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一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明 ネクスト・アイズ株式会社窓のリフォーム補助金2025年度版:家計と環境に優しい住まいづくりガイド

はじめに

毎日何気なく開け閉めしている窓。その小さな存在が、実は私たちの暮らしの快適さとお財布事情に大きく影響していることをご存知でしょうか。古い窓からは冬の冷気や夏の熱気が侵入し、エアコンの効きを悪くしてエネルギー消費を増大させています。「窓を変えるだけで、本当に違いがあるの?」と思われるかもしれませんが、住宅の熱の出入りは窓からが最も多いというデータもあるのです。

2025年度も引き続き、政府や自治体は環境に配慮した住宅リフォームを後押しするため、窓のリフォームに対する様々な補助金制度を用意しています。この記事では、窓のリフォームによるメリットと2025年度の補助金制度について詳しくご紹介します。

窓のリフォームがもたらす3つの大きなメリット

のリフォーム補助金2025年度版大きな メリット サムネイル

1. 光熱費の削減

「毎月の光熱費の請求書を見るたびにため息が出る…」というご家庭も多いのではないでしょうか。実は、窓の断熱性能を高めることで、光熱費は年間で約10〜30%も削減できるケースがあります。

例えば、築20年の一般的な戸建て住宅(床面積120m2)で、すべての窓を高性能なものに交換した場合、年間の冷暖房費が約8万円削減されたというデータもあります。4人家族で毎月の電気代が2万円とすると、年間24万円。そこから8万円の削減は約33%の節約になります。これは決して小さな数字ではないでしょう。

2. 快適な室内環境の実現

「リビングにいても足元だけ冷える」「2階の子供部屋が夏は蒸し風呂状態」といった悩みは、窓の性能に原因があることが多いのです。

東京在住の鈴木さん(42歳)のケースでは、築18年のマンションの窓をすべて複層ガラスに交換したところ、「寒い季節のガラス面の結露がほとんどなくなり、窓際に座っていても冷えを感じなくなった」と実感されています。また、「外の騒音も大幅に軽減され、子供の受験勉強にも良い環境が作れた」とのことです。

3. 住宅の資産価値の向上

将来のことを考えると、住宅の資産価値も気になるポイントですね。国土交通省の調査によると、断熱性能の高い住宅は中古市場での評価が高く、売却時に有利になる傾向があります。

特に2022年から始まった「住宅性能表示制度」の見直しにより、省エネ性能が明確に数値化されるようになったため、窓の断熱性能も住宅の価値を左右する重要な要素となっています。

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2025年度の窓リフォーム補助金制度の全容

それでは、2025年度に利用できる主な補助金制度をご紹介します。

国の補助金制度

国の補助金制度 サムネイル

こどもエコ住宅支援事業(通称:こどもエコ)

2023年から始まったこの制度は、2025年度も継続されています。子育て世帯や若者夫婦世帯が対象で、窓の断熱リフォームに対して最大200万円の補助が受けられる大型の支援制度です。

【対象者】

  • ・18歳未満の子どもがいる世帯
  • ・夫婦のいずれかが39歳以下の世帯

【補助金額】

  • ・高断熱窓への交換:1m2あたり22,000円〜30,000円
  • ・内窓の設置:1m2あたり20,000円〜28,000円
  • ・外窓の交換:1m2あたり17,000円〜25,000円

例えば、リビングと子供部屋の窓5ヶ所(合計10m2)を高断熱窓に交換した場合、約30万円の補助が受けられる計算になります。

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住宅省エネ2025キャンペーン

2025年度から名称が変更されたこの制度は、子育て世帯や若者世帯に限らず、広く一般世帯を対象としています。

【対象者】

  • ・個人の住宅所有者(年齢制限なし)
  • ・賃貸住宅の大家さん

【補助金額】

  • ・高断熱窓への交換:1m2あたり18,000円〜25,000円
  • ・内窓の設置:1m2あたり16,000円〜22,000円
  • ・外窓の交換:1m2あたり14,000円〜20,000円

