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一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明 ネクスト・アイズ株式会社予算1,500万円でどんな家が建つ?注意点は?

土地を購入するもしくは、購入して注文住宅を建てる場合に、まず考える予算として、このぐらいにおさめたいという価格帯が1,500~2,000万円のゾーンです。ただし3~5年前であれば、中堅どころのハウスメーカー、そして工務店であれば企画型やハーフオーダーではなく、フルオーダー住宅でも作れた価格帯ですが・・・現在では、2階建て30坪3LDKほどの大きさであっても、企画住宅とは言わないまでも、限られた仕様、限られた間取りの組み合わせのハーフオーダー仕様でしか、建てることができない予算の範囲になっています。
ここでは、1,500万円で建てられる家のポイントや注意点をご紹介します。

1.1,500万円の注文住宅は1,000万円と比べてどんな点で有利?

1,500万円の注文住宅は、1,000万円の住宅と比べると間取りに一定の自由度があります。
例えば、内装・設備仕様についても、ある程度かぎられてはいますが、認知度の高いメーカーから、意匠性や機能性が高い種類の内装・設備を選択することができます。1,000万円に比べると、商品の選択肢が多いことは確実でしょう。

また、1,000万円台前半の超ローコスト仕様の住宅は耐震性や性能面でも最低限といったレベルですが、1,500万円に予算をプラスすれば、標準仕様においても、耐震および劣化・維持管理等級などでは住宅性能評価を取得できる程度の住宅性能は実施できる可能性が高まります。

もちろん、その仕様に対応できる会社は極端に限られているので、住宅会社を選ぶ際に注意が必要ですが・・・

2.予算2,000万円以上と比べると我慢ポイントは多数!

では予算1,500万円だと、2,000万円で検討した場合と比べてどんな点が我慢ポイントかをみていきます。

まず間取りにおいては、一級建築士などのプロ目線の提案は少ない為、「お客様がこうしてくれと言ったから」という形で作られてしまい、あとでこうしておけばよかったという後悔の声が多いようです。

デザインや設備仕様はあくまで普遍的な仕様のため、キッチンにこだわりたい奥様、外壁や内装のこだわりたいご主人など、「注文住宅ならでは」の家づくりをしたいお客様だと、予算内では選択できる設備などが少ないので、その点も我慢する部分。

特に大きな我慢ポイントとしては、1,500万円の標準仕様では、ZEHや長期優良住宅など、これからの住宅に必要不可欠な性能面は標準ではないので、その性能を望む場合は、オプション費用が発生してしまいます。

そうすると、予算がどんどんプラスになります。

3.1,500万円の住宅での注意点は?

●特に、土地から購入しての注文住宅を検討している方には、1,500万円の価格帯を想定して土地を購入してしまうと、土地購入後に資金計画が崩れてしまい、ライフプランにも影響がでてしまう危険なゾーンでもあります。また、狭小住宅や変形土地、建築条件が厳しい土地では建物の大きさにもよるが、予算オーバーとなることが多いです。あくまで、一般的な四角い家の2階建てであれば、1,500万円でも建てられるレベルです。
少しでも凹凸の多い家や土地形状が四角ではない場合などは、プラスで費用が加算されます。

つまり、選ぶ土地によって建物の予算は大きく変わるので、ギリギリ1,500万円で建物を建てようと思った場合は、相当な我慢が必要です。追加費用など発生させないことが重要です。

●省エネ基準適合住宅の仕様ではあるため、ペアガラスやアルミ樹脂複合サッシは施工している可能性はあるが、内部・外部が樹脂製のアルミ樹脂サッシ、構造体である柱自体が100mm程度となり断熱材も同等の100mm弱の厚み、また断熱材自体が高性能グラスウールやロックウール、発砲ウレタン系、とは標準仕様とされていないなど、躯体及び断熱材のレベルからは、高気密高断熱の住宅とは言い難いです。

断熱性などを重視する場合は、少なくとも2,000万円以上は予算をみる必要があります。

4.1,500万円の標準仕様の例

コロナ禍で資材の高騰などもあり、さらに世界情勢などから、2022年に入り各社とも坪単価が軒並み値上りしています。残念なことに、数か月で比べても+30万アップという会社も珍しくありません。いままで標準仕様で1,500万円程度だった中堅どころの会社も揃って2,000万円以上に・・・

