無料新規会員登録

掲載情報件数

完成事例 1484 件 | ハウスメーカー 23件 | 工務店 68件 |建築家 11 件 | リノベーション

  1. HOME注文住宅のハウスネットギャラリー
  2. 住宅関連記事・ノウハウ TOP
  3. 設計のヒント
  4. さあ、家を建てよう!自分だけの家を建ててみる!

住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 さあ、家を建てよう!自分だけの家を建ててみる!

1 自分だけの家を建ててみる!

家づくりの醍醐味で今を乗り切る!

この得体の知れないウイルスを恐れてばかりいられません。これからの長い人生、ただ消極的に空しく過ごすわけには行きません。まずは生きて行こうとする気迫がなりよりも大切です。

そこで、思い切って家を建ててみる!と言うのはどうでしょう。いつの時代もこの家を建てよう!と言う意欲は何よりも強い精神力が必要で、意識の高揚となります。実際に多くの家づくりのお手伝いをして来ていつも心を打たれるのは、建て主の意欲と意識の変わりようです。

確かに家をつくることは日常とは違って考えることも多く、取り扱う金額も大きく大変ですが、その分これほど刺激的で興奮することもありません。長年、多くの家づくりのお手伝いに携わり、自身では生涯に何度も体験できない生の家づくりの醍醐味を味わえて建築家冥利に尽きると思うことばかりでした。

写真 中庭のある明るい玄関の家例(設計:アトリエ4A)
<写真 中庭のある明るい玄関の家例(設計:アトリエ4A)>

「ここにテーブルを置いて、その隣にキッチンを?」と未来の家族の生活を想像し、明るく広い中庭を中心の安心の家(写真)を目指して、家族みんなで楽しく間取りゲーム(イラスト)でプランをつくる。

イラスト 間取りゲーム(画:天野彰)
<イラスト 間取りゲーム(画:天野彰)>

完成間近の現場では、「ここは何色?壁紙は?照明は?」など家族で侃々諤々(かんかんがくがく)議論ができることで夢中になり、暗い日常を忘れ意識が盛り上がる瞬間となるのです。

これこそ家づくりのパワー?

こうして家づくりは自身や家族の意識や生きがいさえも彷彿させ、今のコロナ禍の暗いムードさえも忘れさせてくれるのです。傍から見ていると案外簡単にできそうな家づくりが、いざ自分の家を建てるとなると異常に緊張するものです。1、2度の建築経験がある人も同じで、その時代その世代のニーズが違っているからです。

写真 玄関の前室、玄関クロゼット例(設計:アトリエ4A)
<写真 玄関の前室、玄関クロゼット例(設計:アトリエ4A)>

このことは「家は3度建てないと自分のものにならない」の例え通りです。まさにこの厄介な生活変容の時代は、イラスト 間取りゲーム(画:天野彰)以前に提案をしたような非接触時代の間取りや、玄関前に前室を設けそこで手洗いや着替えが行えるなど新たな工夫も必要となります。

こうして苦労して家が完成するころには家族の皆に安堵の顔が伺え、生気がみなぎり息づいて来ます。確かに建主にとっては、真っ白のキャンバス(敷地)に初めて線が引かれ、図が描かれ、色が塗られ、そこに立体的に思った通りの家が建つなどとても信じられないことなのです。これを慣れた建築家やハウスメーカーの設計者は当たり前のように話を進めるのですが、建主にとってはまさしく「清水の舞台から飛び降りる」命がけの心境なのです。そのためには気迫も必要ですが、それだけに今の現実の暗い雰囲気を乗り越え、さらに完成までの夢と未来の希望が湧いて来るのです。これこそが家づくりの力と言えるのです。

2 予算や希望をまとめ、現場まで管理してくれる「設計監理」が大切

分譲の建売や定型のプランで出来た家やマンションなどを購入することと違って「私の家」「わが家族だけの家」をつくることは大きく違います。しかも自分で設計して大工さんや工務店の人に頼んで、一緒につくることで今まで体験したことのない新鮮な疑問や課題を強いられ、大袈裟に言えば自身の生き方や人生さえもが変わるほどです。

このウイズ・コロナの時こそ私だけの家をつくる!

