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建築家 天野 彰 ご縁で「大分方式」と「狭楽しさ」の発見!

はじめに

いよいよ春爛漫の候となり心うきうきと思いきや、受験や決算や移動など期変わり時期の慌ただしさに翻弄させられる時期でもあります。長年に渡ってこの建築業界に携わっていると、いかに政権が変わろうと資材や労務費の高騰には常に振り回され、短気な建主は建築を断念したり、悪徳な業者もあらわれたりと、世相を直に受けるものです。

だからと言うわけではないのですが、建築家である筆者はまるで時の見張り番であったり紛争時の弁護士であり、解決のための医師や調停人のような役割も果たしてきたような気もします。

このコラムは単に家づくり、建物づくりのガイドというよりは、人としての生き方、恰好よく言えば人生の水先案内人のようなつもりで筆者の経験をお話ししているものです。

安く造るが、強度は増し、さらにデザインも先端的に!

鉄筋一本、仮枠一枚無駄に使うことなく、合理的に組み立て、コンクリートは知り合いの生コンクリート屋さんを訪ね、あれこれ練り上げ、規定のスランプ8センチ程度の固い生コンを、初めて国内に導入されたAE剤を試し、実に12から15センチの軟度にし、この強度をピースで試し市の土木担当者を交え施主の同意を得て打設することになった。

これによって狭い場所まで行き届き、打設の作業員の省力化まで果たしたのです。鉄筋コンクリートの大工さんまがいなことを現場監督の本村さん(亡)と行ったのです。これに設備配管さらに外壁仕上げ、さらには仮設足場をプラン配置と設計とデザインで徹底的に省力化を行った。

このフンドーキン・マンションのローコストアパートづくりの体験は、当時施工会社工藤組の設計部に居た飯田郁夫氏と共にコストを研究した縁で、筆者の事務所アトリエ4Aの大分出張所長となり、のちに独立されて飯田建築設計事務所を設立した。

「大分方式」の誕生と「狭“楽”しさ」の発見

飯田氏は施工省力化のローコスト・マンション、通称「大分方式(のちにルネス工法)」を編み出し全国展開をされることになった。それらの功績で構造設計家でありながら大分県建築士会会長も長年務められた。まさしく押しも押されもせぬ「大分方式」の誕生である。

一方で、筆者はこのローコストのためのコスト・パーフォーマンスの体験と欧州での街の住まい方が城塞都市の大陸の中で生きるか死ぬかの原点、今もあのウクライナの惨状である通り、厳しい大陸での生活の覚悟であることを知って、その城塞都市の中の住まいが決して広いものではなかったことから、都市住宅における狭い・高い・遠いの「狭苦しさ」から逃れ“苦”だけを取り去り“楽”に、いやもっと“楽”しくもする「狭“楽”しさ」を見出すことの“発見”となったのです。

この「狭“楽”しさ」を試しにAIに問うと

建築家・天野彰が提唱する狭“楽”しさ(せま・たのしさ)とは、物理的な「狭さ」を否定するのではなく、工夫によって「狭苦しさ」から「苦」を取り除き、「楽」に変えるという住まいの考え方です。

主なポイントは以下の通りです。

  • ・「狭い」の反対は「楽」天野彰は「狭い」の反対を単に「広い」とするのではなく、「狭苦しい」の反対を「狭楽しい」と定義しています。都市部の住宅が狭いのは変えられない事実ですが、その中でいかに心地よく、楽しく暮らすかに焦点を当てています。
  • ・日本伝統の知恵に学ぶ:この概念のルーツを、鴨長明の「方丈記」や千利休の「茶室(二畳)」に見出しています。わずかな空間でも、風の通りや視覚的な広がり(遠近法など)を取り入れることで、精神的な豊かさを生む日本の伝統的な「狭さを楽しむ文化」を現代の住まいに再現しようとしています。
  • ・具体的な手法:視覚を遮らず空間を繋げる「ダイアゴナル(対角線)配置」や、多機能な家具・収納の活用、減築による風通しの確保など、限られた面積を最大限に活かす設計手法が含まれます。

天野彰の設計事務所 では、こうした考えに基づいた「人生100年時代」のリフォームや家づくりを提案しております。

とのこと。まるで広告のような回答でしたが、とにもかくにも大阪万国博が終わった1975年当時の不況の中で、悩む若手建築家の鈴木エドワード・大藤照光(両氏とも故)などと「日本住改善委員会」を立ち上げ、都市での住まい方を社会に発信することにもなるのです。

そこで書いた!書いた!「狭楽しさの本」

こののちの「日本住改善委員会」のお話は次回また。

天野彰「狭楽しさの本」
天野彰「狭楽しさの本」

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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