては大きなストレスの原因になることも。ペットの立場で観ると家の外とは警戒すべきなわばり。警戒すべきなわばりを増やしてしまうことが問題行動の原因にもなりえます。

できるだけペットがストレスをためないように寝れる場所を確保してあげたりし、のんびりと昼寝をしている時は、なるべく構わずに、静かに眠れるような環境づくりをしてあげましょう。愛犬がのんびりと眠っている時は、飼い主さんもゆったりした時間を過ごして、一緒にストレス解消してはいかがでしょうか。

3 ペットを飼うときの間取りや気をつける事とは

ペットと暮らす家を建てるときの間取りの工夫

波多野工務店施工事例より
波多野工務店施工事例より

私自身が長年ペットと過ごしていたことから実感できるのですが、ペットは家族の一員です。もし、ペットと暮らす家を新しく建てようと考えるとき、かわいい家族の一員も快適に暮らせるようにすることへの優先順位を下げてはいけません。人間にとっては望ましいこと、快適なことが、ペットにとって心地よくないことだったり危険ということは、実はたくさんあります。以下、人間とペットがお互いに気持ちよく生活できる間取りで工夫しべき点をお伝えしましょう。

床材の工夫

アキュラホーム施工事例より
アキュラホーム施工事例より

愛犬・愛猫と一緒に暮らすため、どんな工夫をしたらいいのか。人間であれば靴下なスリッパで保護される足の裏ですが、ペットの肉球はデリケート。肉球とは、床や地面の触感を得て、衝撃を吸収したり汗をかいたりする場所。しかも、体重を支える部分なので、ケガをすると直りにくい場所です。ペットの身体に負担をかけないため、ペットに優しいフローリングにすることが大切になります。たとえば、ペットの生活スペースの床材にペット用のコーティングをしたり、コルク材など、ある程度グリップ感がある床面にすることがポイント。一般的なフローリングでは掃除したあとでワックスをかけると、すべってけがの原因になりかねません。

階段の工夫

ホープス施工事例より
ホープス施工事例より

人間にとっても階段はそう快適な場所ではありませんが、人間よりはるかに身長が小さなペットにとって、人間に最適化された階段の1段あたりの高さが、とても高いことであることは間違いありません。

ペットと一緒に暮らす家は、できるかぎり階段を緩やかに設置しましょう。緩やかな階段は、ペットたちのやわらかい肉球にも負担がかからず階段から飛び降りたときの足腰への衝撃も最小限におさえることができます。緩やかな階段を設置してしまうと、間取りに大きく影響しますが、お住まいになるご家族さまにおいても、妊娠中であったり高齢になったとき緩やかな階段だと安全に上り下りできます。

ペットと暮らす家を建てるときの安全対策

ペットフェンス設置

玄関やキッチンなど、飛び出るのが困る・ペットには危険な食材がある・刃物や火気に触れるのが怖いという場所に、ペットフェンスを設置します。特に階段を往来して腰を痛めがちな犬の場合は、階段入り口部分にもペットフェンスをつけておくこともお勧めします。

バルコニーの隙間からのペット落下を防止

ユーキ・コーポレーション施工事例より
ユーキ・コーポレーション施工事例より

バルコニーからの通気を考え、バルコニーの目隠し板に隙間があるというお住まいは数多くあります。ただ、ペットはバルコニーのわずかな隙間でも落下する危険性があります。よって、木製や樹脂製のラティスやベランダ用目隠しですき間をふさぎ、ペットが落下する危険性をなくしましょう。

浴室ドアは常に閉めておく

浴室ドアは必ず閉めるようにしましょう。できればしっかり閉めておかないと押しただけで開いてしまう開き戸・折れ戸より、少々お値段は張りますが、しっかり閉められる引き戸のほうが安全かもしれません。万が一、浴室ドアがしっかり閉められていないまま、浴槽にお湯が張ってある場合、ペットが誤って浴槽に落ちて溺死するケースが報告されています。ボディソープやシャンプー、リンスを誤飲して、動物病院へ搬送されることも決して珍しくはありません。

