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住宅関連記事・ノウハウ

住生活コンサルタント 早坂淳一 ネクスト・アイズ株式会社立地のメリット・デメリットをしっかり把握しておく

1 利便性の良い場所にありがちなデメリット

住宅・土地の購入にあたって、だれしも最優先に検討する点は立地条件であることには異論はないと思います。子育て中で通勤を優先するなら、電車利用者は乗り換えが少ない駅の近く、自動車で通勤しているならば、幹線道路の近くで探すことが多いと思います。駅から近ければ、悪天候時に駅にたどり着くのも容易ですし、幹線道路沿いならば、朝の通勤ラッシュのさなか、細い抜け道を探す必要もありません。

家の購入時には家族全員で納得できる立地条件を検討しましょう。

都市部の駅近くや道路沿いは繁華街も多く、騒音問題や治安状態に不安を抱えながら日々の生活を送ることになります。通勤・通学時間帯は周辺が混雑しますし、日中の電車・車の音はもちろん、深夜でも賑わう声が聞こえたりと、決して静かな環境ではありません。さらに、10年・20年・30年以上といった、一生その場で過ごす程度の長いスパンで考えた場合、『繁華街が近い』『駅のブランドイメージ』といった希望が開発計画次第によって大きく変わる場合があります。一方、駅から遠い立地の場合は、駅やバス停までの所要時間、電車やバスの待ち時間など、通勤・通学にかかる時間も考慮する必要があります。物件価格は安くなりますが、毎日の通勤・通学にかかる負担とどちらを優先するか、しっかり検討する必要があります。

なにより大切なことは、自分の家族構成やライフスタイルをもとに、周辺環境に求める優先順位を明確化することにつきます。そして、現時点の優先順位が現在だけではなく将来も変わらない優先順位なのかをしっかり考慮して、各々の物件のよしあしを見分ける必要があります。

本人がいくらよくても家族が望まない立地での生活は、間違いなく家族間の不仲を招きます土地や分譲物件を探すときの最優先順位とは、家族全員でそれぞれ検討しなければならない立地における優先順位の整理なのです。

2 住宅地と新興住宅地において、そのメリット・デメリット

昔ながらの住宅地と新興住宅地の違い

一般的には『昔ながらの住宅地は人付き合いが面倒』と言われていることから、いくら通勤・通学に便利でも、検討候補から外す方々がいらっしゃいます。一方、新興住宅地では、ほぼ同年代の方々が土地を購入することが多いことから人付き合いが楽と考える方々が多いかと想定されます。ところが、新興住宅地のデメリットは、公園デビューに代表される『同世代同士で過剰な交流を求める』ケース。同世代で同じような家族構成の場合、うまくママ友になれば良いのですが、同世代同士でのマウンティングへの対処も考えなければならないことから、結果として『人付き合いが面倒』になる可能性がありえます。

上記の要素は地域次第なので、実際のところは購入前にリサーチするしかありません。昔ながらの住宅地は、世代・収入ともさまざまな世帯が混在していますが、新興住宅地は同世代・同収入の世帯が集まりやすい傾向があります。

周辺環境など、購入前にリサーチする方法は

『いま、どうなのか?』を知るには、現地に足を運び、現地に住んでいる方々に直接お話をお聞きすることです。簡単に現地に住んでいる方々に直接お話を聞いてみることに抵抗があるみなさまであれば、ネットやSNSを使って情報収集してみると、客観的な声や将来的な資産価値、子育て、防災、都市開発、将来性、そして現地評価を収集することができます。

ある程度までの客観的指標については、ネットやSNSを使って情報収集してからも候補となる地域を絞り、それから実際に現地に行って直接お話を聞いてみることをお勧めします。

昔ながらの住宅地のメリット・デメリット

昔ながらの住宅地メリット

  • ・昔ながらのつながりをもつ地域が多く、防犯面・防災面で安心
  • ・交通の便が良い立地が多い

昔ながらのデメリット

  • ・同世代の子どもが少なく、地域によっては赤ちゃんの夜泣きにクレームが入る可能性がある
  • ・その地域コミュニティ独自の習慣(例:ゴミ出し・地域巡回・冠婚葬祭)やルールなどに振り回される可能性がある

新興住宅地のメリット・デメリット

新興住宅地メリット

  • ・大規模な新興住宅地は、学校や公園などの施設が近く、景観が良いことが多い
  • ・同世代の家庭が多く、子どもの遊び相手に困らない

新興住宅地デメリット

  • ・交通の便が悪い地域が多く、車がないと生活がたいへん
  • ・「建築条件」がついていることが多く、家を建てる際の自由度(業者選定・外観デザイン・構造/工法など)が制限されることが多い