こちらは「こどもエコ」より若干補助額が少ないものの、年齢制限がないため、50代の方でもお子さんが独立している場合でも利用できるメリットがあります。

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自治体独自の補助金制度

国の補助金に加えて、地方自治体独自の補助金制度も充実しています。以下に代表的な例をご紹介します。

東京都「省エネ住宅普及促進事業」

【対象者】

・東京都内に住宅を所有する方

【補助金額】

  • ・断熱窓への改修:工事費の3分の1(上限100万円)
  • ・省エネ診断を受けた場合:さらに10万円加算

この制度の特徴は、国の補助金と併用できることです。例えば、「こどもエコ」と合わせて利用することで、かなりの額の補助を受けることが可能になります。

神奈川県「省エネ住宅リフォーム支援事業」

【対象者】

・神奈川県内に住宅を所有する方

【補助金額】

  • ・高断熱窓への交換:工事費の4分の1(上限60万円)
  • ・県内の施工業者を利用する場合:さらに10万円加算

この制度は、地元経済の活性化も目的としており、県内の施工業者を利用することでさらなる補助が受けられる点が特徴です。

大阪府「スマートハウス化支援事業」

【対象者】

・大阪府内に住宅を所有する方

【補助金額】

  • ・窓の断熱改修:1m2あたり15,000円(上限50万円)
  • ・太陽光発電システムと同時に設置する場合:さらに20万円加算

大阪府の制度は、太陽光発電など他の省エネ設備と組み合わせることで、より多くの補助を受けられる仕組みになっています。

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実際の窓リフォーム事例と補助金活用例

事例1:埼玉県の佐藤家(40代夫婦、小学生2人)

埼玉県 佐藤さん 40代 サムネイル

築15年の戸建て住宅に住む佐藤さん家族は、夏の暑さと冬の寒さに悩まされていました。特に子供部屋は南向きで日当たりが良いものの、夏は室温が上がりすぎて勉強に集中できない状況でした。

【リフォーム内容】

  • ・リビングと子供部屋の窓5カ所を複層ガラスの樹脂サッシに交換
  • 総工事費:95万円

【活用した補助金】

  • ・こどもエコ住宅支援事業:30万円
  • ・埼玉県独自の補助金:15万円
  • ・実質負担額:50万円

【リフォーム後の変化】

  • ・夏場の室温が最大で3℃下がり、エアコンの設定温度を2℃上げても快適に
  • ・冬場の暖房費が前年比で約25%削減
  • ・子供の集中力が上がり、勉強時間が増えたと実感

佐藤さんは「初期投資はかかりましたが、補助金のおかげで負担が軽減され、光熱費の削減と子供の学習環境改善という二重のメリットを得られました」と話しています。

事例2:大阪府の田中家(50代夫婦、大学生1人)

大阪府 田中さん 50代 サムネイル

築22年のマンションに住む田中さん家族は、特に冬場の結露と寒さに悩んでいました。寝室と居間の窓からの冷気で朝起きるのがつらく、また結露によるカビの発生も気になっていました。

【リフォーム内容】

  • ・全居室の窓に内窓を設置(8カ所)
  • ・総工事費:78万円

【活用した補助金】

  • ・住宅省エネ2025キャンペーン:20万円
  • ・大阪府スマートハウス化支援事業:18万円

・実質負担額:40万円

【リフォーム後の変化】

  • ・結露がほぼ解消され、カビの発生も減少
  • ・暖房効率が上がり、ガス代が月平均3,000円削減
  • ・外部騒音が大幅に軽減され、睡眠の質が向上

田中さんは「年齢を重ねるにつれて寒さがこたえるようになっていましたが、窓のリフォームで家全体が暖かくなり、健康面でも助かっています。思っていたより工事の手間も少なく、補助金を使えば費用対効果は抜群です」と満足されています。

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補助金申請の流れとポイント

窓 補助金流れ サムネイル

補助金を活用するには、正しい手順と申請のタイミングが重要です。以下に基本的な流れをご紹介します。

Step 1: 事前調査と計画(工事の2〜3ヶ月前)

まずは、ご自宅の窓の状態を確認し、どのような改修が必要かを把握しましょう。この段階で利用可能な補助金制度を調べておくことも大切です。

国や自治体のウェブサイトで最新情報を確認するか、リフォーム会社に相談するのがおすすめです。

ポイント

補助金は予算に限りがあり、申請が集中すると早期に終了することがあります。2025年度は例年より申請が多いという予測があるため、できるだけ早く動き出すことをおすすめします。

Step 2: 見積りと契約(工事の1〜2ヶ月前)

複数のリフォーム会社から見積りを取り、比較検討しましょう。この際、補助金対象となる工事内容かどうかを必ず確認してください。

ポイント

契約前に補助金の交付申請を行う制度が多いため、契約を急ぎすぎないようにしましょう。また、見積書には補助金の対象となる工事とそうでない工事を明確に区分してもらうと、後の申請がスムーズになります。

Step 3: 補助金の交付申請(契約前または契約直後)

必要書類を準備し、補助金の交付申請を行います。国の補助金は専用のウェブサイトから、自治体の補助金は各窓口やウェブサイトから申請できます。

必要書類の例

  • ・交付申請書
  • ・住民票
  • ・工事計画書・見積書
  • ・現状の窓の写真
  • ・設置予定の窓の性能証明書
  • ・その他(所得証明書など、制度により異なる)

