住宅関連記事・ノウハウ
これからは《自分が楽する家》が主流に
1夫婦の価値観の変化に伴う間取りの変化について
かつて、江戸時代の住宅はまず客間があり、客間をもっとも良い場所に配置した間取りが主流でした。時を経て、昭和・平成の時代には『家族のための家』が間取りの基本になってきました。
それから30年以上経って、最近では大きな変化が現れてきているようです。
「家族が楽する」から「自分が楽する」家づくりへ
共働き家庭が6割を超え、男性が家事をすることがあたりまえになっている現在。バナソニック株式会社が2017年・2018年に調査した30代・40代夫婦のライフスタイル調査によると、夫は仕事に、ツマは仕事と家事、育児すべてに疲れているように見えるなか、
- ・相手が疲れていると家事の分担を頼みにくい
- ・お互い疲れていたトラブルになったことがある
という項目が、回答の上位を示しておりました。この回答は個人的にとても納得しています。
30代・40代夫婦のライフスタイル調査パナソニック株式会社2017年10月18日
夫婦での家事分担で夕食の用意・食器洗いは、お互いにやらなければという使命感が主になり、夫婦喧嘩の原因になるようです。家事のクォリティに関する夫婦間の悩みについても、設問がありました。
夫の立場で共感した回答
- ・妻の満足するレベルではできないから
- ・妻の要求が高いから』という悩み
家事を分担する側も家事を分担される側も、これではお互いの不平不満が高まるばかりです。
お互い一緒に住むことは大事と考えている一方、お互いの時間がずれていて一緒に夕食を囲むこと対してさほどこだわっていない現在の家庭において、これから考えられることは、『家族か楽する家づくり』ではなく『自分が楽する家づくり』という価値観の変化です。自分が楽する家づくりという価値観には、家族に不平不満を言われない生活環境という意味合いもあります。
夕食の用意や食器洗いが主にで、夕食のクォリティが自分と異なるならば朝の出勤前には洗面化粧台が2箇所ほしいと考えるように、たとえば妻用のキッチン・夫用のミニキッチンなど、キッチンが2つある家というのもひとつの考え方です。家族個人の多様性が最も尊重される現在。夫は仕事に妻は家事にという、過去の価値観にとらわれない家づくりの検討も、本格的に始めたほうがいいのかもしれません。
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