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住宅関連記事・ノウハウ

地盤品質判定士 千葉由美子 土を見る

1 地盤調査って?

地盤調査について、皆様はどのようなイメージをお持ちでしょうか?概ね、ビルのような大きな建物で、杭を打つためにボーリング調査をして固い層が出る深度を調べる・・といった感じでしょうか。

戸建て住宅の場合はどうでしょう?もちろん、ボーリング調査は貫通力があり、深い深度まで土を採れるため、様々なことが分かるオールマイティな調査です。しかし、大掛かりな為に高額で、1箇所行うだけで数10万円の費用が掛かります。そこで、簡便で安価な、比較的重さの軽い戸建て住宅(小規模建築物)に向いている、スウェーデン式サウンディング試験があります。(以下SWS試験と呼びます)ボーリング調査と比較すると固い層は貫入できず、土の採取はできませんが、小規模建築物であれば、地盤が建物の重さに対して強いか弱いかの判断は十分にできます。また、数万円の費用で一般的には建物の四隅と中央の計5箇所を調査します。ここが重要ですが、これは配置内の地盤のバランスを見ることが出来るということなのです。

適切な調査で地盤の強度を知りましょう
左:スウェーデン式サウンディング調査 右:ボーリング調査

地盤が原因で建物が傾く(不同沈下)とき、盛土地盤や埋戻し地盤、傾斜地盤などでバランスの悪さに起因する事例が多いと言われています。強さに加え、バランスの良し悪しも検討できる、木造建築物向けのSWS試験を行うことが望まれます。

2 土の採取ができるメリット

建築基準法施行令93条で、地盤の許容応力度(地盤の強さ)は国土交通大臣が定める方法によって地盤調査を行い、その結果に基づくこととされていますが、「ただし、次の表に掲げる地盤の許容応力度については、地盤の種類に応じて、次の表の数値によることができる」となっています(表-1参照)。目視で土の種類が判別できれば、表の通りの地盤の強さがある、と判定できるということです。

地盤の許容応力度の表
表-1 地盤の許容応力度

これによると、ローム層の地盤の強さは50kN/㎡となっています。一般的な小規模建築物(木造3階建てまで)の接地圧が20kN/㎡~30kN/㎡であることを考えると、もう少し重い建物の確認に対応できることになります。もう少し重い建物というと、例えば、基礎幅の狭い布基礎、鉄筋コンクリートと木造の混構造、地下室、重量鉄骨造などがあります。ローム層は火山灰質土と呼ばれ、火山灰が堆積し、数万年以上の年月をかけて圧縮されたものですが、粒子が比較的細かい割に粒子間の間隙が大きく、含水比の高い土です。そのため、SWS試験のスクリューポイントのように尖ったものの集中的な荷重にはく、30kN/m2程度の数値になることが多いですが、実際は土粒子の結合力が強く、面的な荷重には強いため、土を採取してローム層であることを確認できると、地盤の強さは50kN/m2まで引き上げられるのです。

でも、ボーリング試験は費用が高い。もう少し安価なものがあれば…というところですが…。実は、土を採取する試験にも安価で簡便なものがあるのです。

3 簡便な試料採取方法を3種類

簡便なため貫入できる深度や地層に条件があり、不攪乱採取はできませんが、ローム層や腐植土などの土質確認の他、条件によっては簡易的な液状化予測のための試料採取にも使用できます。また、ボーリング調査が数10万円かかるのに対して、今回紹介する採取方法はどれも数万円で行えます。

試料採取目的の調査方法

スウェーデン式サウンディング試験(以下SWS試験)を建物四隅と中央で行い地盤のバランスを見た上で、試料採取を中央で1箇所、もしくは傾斜地では山側と谷側それぞれ1箇所ずつ行うやり方が一般的です。

ハンドオーガーボーリング

土を採取する器具(オーガー)をロッドの先端に取り付け、ハンドルを回転させて押し込み、深度20~30cm毎に引き上げ土を採取する。人力のため掘削可能深度は浅く、2~3m程度。固い地層は貫入できない。地下水位以深は水分が多いために試料が脱落して採取できない。

ハンドオーガーボーリング
ハンドオーガーボーリング

ドリルサンプラー

サンプラーをロッドの先端に取り付け、SWS試験の自動式試験機か手動式のハンドルで回転貫入させる。サンプラーはスクリュー型で長さが50cmほどあり、連続的な土質確認が行える(地層の境目が分かる)。採取量が少ない。採取可能深度はSWS試験で貫入できる深度(固い地層は貫入できない)

ドリルサンプラー
ドリルサンプラー

土壌すくい

WS試験を行ったあと、サンプラーをロッドの先端に取り付け、SWS試験孔に貫入し、目的の深度の孔壁をこすって試料を採取する。目的の深度の試料をピンポイントで採取できる。採取量が少ない。採取可能深度はSWS試験で貫入できる深度。礫混じりの土層など、地層が緩くSWS試験孔壁が崩壊して孔が塞がると、目的の深度まで貫入できずに試料採取ができない場合がある。

基礎塾の実演風景
毎月、ノウハウと技術を学ぶことで常に品質維持に努めています

 「地盤」があなたの家を強くする! 地盤品質判定士 千葉由美子(ジオテック株式会社)
 ★地盤に関する専門情報を公開中「住宅じばん事典」もご覧ください。

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地盤品質判定士 千葉由美子地盤品質判定士 千葉由美子

地盤品質判定士 
千葉由美子

 ジオテック株式会社 / 地盤品質判定士
 学生時代は造園土木工学を専攻。就職先の建設会社で試験室へ配属になり、材料試験(建設発生土、再生砕石等)や土木工事(道路・堤防)の試験業務に携わる。様々な現場で試験を行ううちに、土が持つ複雑な特性に興味を持ち、2007年に地盤調査会社のジオテック株式会社へ入社。以後、宅地調査部で判定業務に携わる。2013年、公益社団法人地盤工学会等が発起人となって創設された資格制度の「地盤品質判定士検定試験」に合格。現在は地盤品質判定士としても活動する。

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