住宅関連記事・ノウハウ
2025年4月1日(火)
土地選びのポイント!!
土地探しから新築をお考えの方々とお話する機会がよくありますが、土地を探してから新しい住まいを建てようとお考えのみなさまは、いよいよ消費税10%への増税が気にかかってきているようです。そのような状況のなか、住宅展示場に訪れる方々の傾向が垣間見えるアンケートが公開されています。人生の三大出費のひとつ住宅取得を前に、どんな方々がどんな思いで住宅展示場に訪れているのか。満足できる家づくりにあたり、情報収集という最初のプロセスの前に配慮しておいたほうが良いことについて解説します。
女性の仕事・子育てを考えて土地を選ぶ
共働き世帯の増加と土地選びのポイント
- 全国では共働き世帯が片働き世帯の1.6倍となっているなか、はじめて家を建てようとお考えの方々は、共働き世帯が大半であるようです。
- ※参照:住宅取得振興財団 展示場来場者アンケート2017
はじめて家を建てる年代の方々は、子育て・通園・通学と子ども中心の生活になっているなか、土地探しにあたっては通園・通学に便利な場所で、かつ妻の実家近くという点をとても重視しているようです。自分たちの都合を考えれば通勤に便利な場所で土地を探したいところではありますが、仕事と子育ての負担が大きいと想定される妻に配慮している方々が多いようです。家を建てるという人生の三大出費のひとつを迎えるにあたり、家計や住宅ローンのことを考え、夫婦双方がフルタイム勤務、パートタイムでも働く時間を増やそうとお考えの方々が増えているなか、住む場所=土地探しで重視するポイントが、上記のように通園・通学に便利な場所・妻の実家近くというのは、当然のことかもしれません。でも、妻の実家近くに建てることを考えても、住宅新築後の親からのサポートは緊急時、必要なときだけが約6割を占めていることから、実家の近くには住むけど親とべったり過ごすわけではない、適度な距離感を大切にしているようです。
上記のアンケートを読み込んでいくと、納得できる回答があります。それは、戸建住宅を建てるうえで重視したいと考えている点です。

家事よりも「子育て」が優先される
共働き夫婦が重視する住まいの要素
- ・最も重視したい点とは家族でいっしょに過ごせる空間の充実(70.7%)
- ・以下庭や駐車場(49.5%)
- ・子どもに目が届く間取り(47.9%)
- ・子ども部屋の確保(45.1%)と続きます。
共働きの方々が重視するのではないか、と思われる家事分担しやすい間取りは、上記4項目に比べ重視している方はそう多くありません。その理由も分析されておりますが、6割以上の方が住宅を新築しても夫の家事や育児の分担は変わらないとお考えで、アンケート回答者の回答時点における夫の家事分担率は3割以下が約7割を占めていることから、たとえ共働きでも妻の負担はさほど変わらないと想定されている方が約7割です。新築前にいくら夫が家事分担の口約束をしても、妻にはすっかり見抜かれている、という、夫の立場では耳の痛い現実は、なかなか変わらないようですね。土地からの家づくりを計画するにあたり、情報収集から始まり、希望のリストアップ、無理のない資金計画、土地探し、家づくりのスケジュール作成と検証プラン提案と見積比較による依頼先の検討は、いずれも重要なことです。夫の立場で考えたとき、情報収集段階での家族の合意を得るために大事なこととは、妻から信頼を得られる家事分担の実績づくりかもしれません。

