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住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 使いやすい「ゴールデン収納」

今住まいや建物にとって一番大切なことは「断捨離」です。すなわちあらゆることから無駄とロスを無くし!すっきりスマートに生活することです。かつて建築界においても機能主義が台頭したこともありますが、今は少し話しが違って、生活や人体に寄り添いさらに環境にも沿う、まさしく持続可能な空間づくりをすることだと思います。

従って今ある家は単に修繕し、リフォームすることではなく、いったん内外の皮を剥がし、骨だけのスケルトンし、さらに減築して全体を身軽にすることです。

【1】最小限の手の届くところの「収納」に

まずは収納も「出す」ことを前提に収納を考えるのです。まずどこに収納をつくるかよりも、どこで 何をするかを考えます。そこで必要な物を考えるのです。その上でそれらを収納する場所を探します。

分かりやすいのはダイニングキッチンなどで、食器や食品の棚、さらに造り付けの壁面収納です。これらの収 納に収まりきれない物は、その使用頻度に合わせて隣の和室や納戸などに順番に遠ざけて収納するのです。その意味においても、壁全体が皮膚感覚で収納があると便利なのです。

【2】「老いる」とはどう言うことでしょう?

忙しい毎日、さらに老いて動きも緩慢になると、この物の始末に困ります。老いると言うこととは何でしょう? 老いることは今や高齢者の問題ではなく国家的問題で、老いも若きも真剣に一緒に考える時代がやって来たのではないでしょうか?

まずは身体能力が下がり、ちょっとしたことでつまずいたりよろけたりすることです。それがために運悪くそのまま寝たきりとなったり、売り文句の再開発による「タワー・マンション」の裏腹に、地上から隔離された超高層住宅の家に長く閉じこもることで体力や知力を失い、そのまま引きこもりや痴ほう症になるケースも増えているとも言われています。

もちろんこれは家や家族だけの問題ではなく、子どもや高齢者が遊び、働き、活動できる社会環境の整備にも起因するとも言われます。それこそが今までの街並みや路地裏の界隈性が失われた原因とも言えます。建築的に住まいを見ますと、確かに機能的で快適な住まいの割には事故が増えたり、楽過ぎて動かなくなったりすることで活力を失うのではないかと思われる現象も増えているのです。

【3】「ゴールデン収納」をつくる?

こうしたことから住まいはバリアフリーに加えてリハビリ効果?も必要とされるのです。だからと言って、住まいの中をジムのようにするのではなく、自然に活動できる間取りや「小上がり和室」スキップフロア―のように上下にも行動する立体的なプランニングが重要なのです。

収納も立体的な壁面収納にして全体を見通し良くし、常に見える収納にし,軽く背を伸ばし、腰を屈めるだけで出しやすい収納にするのです。あのテレビ番組のゴールデンアワーのように、よく見え、手が届きやすく使いやすい「ゴールデン収納」にするのです。脚立を使って落ちたり、床下など無理な姿勢で腰を痛めたりすることを極力防ぐことです。

次回は湿気対策、物と湿気をせき止める!収納のつくり方を考えたいと思います。

イラスト:「ゴールデン収納」見通しを良くし、姿勢を考える(図:天野 彰)
イラスト:「ゴールデン収納」見通しを良くし、姿勢を考える(図:天野 彰)

ここで筆者からのお知らせがあります。まさしく皮膚感覚の柔軟な家づくり、そして改修のお話しと展示会です。

  • 【R&R建築再生展2024】
  • 来る6月12・13・14日の3日間、東京ビッグサイト 東1ホール10:00〜17:00(最終日16:30まで)
  • 日本のビル・マンションの管理・大規模修繕、建築ストックの利用促進のための技術・製品・ノウハウを集めた展示会です。マンションに住むだけではわからない、省エネ・再エネ・ZEB・ZEH、小さなマンションから超高層まで、窓・扉の改修から大規模修繕・耐震改修、そして長期修繕計画までの展示と情報にアクセスできます。

  • 恒例の軍艦島VRに加え今年は模型も。さらにマンションリフォーム推進協議会の「誰でもわかる マンション改修セミナー」では大規模修繕、設備、防災、補助金などのセミナーを多数開催。 また解体された中銀タワーカプセルの、カプセルをリニューアルして展示など。
  • <公式サイト>参照。

展示会には筆者どもの建築家グループも「地球・そしてわが身の為に自給自足・自助の家を」などと銘打ち出展します。建て替えやリフォームの相談会を開催予定です。

  • ブースでは・・・
  • わが家の「自立」のインフラと「自助」を考え、「耐震度&防災度の自己診断チェックシート」さらに、「自身の身体体幹老齢度(能力低下、虚弱化)自己診断」などの「チェックシート」もプレゼントします。

今住む家やマンションの防災・耐震対策そして健康と事故防止ために是非お役立てくだされば幸いです。では会場でお会いしましょう。

前回の展示会場とセミナー会場風景【1】
前回の展示会場とセミナー会場風景【1】

前回の展示会場とセミナー会場風景【2】
前回の展示会場とセミナー会場風景【2】

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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