3 南向き?北向き?西向き・東向き?建物の方位について

3 南に道路がある場合のポイント

日当たりは、敷地のどちらに道路がついているかによって、大きく変わります。道路の幅、ならびに夏と冬、周辺の建物状況によって敷地への日当たりは大きく変わりますが、最も日当たりが悪くなる可能性があるのが、南側に道路が面している土地です。これは「南入り」と呼ばれます。

南側に道路があること、そして玄関が南に面していることから、玄関が明るくなり家全体の見た目が明るくなる点で、「南入り」は多くの方々に好まれます。しかし、玄関が南側にあることで、大きな欠点もあります。それは、道路を通る人や訪ねてくる来客から、リビングと庭の様子が見えやすいという問題です。玄関に向かうと、意識しなくても視界にリビングの様子やリビング前の庭の様子が見えてしまいます。間取りや外構デザインによっては、門扉のところから玄関とリビングの窓・庭が見えてしまうケースもありえます。

玄関からリビングが丸見えということは、居留守を使いにくいほか、リビングの窓は常にカーテンを閉めておかないと、道路を通行する方々や訪問する方々へのプライバシーを保つのが難しくなります。

プライバシーを考えると、どうしても南側にリビングを配置するのをためらってしまいますが、そうなると、リビングの日当たりは諦めざるおえません。

北に道路がある場合のポイント

一方、北側に道路があると、南側に玄関があるのと違い玄関が暗く陰気な印象になりがちです。道路から見た家全体の見た目も、北側には窓が少なく、北側の各々の窓が小さくなることから、南側に道路がある場合と比べて陰気な印象になりがちです。南側に背の高い建物があると、冬場に日差しがさえぎられる可能性があることも欠点のひとつです。これは「北入り」と呼ばれます。

北側に道路があると大きな長所があります。それは、リビングと庭のプライバシーを守りやすいこと。北側に面してリビングを配置したり、大きな窓を配置する方はそう多くないことから、結果として道路からリビングの窓や庭が見えなくなります。南側に面した"お向かいさん(ご近所さん)"からは、自宅リビングと庭が見えてしまいますが、常識的に考えると"お向かいさん"(ご近所さん)はいちいち裏の家のリビングをジロジロ眺めたりしないと思います。また、北側に道路があると、家全体の印象が陰気になりがちなので、南側に道路がある土地より、そもそもの販売価格設定が割安になるケースもありえます。

東側に道路がある場合と西側に道路がある場合のポイント

東側に道路がある場合と西側に道路がある場合は、どんな日当たりになるでしょうか。

東側に道路があると、東側が道路で開けるので朝日を有効に取り入れられます。これは「東入り」と呼ばれます。イメージとしては、朝の日射しを浴びながら目覚め、朝食の時間を過ごす感じ。イメージが良いので、東側に道路がある物件は南側に道路がある土地の次に人気があります。

しかし、東側に道路があることによる欠点もあります。西側が開けていないことから、午後からの日当たり条件は弱くなります。午後からの日当たりが少ないことから、夏は暑さが和らぐ可能性があるかわり、冬は日差しが少ないことで寒くなりがちです。

西側に道路があると、西側が道路で開けているので午後からの日当たりが見込めます。冬でも日差しが続くので、寒い冬でも日中は暖かく過ごせます。しかし、夏の西日も強く当たることが多いため、それなりに住宅性能が高い仕様にしておかないと、午後から暑くなってしまいます。これは「西入り」と呼ばれます。西側に道路がある場合の隠れたメリットもあります。建物に強い西日があたるゆえ、昔から西日を忌み嫌う方々がいらっしゅいます。結果として、東に道路がある土地より、わずかながら安く土地を購入できる可能性があるのです。

東側に道路・西側に道路がある土地のどちらにも共通していることは、道路面に玄関を配置することで、リビングやダイニングを南側に並べやすいこと。あわせて、南側が道路に面していないことから、それなりのプライバシーを確保できるメリットもあります。

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住生活コンサルタント 早坂淳一住生活コンサルタント 早坂淳一

住生活コンサルタント 
早坂淳一
ネクスト・アイズ株式会社

大手百貨店にてクレジットカード事業の立ち上げやポイントカードシステムの運用、全店販促支援システムの運用、売場リニューアルブロジェクトなど、新規事業を中心とした業務に従事。 その後、携帯キャリア店舗改善プロジェクトや不登校児童・生徒活動支援プロジェクト、工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在は第三者機関ネクスト・アイズにて、住宅コンサルタントとして活躍中。