リスクヘッジを考えた家づくり
将来のリスクに備える
せっかくお家を建てようと決めても、将来急病になったり仕事を失ったり、火災や地震で大切なマイホームを失うかもしれません・・・残念ながら将来のことは誰にもわかりません。そこで、自分の力ではどうしようもなくなったときに備え、現在お住まいの土地と建物を売却してなんとか糊口を凌ぐリスクヘッジも計画段階からしていきましょう。
- 土地の地価はチェックしましょう
- お住まいの場所の災害予測や地盤の強さについては、いろいろなポータルサイトが整備されてきていることから、ご自身でもある程度の予測はできます。災害予測や地盤の強さは、いちど調べておくとそうそう大きく変わることはないので、計画段階から地盤改良や火災保険で備えておくことができます。ただし、自分自身の将来の経済状況については、当然のことながら誰にもわかりません。そこで、万が一のときに売り抜けることも考慮して、購入を計画している土地や現在お住まいの土地について、定期的に資産価値をチェックしておきましょう。土地の資産価値の目安を調べるには、不動産取引価格や地価公示・都道府県別地価調査をあたる方法があります。国土交通省が運営する『土地総合情報システム』では、全国の地価公示を過去の地価も含め調べることができます。ほかにも、実際に行われた不動産取引の価格も閲覧できるので、年1回程度でも構わないので、定期的に自分のお住まいの地価を調べておきましょう。
土地総合情報システム・トップページ右の《地価公示・都道府県別地価調査》をクリックして地域などの諸条件を入力すると、地価公示・都道府県別地価調査を見ることができます。ほかにも、実際に行われた不動産取引の価格も閲覧できるので、年1回程度でも構わないので、定期的に自分のお住まいの地価を調べておきましょう。もし、住宅ローンを含む総借入金額以上に高く売却できるのであれば、ほんとうに借金で首が回らなくなったときでも、経済面でのセーフティネットとして備えられます。ただ、住宅ローンの返済が苦しくなったときは、他に借金をして返済するのではなく、まず借入した金融機関に返済計画の相談をするほうが先です。不動産を売却して返済することは、究極の最終手段としてとっておきましょう。

土地は、立地条件と災害情報を確認
災害リスクを考慮した土地選び
土地からの家づくりを検討する場合、最寄り駅から家までの距離や方角などを気にするのは当たり前ですが、その前に確認すべき最も重要であることは、検討している土地は、自然災害(水害・地震)の少ない土地であるかどうかということです。
- 検討している土地の災害情報を知る方法
- 記憶にも新しい、各地で台風による大雨被害が続出したこと。立て続けに上陸した台風は、想定外の風が吹き、大雨を降らせました。いままでは、大きな災害と言えば地震でしたが、今後は水害対策も地震対策と同じような優先順位で検討すべきことなのです。検討している土地での災害予測は、どのような情報を活用して検討すべきなのでしょうか。現在では、各自治体でハザードマッブ(洪水・内水氾濫・土砂災害など)を公開しておりますが、国土交通省でも全国各地のハザードマップを確認できるポータルサイトを運用しています。
各自治体が公表しているハザードマップを確認できるサイトです。周辺のリスクを事前に把握して家を建てるときに役立てられるほか、気象情報や自治体からの避難勧告等があったとき、具体的な避難経路まで確認できるサイトです。地図や航空写真に、洪水想定区域や土砂災害危険箇所など重ねて閲覧できます。見たい地域を選び、知りたいハザード情報を選択するだけで、地図に情報が現れます。災害時に役立つ情報や、防災に役立つ地理情報などもあわせて確認できます。もちろん、各市区町村のハザードマップにもリンクしており、各市区町村の問い合わせ先も表示されるので、実に便利に使えます。地震に備えるには、検討中の土地の地盤情報をチェックおすすめは地盤サポートマップと地盤安心マップ※それぞれ料金無料です。参考にしてみてください!

地盤サポートマップでわかること
地盤情報を活用した家づくり
- ・地耐力
- ・古地図
- ・過去の航空写真
- ・地震時の揺れやすさ
- ・地震発生確率
- ・液状化の可能性
- ・浸水想定区域
- ・避難所
- ・地盤改良工事の必要の有無
- ・古地図
- ・過去の航空写真
- ・土砂災害危険箇所
- ・液状化ハザードマップ
- ・避難所
特に、地盤を調べる際に古地図は、役立ちます。地名に地形を示唆する漢字が含まれているかどうかで、その土地の標高、過去の水害を推測できます。たとえば、谷などの文字が含まれる地名は標高が低く、大雨が降ると水が流れ込むことがあったと想定できます。水やさんずいの地名は、地盤がゆるくて水害があった可能性があります。古地図をみて川や海などだった場合、その土地は地盤のゆるい埋め立て地であることがわかります。これらの予備知識を事前に調べておくことで、新しい住まいで考えられる被害を最小限に食い止めることができます。検討中の土地について、あらゆる角度から分析してみましょう。分析結果が出たら、改めて家族と家づくりの優先順位について話をすると面白いように優先順位が変わります。新居の防災対策についても事前に話し合っておくことをおすすめします。
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