住宅関連記事・ノウハウ
世相変化の家(1)
○今回のポイント 1 簡単耐震リフォームを
○今回のポイント 2 コロナ禍での「在宅避難」の必要性
長期にわたるコロナ災禍の家とは?
そしてウイズ・コロナの時代の暮らしとは?
と、その検証の最中にロシアのウクライナ侵攻勃発などと、この時代の現実とは思えない戦争の姿を目の当りにし、まさに不穏な世相に対して果たして私たちはいったいどんな家で安心した暮らしが可能なのでしょう? と、ここでまたあの東日本大震災を想起させるような6強の大きな揺れが宮城・福島に起こりましたしかも11年目となる311のまさに慰霊の直後です。
懸念された東海地震や東南海・南海地震の大地震は果たして…?
今考えてみれば、あの27年前となる(1995年1月17日)の阪神・淡路大震災で突如起こった都市での直下の大地震に驚かされ、以来あちこちで起こる地震の揺れが人々を驚かし、そして悲惨な震災と津波の東日本大震災からあっという間に11年の月日が過ぎ去ったのです。果たしてこれらの貴重な教訓は今日生かされているのでしょうか?
一時期その発生が懸念されていた東海地震や東南海・南海地震の大地震について、当時の政府の中央防災会議(小泉純一郎会長)が、その規模は桁違いのもので、しかも明日来てもおかしくないと言っていたのです。が、それがなんと東海地震とは別の宮城沖どころか三陸沖全体に集中しているのです。しかも中央防災会議などと言う話題すらあまり耳に入ってこないのです。果たして、東海・南海関連の大地震の確率はまだまだ高いままとなっているのです。
まずは簡単耐震リフォームを
阪神・淡路大地震直後、直接悲惨な現地を訪れ見て、涙の内に一か月で書き下ろした拙著「地震に勝つ家負ける家(山海堂)」があります。その中で、簡単にできる耐震リフォームをあれこれ検証し紹介したのです。すると多くの方々から耐震リフォームの相談を受け依頼もされたのです。
ちょっとの工夫や心がけ次第で倒壊から免れ、家具に押し潰されずに命を守ることが分かり、古い家でも傾いたために古電柱で“つっかい棒”をしただけの家が無事に建っていたことや、その反対に新築の家でも一階の駐車場の角の柱が1本だった為にその柱が折れて二階が落ちてしまった例などを紹介し、壁の配置や構造のバランスを図るなどの重要さと、無理な増築が原因であることなどを図解で示したのでした。
その方法は、今の家のその辺りに壁を足し、イラストのように2本の補強柱で一本の柱を抱いて「三本の矢」にするなど、外付けの簡単な構造補強で数倍強くなることや、マンションや賃貸アパートでも造り付けの収納家具で新たな間取りが可能な、床から天井までの「収納間仕切り」の提案でした。
それらが地震時に倒れないばかりか、物が飛び出すこともなく、さらに最悪でも、ビルの倒壊に有ってもその潰された収納家具の残骸によって出来る隙間でかろうじて命が助かった例もあると言う究極の内容でした。
コロナ禍での「在宅避難」の必要性?
その後のたび重なる災害で、まずは避難の通説が、コロナ禍での密な避難所よりもなんとか在宅で難を避ける「在宅避難」が言われ始めているのです。確かに一人暮らしでしかもお年寄りも多く、災害によっては避難所に行く事すらも困難な時代ともなっているのです。
が、果たして今の家で「在宅避難」が可能となるのでしょうか?明日また大地震が来るかもしれません。
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ここで読者の皆さん先着5名様に、ちょっと古いのですが…、拙著「地震に勝つ家負ける家」(山海堂:1995年)を謹呈致したいと思います。
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そこで、次回は「在宅避難」を可能にする?セルフ・ディフェンスハウス?です
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