ペットが食べてはいけない植物は植えない

庭づくりを検討するとき、植える植物にも配慮する必要があります。身近な植物ですが、チューリップや水仙、ポインセチア、ジャスミン、スズラン、クロッカス、シクラメンなど、ペットにとって危険な植物があります。ペットが安心して庭を駆けまわることができるよう、ガーデニングで植える植物には注意しましょう。

人が暮らす家では、ペットには危険がつきもの。ペットがいるからこその視点で、危険対策も十分検討して家づくりを進めましょう。例えば、実際に建てたペットと暮らす家の事例などは参考になるはずです。

4 ペットと暮らす家を建てるときの生活空間

トヨタホーム東京施工事例より
トヨタホーム東京施工事例より

十分な換気と空調管理

全身を毛皮で覆われている犬や猫は、肉球を除いた体の大部分で汗腺が発達していないため、夏に熱中症にかかるリスクが高まります。症状が進むと、おう吐や下痢、血便が見られたり全身の筋がけいれんしたり、意識が低下して呼びかけに応じず、眼球が不規則に動き出したり、最悪の場合は死亡してしまいます。熱中症は、主に以下のケースが考えられます。

  • ・留守中の室内が高温になって、体を冷やす手立てがなかった
  • ・ケージの中で飲み水がなくなってしまったり、長時間尿意を我慢していた
  • ・ガレージや物置など、入り込んでいた場所に閉じ込められてしまった
  • ・高齢だったり体が弱っているなどで、急激な温度変化についていけなかった
  • ・体が蒸れ、熱を発散できなかった

とはいえ、真夏・真冬は、犬や猫のために冷暖房を使用します。特に、夏はペットのために冷房を使う必要がありますが、仕事や買い物などで家を空けてしまう場合、締め切った空間のままではハウスダストやダニなどの繁殖が起こりやすい状態になります。梅雨明け前までは、換気が充分に行われているかも確認しましょう。現在は、建築基準法で24時間換気が義務付けられておりますが、冬に寒いからと、吸気口を閉めたまま節電と称して換気システムの電源を切ってしまったり換気フィルターの掃除を怠っていたり、新居に長年住むメンテナンス不足から換気不足になることがあります。

ペット用トイレスペース

全身を毛皮で覆われている犬や猫は、肉球を除いた体の大部分で汗腺が発達していないため、夏に熱中症にかかるリスクが高まります。症状が進むと、おう吐や下痢、血便が見られたり全身の筋がけいれんしたり、意識が低下して呼びかけに応じず、眼球が不規則に動き出したり、最悪の場合は死亡してしまいます。

エサや飲み水置き場は人の動線と変える

エサや飲み水置き場は、人間の動線から少しずらすようにしておきます。たとえ気を許した飼い主でも、ご飯を食べている最中に邪魔されることはペットにとっては嫌なこと。深刻な状況では、食器の占有性攻撃行動という、食器を守るために噛みついてくる行動に発展するリスクもあります。

このように、考えられる限りのアクシデントを防ぐために、壁際にペットのお部屋ともいえるスペースを作ってあげましょう。ここに、コの字型ないしはL字型の空間を作り、安心して食事できる場所を用意します。また、そこに家族からの視覚を遮るように収納を設置して、エサやペット用品を納める場所にしましょう。ペットと暮らす家を検討するにあたり、各社から資料を取り寄せたり、いろいろな方々に話を聞いてみるのは、とても大切なことです。その前に、しっかりと要望などをとりまとめ、情報収集をする事で、納得いく家づくりが行えます。

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住生活コンサルタント 早坂淳一住生活コンサルタント 早坂淳一

住生活コンサルタント 
早坂淳一
ネクスト・アイズ株式会社

大手百貨店にてクレジットカード事業の立ち上げやポイントカードシステムの運用、全店販促支援システムの運用、売場リニューアルブロジェクトなど、新規事業を中心とした業務に従事。 その後、携帯キャリア店舗改善プロジェクトや不登校児童・生徒活動支援プロジェクト、工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在は第三者機関ネクスト・アイズにて、住宅コンサルタントとして活躍中。