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第22回:マイホームをストック資産からお金を生むフロー資産に変える!?
第22回:マイホームをストック資産からお金を生むフロー資産に変える!?
一度手にした夢のマイホームも、子どもの成長や独立など、家族構成やライフステージの変化、加齢にともなって、日常の生活に支障が出てくるなど、現在のライフスタイルにそぐわなくなっているケースがあります。また、定年前後になると、築30年を超え、老朽化が目立ってくる場合もあります。そんな中、リフォームをしようか、建て替えようか、それともいっそのこと、家を売って新しい家を購入しようかと、迷われる方も多いのではないでしょうか?
いずれの選択肢を取る場合でも、ある程度まとまった資金が必要になり、老後の生活費や介護費用など将来への不安と重なり、なかなか実行に移せないケースが見受けられます。1度購入したマイホームは、住まいとしての使用価値はあるけれども、お金を生まない財産です。中には、固定資産税やメンテナンスの費用がかかり、マイホームを「負の財産」とさえ言う人もいます。
そこで、マイホームを活用して老後の資金をつくることのできる二つの方法を紹介します。
●リバースモーゲージ
マイホームに住み続けたまま、これを担保にして資金を借り入れ、元本と利息の返済は、死亡時に担保であるマイホームを処分して清算するものです。最初にまとまったお金を受け取る一括借入方式と毎月決まった金額を受け取る年金方式などがあります。代表的なものとして、厚生労働省が都道府県社会福祉協議会の協力のもと実施している「生活福祉資金貸付制度」があります。また最近は、三井住友信託銀行、東京スター銀行など、一部の民間金融機関でも取り扱っています。
リバースモーゲージは、一般的には戸建て住宅のみの扱いが原則ですが、東京スター銀行のリバースモーゲージ「充実人生」などでは、マンションも利用可能な物件になっています(個別の事情により判断されます)。また、リバースモーゲージはあくまでも「借金」なので、利息がかかる点は注意が必要です。
●マイホーム借上げ制度
一般社団法人移住・住みかえ支援機構が運営する「マイホーム借上げ制度」は、移住や住みかえを希望する50歳以上の国民等が保有するマイホームを、移住・住みかえ支援機構が終身もしくは一定期間借上げて一定の賃料を保証します。一方、これを子育て世代に転貸することによって、シニア層のマイホームを社会資本として有効活用しようとする制度です。
住宅を貸す方法は、「マイホーム借上げ制度」によらないでも行うことはできますが、期間や家賃が保証されず、賃貸経営をすることと同様の煩わしさがあります。その点、移住・住みかえ支援機構が管理を行うマイホーム借上げ制度は、市場価格より低くなりますが、一定期間の家賃保証が見込めます。
(図版出所:一般社団法人移住・住みかえ支援機構)
一度手に入れたマイホームは、老後も住み続けるのが一般的でしたが、「使用する資産」から「キャッシュを生む資産」に変える手段も増えてきました。これは高齢化にともなう時代の要請とも言えるかも知れません。生活者の視点で見れば、歓迎すべきことです。リバースモーゲージや、マイホーム借上げ制度を完全に頼りにした老後の資金計画を立てることは、リスクはありますが、マイホームを「キャッシュを生む資産」に変えることができれば、老後の選択肢は一層広がります。
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FPオフィス Life & Financial Clinic(LFC)(外部リンク) 担当:ファイナンシャルプランナー CFP(R) 平野泰嗣
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