イラスト・写真:炉辺の食卓(画:天野彰)
<イラスト・写真:炉辺の食卓(画:天野彰)>

この不可思議な新型コロナウイルスの猛威のさ中にあってこそ、あえてこうした前向きな課題に取り組み新境地を切り開くのです。ありふれた定型の家ではなく、独自の発想による未来のわが身、わが家族のための新しい家を求めるのです。

写真:床も洗える玄関クロゼットの前室(設計:アトリエ4A)
<写真:床も洗える玄関クロゼットの前室(設計:アトリエ4A)>

家族でもmg/1換気を心掛け、「玄関クロゼットの前室」をつくり、そこで手洗いを徹底し、まるで汚染地域から帰還したかのような心境で、全身をはたき、床を洗い流し衣服を着替え徹底してウイルスの侵入をシャッタアウトすることです。

こんな発想の家づくりを今、本気で行おうとするのです。いずれ建てようではなく、今やろう!とするのです。家族を誘って一緒に前向きに本気で建てようと頑張るのです。そのためにはまずは一緒に考えてくれる設計者と工務店を探さなければなりません。運よくそんなことに理解を示して親身に応じてくれる大工さんに逢えるとよいのですが、現代は宣伝やショールームで探すしかありません。果たして自分たちの希望や費用で出来るかも分からず。思い切ってモデルルームに飛び込んだものの設計図もなく、勝手に設計図をつくられ、見積もりを出されてもすべて相手の施工者側のもので、その内容も検証しようがないのです。しかもその出来上がりも心配です。

やはりまずは自分たちの想いと予算を一緒に悩んでくれる設計者を探すことに戻るのです。そこで自分たちの予算の範囲で思い通りの家の設計図をつくるのです。できれば建ち上がるまでを観てもらうのです。それこそが設計と施工の分離で、その為に「設計監理」が必要となるのです。しかし長年家づくりのお手伝いをしてきて、この設計監理がいったいどういう事なのか、意外にも多くの建て主方にご理解いただいていることが少ないのです。

設計監理とは何?

設計とは家族と侃々諤々(かんかんがくがく)家詰めてきたプランを構造やコスト、地震対策や最終の間取り決定などや確認申請や法律、近隣対策、断熱や設備など目に見えない部分までをクリアした設計図書をつくるのです。その自分だけの設計図で施工者を探し見積もりの発注をするのです。同じ設計図で各社の提示額によって施工者を選ぶことができれば安心です。この設計図を頼りに建物が出来るまでを建て主はチェックしていけばよいのです。が、仕上げ材や機器など現場と詳細がよく分からず良くしたいと言う希望もいくら追加となるかもわかりません。そして監理とは確認申請や条例などの申請や施工の予算を細かく決め、地鎮祭や施工の段取りを仕切り、基礎から営々と始まり、いよいよ引き渡し前の完成チェックとなります。ここが分譲住宅と違うのです。建主は出来上がったモノを買う感覚、まさに新車などの検査をする感覚となります。

しかしそれは設計者と施工者と一緒につくった自分だけの家です。言い換えれば世界に一つしかないプランと予算のわが家をつくるのです。また信頼できそうな施工者に設計施工で任せても、その出来上がりや内容さらには構造や配管まで丁寧にできているのか不透明で、第一その予算通りのものなのか「任せたのに…」と言う心境になるのです。それが設計者と一緒に作った設計図を持って現場に何度か行くうち、項目も構造も作業もその単価も、

「ははーん、こんなことだったのか!」と、おおよそ仕上げや値段も分かってくるようになるのです。建物の完成間際には、設計者と施工者とのやり取りも大体分かり、これは狭いとか、ここを広くしたいなど、もう気分は“建築家”です。手抜きをしていないだろうか?などの疑心暗鬼はなく、もっとここを良くしたいなどまさに建設的で前向きな気持ちになるのです。

設計の担当者にとっては少し辛い言葉のようですが、建主が自分の力で苦労し、自分で家を造った実感の最高の賛辞なのです。うれしいじゃありませんか! “世界にたった一つしかない建物”を建主が自分でつくった喜びが持てること、まさに「自分の城」をつくった城主のです。それが設計監理で、建て主を影で支える設計士の歓びでもあるのです。

3 今の2LDKや分譲住宅でも設計者と創る自分の家を!