ポイント

申請書類に不備があると審査に時間がかかったり、最悪の場合は補助対象外となる可能性もあります。不安な場合は、リフォーム会社や各補助金の相談窓口に確認しましょう。

Step 4: 工事の実施(交付決定後)

補助金の交付決定通知を受けた後に工事を開始します。多くの制度では、交付決定前に工事を始めると補助対象外となるので注意が必要です。

ポイント

工事中は、施工前・施工中・施工後の写真をしっかり撮っておきましょう。これらは完了報告時に必要となります。

Step 5: 完了報告と補助金の受取(工事完了後)

工事完了後、速やかに完了報告を行います。その後、審査を経て補助金が振り込まれます。

ポイント

完了報告の期限は制度によって異なりますが、多くの場合は工事完了後1ヶ月以内となっています。期限を過ぎると補助金を受け取れなくなる可能性があるため、スケジュール管理は重要です。

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窓リフォームで失敗しないためのアドバイス

せっかくのリフォームですから、後悔のないようにしたいですね。以下に、窓リフォームで失敗しないためのポイントをご紹介します。

1. 性能だけでなく使い勝手も考慮する

断熱性能が高いからといって、必ずしも生活に適しているとは限りません。例えば、三重ガラスは断熱性に優れていますが、その分重くなり開閉しにくくなることもあります。

特に小さなお子さんやご高齢の方がいるご家庭では、操作のしやすさも重要なポイントです。

具体例

神奈川県の山田さん(45歳)は、断熱性を重視して全窓を三重ガラスにしましたが、「窓が重く、子どもが開け閉めできなくなった」と後悔されています。二重ガラスでも十分な断熱効果が得られる場合が多いので、バランスを考えることが大切です。

2. 窓の種類と設置場所を適切に選ぶ

窓にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。例えば、トップライト(天窓)は採光には優れていますが、夏の熱がこもりやすいという欠点もあります。リフォームの際は、各部屋の用途や方角に合わせて最適な窓を選びましょう。

具体例

東京都の伊藤さん(38歳)は、「リビングの南向きの大きな窓をペアガラスに変えたものの、夏場は日射熱で室温が上がりすぎる」という問題に直面しました。

後から遮熱タイプのフィルムを貼ることで対応しましたが、初めから日射熱対策を考慮した窓を選べば良かったと話しています。

3. 施工業者の選定に時間をかける

安さだけで施工業者を選ぶと、工事の質や保証面で問題が生じることがあります。少なくとも3社以上から見積りを取り、施工実績や保証内容、アフターサービスなどを比較検討することをおすすめします。

具体例

大阪府の木村さん(52歳)の例では、「最安値の業者に依頼したところ、施工が雑で窓と壁の間に隙間ができてしまい、結局別の業者に修復工事を依頼することになった」という失敗談があります。

結果的に余計な費用がかかったとのことです。

まとめ:今が窓リフォームの最適なタイミング

2025年度は、国と地方自治体の補助金制度が充実している絶好のタイミングと言えます。特に今年は環境問題への関心の高まりから、省エネリフォームへの支援が手厚くなっています。しかし、これらの補助金は予算に限りがあり、申請が集中すると早期に終了する可能性もあります。

窓のリフォームは、光熱費の削減、快適な室内環境の実現、住宅の資産価値向上など、多くのメリットをもたらします。子育て世代にとっては子どもの学習環境の改善にもつながりますし、50代の方々にとっては将来的な健康維持や老後の光熱費負担軽減につながる投資とも言えるでしょう。

「どうせリフォームするなら、補助金が使えるうちに」という考え方は理にかなっています。もし窓の断熱性が気になっているなら、まずは最寄りの住宅リフォーム相談窓口や信頼できるリフォーム会社に相談してみることをおすすめします。

家族全員が快適に過ごせる住環境づくりに、ぜひ今年の補助金制度を活用してください。

  • ※補助金制度は変更される可能性があります。最新情報は各機関の公式ウェブサイトでご確認ください。
  • ※この記事は2025年4月時点の情報に基づいています。

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一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 森下 明

一級建築士/宅地建物取引士/既存住宅状況調査技術者 
森下 明
ネクスト・アイズ株式会社

ゼネコン、ディベロッパーでの設計・施工管理を経て、大手ハウスメーカーで注文住宅の営業を10年以上行い、多数の住まいづくりに携わる。
現在は、住まいを「作る・建てる」だけでなく、不動産の有効活用、相続、空き家など住まいに関る様々な問題をかつ客的な立場でアドバイスを行っている。また、一級建築士事務所の管理建築士として、戸建住宅、アパート、ビル、マンションなどの建物調査 (インスペクション)も行っている。

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