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2025年11月29日(土)
建物を巨大地震から守る耐震構造・制震・免震構造!メリット・デメリット徹底解説
地震から守る3つの建物構造 耐震構造
耐震構造とは
耐震構造とは、頑丈な柱・梁(はり)・筋交いなどで建物の構造を頑丈にして、大地震の揺れに耐える強度を得る方法です。現在の建築基準法でも定められているベーシックな構造で、昭和56年6月1日以降に新築された建物および収容家財については地震保険の建築年割引
対象にもなる構造です。耐震等級1~耐震等級3まで法律に基づく住宅の耐震性能の評価基準も定められています。
耐震等級
の目安とされている基準
| 耐震等級 | 基準の内容 |
|---|---|
| 等級1 | 建築基準法と同程度の耐震性をもつ建物 |
| 等級2 | 等級1で想定する地震の1.25倍の耐震性をもつ建物 |
| 等級3 | 等級1で想定する地震の1.5倍の耐震性をもつ建物 |
耐震等級1の目安は、数百年に一度発生する可能性がある大地震(震度6強から7)で建物が倒れない程度の強さ。建物が傾く可能性はあります。数10年に一度発生する震度5強程度の地震では、外壁、内壁に被害は出ない程度の強さになります。

耐震構造
のメリット
低コストで地盤の制約も少ないく、耐震構造の最大のメリットは、制震構造・免震構造に比べて、低コストで建てることができること。また地盤の制約も少なく地下室などつくる際も制約を受けないことが挙げられます。したがって、多くの住宅やビルで採用されています。建築基準法で定められている最低限の基準も、耐震構造の考え方を基本的考え方としています。

耐震構造
のデメリット
地震の振動は建物に直接伝わり、耐震構造は、建物の構造を頑丈にすることで地震の揺れに備えることから、地震のエネルギー(振動)は建物に直接伝わります。よって、建物自体のゆれや損傷、家具の倒壊といった建物内の被害も制震構造・免震構造に比べて大きくなります。なお、耐震構造では2階で感じる揺れは1階の揺れの1.6倍にも増幅されるともいわれています。そして地震の回数に伴い損傷が進むこと。熊本地震のように震度6強クラスの地震が複数回にわたって立て続けに発生してしまうことも考えておかなければなりません。耐震構造では複数回の地震が立て続けに発生してしまうと、地震の回数に伴い建物の損傷が進んでいきます。

地震から守る制震構造
制震構造とは
建物の構造にゴム、バネ、ダンパーといった制震部材を設置することで、地震の揺れによる建物のダメージを抑える方法です。耐震構造に比べて揺れを20%程度減らすことが可能です。新築時に制震装置を導入した場合、おおむね50~100万円程度の追加で済みますが、地震保険割引は、耐震住宅と同じ建築年割引対象になります。
| 制震構造のメリット | 制震構造のデメリット |
|---|---|
| 建物自体の変形・損傷を防ぐのに効果的。 制震部材が地震のエネルギーを吸収し、別のエネルギーに変換することで揺れを軽減。 そのため、建物全体の変形や損傷を抑えられる。 | 構造上、地盤からの揺れは防げない。 耐震構造よりは揺れにくいが、免震構造よりは揺れる傾向がある。 |
| 地盤の制約が少なく、地下室や多層階でも採用しやすい。 最近では新築住宅やマンション、ビルなどでも広く採用されている。 | 既存住宅では、構造的な制約により期待した効果が発揮されにくい場合がある。 制震装置による力の逃がし方が建物構造と合わないケースもある。 |
普通の壁の構造のまま制震装置を導入しても、制震装置により発生する力を、装置を取付けた壁で逃がす構造になっていないため、制震装置が作動するまえに建物が破壊されてしまう可能性があります。そのため、リフォームで制震装置を設置する場合は耐震補強より、まずしっかりした耐震構造に補強することをおすすめいたします。耐震構造の方が、比較的安価に済むのもポイントです。

地震から守る免震構造
免震構造とは
建物の土台と地盤の間に積層ゴム
などの免震装置を設置することで、地盤の揺れを建物に伝えにくくする方法です。揺れを軽減するのに最適な免震構造は、建物の変形・損傷、建物内の被害が大幅に低減されるため注目を集めています。身近な例では、東京駅 丸の内駅舎は免震建築物になっています。
| 免震構造のメリット | 免震構造のデメリット |
|---|---|
| 地震の揺れに対して建物が反作用で動くため、 建物自体の揺れを耐震・制震構造に比べ約3分の1に軽減できます。 家具の転倒や建物損傷のリスクを大幅に抑えられます。 | 免震工事には高額な費用がかかります。 一般的な2階建て住宅でも坪あたり10万円以上、 おおよそ300万円前後の追加費用が必要です。 |
| 地震保険の「免震建築物割引」が適用され、 保険料が最大50%割引となります。 長期的に見れば、保険料の節約につながります。 | 基礎や地盤などに制約条件が多く、 狭い土地では導入が難しい場合があります。 さらに、台風時の揺れや、地下室の建設制限、 室外機の設置位置への配慮など、 コスト以外にも様々な注意が必要です。 |
いつ、どこで起こるかわからない巨大地震。各構造のメリット・デメリットをきちんと理解し、地震に備えることをおすすめいたします。
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