広い山の中でログハウスを建てることとは違い都市の狭い敷地に家を自分で建てることは不可能です。そこで自身とわが家族だけの想いの家を描いて、予算や施工法も分かる専門家の設計士に頼んで設計図書を描いてもらうのです。できればその設計図が予定通りに完遂できるかを完成までを視てもらうのです。

建て主と設計士は作詞家と作曲家?

長年家づくりのお手伝いをしてきて思うことは、設計とは、ただプランを決めてその図を描くだけではなく建て主の想いを知り得る限りの知識と技量によって予算内に納め、完成までをイメージしながら描きあげることです。そう、建て主と設計者の関係とは・・・建て主が描いた詞を音符とリズムを駆使して譜面を書き上げる作曲家のような専門家です。設計者と一緒に家を建てることは・・・、作詞家と作曲家の関係とも言えます。

こうして“曲”が出来たらいよいよ家を建てるための“オーケストラ”として、曲に合ったしかも予算にも合った施工者を選ぶのです。そこからは作曲家でもある設計士の解説を含め、まるで指揮棒を振るように“曲を奏でる”監理をするのです。これによって修正しながら曲を奏でて行くのです。こうして建て主も大工さんや職人さんと親しくなり、建物の仕組みも工事の仕方も分かってきて、次第に施工費の内訳も分かって適切な意見や希望も言えるようになるのです。

実はこれこそが自分で家を建て、これによって本当に自分に合った家となり、愛着が持て生涯大事に出来るのです。しかもそれ以上に奥様や家族の生き生きとした目が感動を呼びます。

感動は2LDKのマンションで得られる

これはなにも戸建ての新築ばかりではありません。2LDKや3DKの分譲マンションなどのリフォームでも大きな感動が得られるのです。今のままのプランに住むのをやめて、思い切ってすべての間仕切りを取り、骨だけのスケルトンの空間にするのです。

T様邸:スケルトンリフォームの例(設計:アトリエ4A)
<T様邸:スケルトンリフォームの例(設計:アトリエ4A)>

「えッ?これが今までの家?意外と広い!」と驚くのです。

今の給排水の配管、特に排水の元管だけは残してワンルームにし、これも木造や壁構造の柱や壁は取れませんが、かなり自由な間取りの展開ができるのです。この考え方は新たに間仕切りを造って新しい部屋をつくるのではなく必要な間仕切りを目隠しのように立てると言う発想です。

イラスト:水回りも大胆にシースルーに(画:天野彰)
<イラスト:水回りも大胆にシースルーに(画:天野彰)>

まずはその空間の真ん中に「家族みんなの台所」と言った大きなダイニングキッチンテーブルをつくり、その上を覆うように換気フードを設けるのです。次に元の排水口を中心にトイレや浴室を設け、そこだけは囲います。マンションの狭い2LDKなどは思い切ってイラストのようにトイレや風呂を透明なガラスのブースにすると“広々とした家”になります。使う時はカーテンやブラインドさらには通電液晶ガラスをスイッチオンして目隠しにすればよいのです。

そうして今こそ大切なのは玄関側にしっかりした前室り、この位置にトイレや洗面があればそこを前室の手洗い場にして強力な換気扇で排気するのです。ここで着て来た服や履物を脱いでフックに掛けて晒すのです。できればここの床は土間にして洗い流せるタイル張りか、アルコールでモップ掛けができる素材にするのです。

玄関を清潔なクリーンルームに入るような前室にする。極論のようですがこれが今の世の実態であり、残念ながらしばらくは来客はこの“前室”での対応とするのです。

簡単予約!不動産・建築業界経験20年以上の専門家に相談できる!/p>

関連記事

建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

CATEGORIES

絶対に後悔・失敗しないための家づくりコンシェルジュ

2024年人気住宅会社ランキング

THEME RANKING

PHOTO GALLERY