飯田グループである、アイディホームやタクトホームなど分譲建売仕様のメーカーであれば、外構費用込みでも対応が可能な場合もあります。※建築地条件によるので注意。

<例えばタクトホームの場合>※2022年9月時点

商品名グラファーレ(坪単価40~60万円)
構造・工法木造軸組構法
I.D.S工法(木造軸組-パネル工法)
基礎べた基礎
外壁窯業系サイディング
屋根スレート屋根
断熱外壁:グラスウール
天井:グラスウール
床下:グラスウール
外部建具YKKAP LIXIL製品のドア(カードキー付)
ガラスアルゴンガス入りLow-E複層ガラス
サッシアルミ樹脂複合サッシ
内部建具EIDAI、DAIKENの製品から選べる
内部仕様フローリング 壁、天井はクロス仕上げ
内部設備(水回り)LIXIL、TOTO、パナソニック
オプション工事付帯設備(床暖房)、空調、外構、照明(共有部分は標準仕様)、カーテン、太陽光パネル、ウッドデッキ、電動シャッターなど
こだわりのポイント住宅性能表示制度の最高等級(耐震等級3、耐風等級2、ホルムアルデヒド等級3、劣化対策等級3、維持管理対策等級3)全棟取得
将来的なライフスタイルの変化に対応する為、内部リフォームを用意にした「SI設計」を取入れている

以下の場合などは別途、追加費用がかかります。
・セキュリティを高める為に、道路面に塀や門扉を設置するなどの「クローズ外構」仕様への変更
・地盤調査により地盤が緩かった場合に行う、地盤改良工事費用
・新たに水道管を敷地内に引き込む給水引込み費用
・敷地に行くまでの道路及び前面道路幅が4.0m以下の場合の小運搬費用

標準仕様から少しでも変更があった場合は、全て追加で費用がかかりますので、その点は事前に確認することが必要です。また1,500万円で検討していても、多少、余裕をもって検討しておくことが安心です。

5.1,500万円の間取りをご紹介

建物自体は1,000万円台プランでよくある真四角では無く、L型など1~2か所ほど雁行しているなど敷地や要望に応じて凸凹した形も可能なのが、1,500万円まで予算アップした場合のポイントです。あまり凸凹させすぎるとコストが割高になるので、注意しましょう。

以下は、あくまで参考び間取り例です。30坪2階建ての場合を想定しています。
30坪2階建ての間取り例。真四角でなくても、1・2箇所程度のL字型なども対応可能です。

1,500万円では2階建てプランが一般的です。2階にLDK、お風呂、洗面、トイレを集約させてプランも可能です。2階に水廻りを計画した場合、1階のプランよりプラス30万円ほどになるのが一般的です。そのため、1,000万円が予算の場合は、1階を水廻りにするケースがほとんど。
また、バルコニーの出幅は1m以内であれば可能です。大き目のルーフバルコニーにしようとすること、1,500万円では実現は難しいでしょう。

1,000万円台の完成事例一覧はこちら

6.1,500万円の予算で建てる注文住宅まとめ

1,500万円で建てる注文住宅は、間取りにこだわりがなく、分譲建売の様な間取り、仕様でもその土地を購入したい、という方には合っている予算感です。
土地にも建物もこだわりたい方には、後500~1,000万は必要・・・。

1500万円で本体工事、残り500万でガス・水道・外構・空調などの付帯工事を賄えるというハウスメーカはほぼないと考えていいでしょう。

2000万円以上なら、1,500万円では厳しい躯体自体や断熱材、窓性能にこだわった高気密・高断熱の住宅もはもちろん、長期優良住宅や低炭素認定住宅、ZEH水準省エネ住宅も検討できるようになります。間取りにおいても機能性や容積緩和対策、狭小住宅という難しい条件でもデザイン性を重視して、プロ目線の提案を受けることも可能です。

各社からの提案内容も全く異なります。CGやVRなどで、建てる家をより具体的に確認することもできますし、アイランドキッチンや二型キッチン、天然大理石やオールステンレスのキッチンなどの設備グレードもアップすることが可能です。

こだわりが強い方など、希望の間取りを実現させるためには、本体工事で2,000万は最低でも必要な時代ということは理解しておきましょう。
各社から提案を受けるときは、付帯工事もしっかりと見積もりに含めた上で、トータル金額がいくらになるのかチェックをすることが重要です。

次では、自由度や選択肢がより増える予算2,000万円での家づくりについて、みていきましょう。

予算2,000万円でどんな家が建つ?コラムへ

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一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明

一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 
森下 明
ネクスト・アイズ株式会社

ゼネコン、ディベロッパーでの設計・施工管理を経て、大手ハウスメーカーで注文住宅の営業を10年以上行い、多数の住まいづくりに携わる。
現在は、住まいを「作る・建てる」だけでなく、不動産の有効活用、相続、空き家など住まいに関る様々な問題をかつ客的な立場でアドバイスを行っている。また、一級建築士事務所の管理建築士として、戸建住宅、アパート、ビル、マンションなどの建物調査 (インスペクション)も行っている。