住宅関連記事・ノウハウ
2026年4月24日(金)
住宅取得優遇策の影で起きていること
来年度の住宅取得補助制度が発表
11月21日に閣議決定された令和7年度補正予算案において、住宅省エネ化支援を強化するための「みらいエコ住宅2026事業」をはじめとする、住宅取得・リフォームにおける補助金制度が、今年度に引き続き実施されることになりました。
国土交通省:みらいエコ住宅2026事業について
国土交通省:みらいエコ住宅2026事業についてこちら※12月8日から国会審議入りした補正予算が成立することが前提。
住宅ローン減税の適用基準緩和
今年度は住宅ローン減税について、新築住宅で0.7%を13年間、中古住宅は0.7%を10年間の住宅ローン控除が設定されておりますが、2026年度についてもこの条件を継続して適用になることが、ほぼ決まったようです。
※国会で来年度予算が成立することが前提。
特筆すべき点として、住宅ローン減税の適用基準の根拠とされてきた居住面積要件について、従来の最低50m2以上から40m2程度に緩和されることが決定しました。
面積要件が緩和したことで、ひとり暮らしや夫婦2人世帯における住宅選択の幅が広がりそうです。
長期金利の上昇と極端な円安とは予断を許さず
今後発生する大きな懸案材料として、住宅ローン金利の上昇があります。その根拠は、長期金利の2%台到達が現実味を帯びてきたことによります。長期金利が上昇すると、政策金利も上昇することがほぼ確実であることから、変動金利・全期間固定金利・固定金利選択型の住宅ローンにおいて、政策金利と10年国債金利に連動する店頭金利と優遇金利が上昇します。
これは、更なる住宅ローン金利の上昇に直結します。
その根拠は以下によります。
12月4日の国内債券市場で新発10年債利回りは前営業日比2.0ベーシスポイント上昇の1.910%と2007年7月以来の高水準まで上昇。新発30年債利回りは、同2.5ベーシスポイント上昇の3.445%と過去最高水準を更新しています。この傾向をうけ、今後の政策金利利上げは1%で留まらないのではないか、と市場関係者が金利の上振れを警戒しています。
高市政権の掲げる「責任ある積極財政」のもと、「補正予算の不足分は国債発行でまかなう」と明言されていることから、市場関係者のあいだでは財政弛緩や国債需給悪化への懸念が強まっています。
来年度予算の編成を前に財政規模が膨らんでいくことが予想されており、国債の発行計画についても長期以下は増発との観測があり、さらなる長期金利上昇が予測されています。
円安傾向についても、ちょっと前までは1ドル=150円前後だったのが、3ヶ月ほどで155円前後とさらなる円安。 年末にはドル・円予想が1ドル=158円という予測をはじめ、2026年初めには1ドル=160円を超えることが見込まれています。
このように円安が一段と進んでいくと、原油やLNGに代表されるエネルギーをはじめ、穀物等の輸入コストを押し上げ、インフレを加速させる恐れがあります。この実質賃金上昇以上に進むインフレは、金利上昇と相まって実質的な住宅ローン借入可能額の縮小を招きます。結果として、購入できる住まいのバリエーションがさらに限定されるということに。
このようにハイペースで円安が進む為替動向を踏まえ、日本銀行は今月にも利上げに踏み切るとの見方が強まっていますが、市場では依然としてドル高・円安方向に進むという観測が優勢となっています。
依然として続く確認申請遅延と、検査済証の不交付問題が顕在化
国土交通省では3月~9月にかけ、建築確認および省エネ適合判定の審査状況を調査。改正建築物省エネ法・建築基準法の円滑施行に関する連絡会議で報告してきました。
4月から5月前半にかけては建築確認申請件数に対し建築確認の交付件数が少ない状況が続いておりましたが、5月後半から建築確認申請件数と建築確認の交付件数の差が縮まり、件数だけ見れば大きな混乱は起きていないように見受けられます。
ただ、行政に建築確認を申請する立場の住宅会社・リフォーム会社の声を聴く限り、いまだに建築確認を申請してから2ヶ月程度の審査期間がかかっており、資金繰りや職人手配をはじめ、資材の手当てに至るまで、建築確認済証交付の遅れは関係各所に大きな影響をもたらしています。
更に追い打ちをかけるように、検査済証の不交付という問題が顕在化してきました。9月後半時点における検査済証の交付率は98.35%でしたが、10月以降から検査済証の不交付割合が上昇しているとのことです。検査済証の不交付とは、建築物が完成した後に受けるべき完了検査において、何らかの理由で検査済証が発行されない(または受領していない)状態のこと。
検査済証が交付されないと、主に以下の影響があります。
- ・住宅ローン審査の困難化
- ・増改築の制限
- ・売却時の価値低下
- ・行政指導のリスク など
検査済証が交付されないことで、主に上記のような法的・経済的な悪影響が生じます。
この検査済省不交付の原因として、旧4号建築物が審査対象になったことから、設計等の変更において変更届を提出せずに変更するなどの理由で、完了検査を通らないケースなどが想定されておりますが、検査済証の不交付は確認済証交付の遅延以上に建物の資産価値に対し、たいへん大きな影響を及ぼします。
このように、住宅取得に関わるフォローが充実している影で、いままでなんとかやり過ごすことができていた金利上昇と価格上昇、そして建築にかかる手続きの遅延や不交付という大きな問題が顕在化しています。
ここまで建築に関わる手はずの難易度が高まってしまうと、住宅会社・リフォーム会社の選定を誤ってしまったときのダメージは甚大。業者選定について、おひとりやご家族だけで悩むのではなく、セカンドオピニオンをうまく活用していくことが、それからますます重要になってきます。
家づくりやリフォームのご検討については、お電話だけではなくメールやオンライン会議(Zoom)でのご相談も承っております。お気軽にお申し付けくださいませ。
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