住宅関連記事・ノウハウ
2026年7月22日(水)
「狭楽しさ」虚像と錯視。だましの演出
はじめに
たださえ暑苦しい中でヌメヌメと混沌とする国内外の政情や、知らぬ間にジワジワと高騰する都市の住まいの価額と家賃。もとの地価や施工費に比べ倍ほどの値打ちが果たしてあるのか。
ましてや、40年、50年の中古のマンションが5千万~6千万などと?とてもサラリーマンが生涯かけて払える額ではなく、その間設備や外装がそれまで持つものか。
今の住まいはかつての楽しんで工夫して住む夢のスイートホームとはことなり、ただ住むだけの箱となり下がり、一戸というより、一個いくらかという“物件”となり、都市ではもはや生涯掛けてもローンが払えない億ションになっているのです。
家族はひとつの団欒から個々のブドウの房に
そこに住む肝心の家族は、楽しいわが家ではなく、IT時代の世界に繋がる愉しいわが部屋すなわち楽しい“個室”となっているようなのです。父親さえもリモートワークとなり、日がら個室に籠ったまま出て来なくなっているのです。
住まいは家族はただ住むだけのものとなっているようなのです。間取りさえも廊下に個室がただ並ぶだけの、ブドウの房のようなプランとなっているのです。その幹の“一部のふくらみ”が唯一LDと呼べそうな団欒スペースか。
家族が楽しく住める家づくりやリフォームやリビングの価値などどこにもなく、各自は各部屋の模様替えや片付けぐらいに関心を寄せ、妻はまさしくこだわりのシステムキッチンで、彼女の居場所となるのです。かつて仲の良かった筆者の同期の黒沢隆(故)が個室群住居なるテーゼを世に発表し激論を交わした覚えもあるが、60年も昔の話だが、果たして今、住まいに団欒という要素はなく、もはや死語となっているかのような現実に驚かされるのです。
ならば家族を取り戻すLDKを!視覚心理の演出で楽しい団欒に
今こそ限られたLDKを団欒スペースにし、家族を団欒を取り戻すのです。空間を立体的に使い、何度も多重に使う利用法こそ、狭苦しさの“苦”を取り去り、さらに楽しくもする“狭楽しさ”をわが家に実践するのです。
確かに、今のLDKはテレビだけのあまりにも殺風景な空間で、家族は個室のITバーチャル空間のパソコンに入り込んでしまいます。
ならばこそ、LDKをさらにリアルなアメージング空間にするのです。
空間の立体利用と多重利用に加えさらに、あの京都龍安寺の石庭の“トリック”の錯視を含めた空間心理を遠近や対角、明暗、さらには色彩や虚像までも含めて演出をするのです。

LDKでの鏡(虚像)の演出と対角線(ダイアゴナル)でドラマを
錯視を含めた空間心理を遠近や対角、明暗、さらには色彩や虚像で住まいにもっと楽しい演出とドラマを創ります。
部屋の天井の梁や欄間を鏡にするだけで天井が無限に広がり、空間が次々繋がり自分さえも驚くのです。更に壁の隅に鏡台の鏡を置くだけで壁が次の部屋に繋がり、自身も圧迫感がなくなるのです。虚像と分かっていても不思議に広がりさらには明るさをリアルに得ることができるのです。

家族がバラバラで個室に籠もるのは団欒がどうのどころか、このままでは自分を含め、ITやAIによる仮想空間に生きるだけのバーチャルな自分となりかねません。
ある日突如!警察官がわが家に入り込んで来て、リアルな現実が起こるなどと、ITの仮想からリアルに警察へ通報などと言うことや、多額の請求をされたり、さらには犯罪にまき込まれかねないのです。それほどにIT、AIは脆弱なのです。
住まいの間取りには(あらゆる建築空間も同じですが)ドラマがあるのです。廊下に張り付く個室のようなみたらし団子野串刺しやぶどうの房ではなく、実の連続、空間の連続で新たな情景や出会いの発見のドラマがあるのです。
それこそ筆者が説く対角線(ダイアゴナル)プランニングで、家族の空間は次々連続し、住まいの中の家族のドラマはまだまだ続くのです。
住まいづくりは楽しいのです。

家族の長である親父は奥様と常にLDKに居て、そこに働く場所をつくり、さらに家族のデスクを配置し、それぞれが勝手なことをする。時にはそこで悩みごとや相談を受けたり、一緒に食事もする。何より家族の顔が観えてきます。

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